カテゴリー:ニューヨーク情報
ニューヨークの地下鉄 その1:どこまで行っても料金一律
New Yorkの地下鉄は、New York City Transit Authority(NYCTA)によって運営されています。路線はマンハッタンを中心にニューヨーク市内を網羅、1355kmに及びます。(Staten Islandは除く。)
ニューヨークの地下鉄の歴史は古く、1904年から運営は100年以上です。当初、都市高速交通会社とブルックリン・マンハッタン交通会社、およびニューヨーク市独自の独立地下鉄網の3体で運営していましたが、40年後の1940年にニューヨーク市がこの2社を買い取り、独立地下鉄網に統合して実質ニューヨーク市が運営するようになりました。現在はニューヨーク州都市交通局(Manhattan Transpotation Authorization :MTA)の管轄下になり、車で移動することが当たり前のアメリカ全土の中では珍しく、各駅停車・急行の26Lineが市内を網羅し、充実した公共交通を提供しています。
驚いたことに、ニューヨーク市民全体ではアメリカの人口の2.7%を占める一方で、国全体の温室効果ガス排出量に占める割合は1%程度。(温室効果ガスの排出量は全国平均一人当たり24.5トンに対しニューヨーク市は一人当たり7.1トン)
これはニューヨーク市が地下鉄やバスの公共機関を充実させているために、市民が車を使わずに済む結果です。
ニューヨークは世界の大都市でありながら、実はエコの都市でもありました。
さて、この公共地下鉄料金ですが、メトロカードを使います。一乗車ごと2ドル50セントですが、一駅で下りてもどこまで行っても2.50ドル。日本と違って乗車距離によって料金が変わらないところがすばらしいところです。
これは、住宅事情に所以しています。マンハッタンは家賃が高すぎて、普通一般のニューヨーカーはマンハッタンではなくクイーンズやブルックリン、ブロンクスに住居をかまえます。郊外からマンハッタンに仕事に来ているのです。
マンハッタンの家賃がどれくらい高いかというと、1ベットルームで(寝室・居間(ダイニング共用)・台所・バス&トイレ)でおおよそ2500ドルから3500ドルです。(ドアマン・ハンディマン付きのビルはこれくらい高いです。そういったサービスがなければ2000ドル前後です)とても暮らしていける家賃ではありません。マンハッタンは家賃が高い―ということで、ほとんどのニューヨーカーは郊外に住みます。
そのような理由から、ニューヨーク市は労働力確保のために、一律一乗車均一でどこまでいっても2ドル50セントとしたのです。
これによって、人々は安い通勤費でバス・電車を使ってマンハッタンに通勤してくることが可能となり、経済的にも大きな負担にならずにすむのです。日本では、交通費は給与に含まず別途支払いですが、アメリカではもらった給与のなかから自分で交通費をださなければなりません。
運賃値上げはあるものの乗車距離によって運賃が変わるのではなく「どこまで行っても2ドル50セント」は、ニューヨーカーの暮らしを大きく支えています。
今回はニューヨークの地下鉄情報その1でした。
ニューヨーク留学 英語:語学学校 PC TECH
関連記事
Recent entries
Archive
- 2024年10月
- 2024年9月
- 2024年8月
- 2024年7月
- 2024年6月
- 2024年5月
- 2024年4月
- 2024年3月
- 2024年2月
- 2024年1月
- 2023年11月
- 2023年10月
- 2023年9月
- 2023年8月
- 2023年7月
- 2023年6月
- 2022年2月
- 2021年7月
- 2021年5月
- 2021年4月
- 2020年9月
- 2020年8月
- 2019年9月
- 2019年7月
- 2019年2月
- 2019年1月
- 2018年12月
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年7月
- 2018年6月
- 2018年5月
- 2018年4月
- 2018年3月
- 2018年2月
- 2018年1月
- 2017年5月
- 2017年4月
- 2016年12月
- 2016年11月
- 2016年7月
- 2016年5月
- 2016年4月
- 2016年3月
- 2016年2月
- 2016年1月
- 2015年12月
- 2015年11月
- 2015年8月
- 2015年7月
- 2015年6月
- 2015年5月
- 2015年3月
- 2015年2月
- 2015年1月
- 2014年12月
- 2014年10月
- 2014年9月
- 2014年8月
- 2014年7月
- 2014年6月