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TESOL とは、Teaching English to Speakers of Other Languagesの略で、英語を母国語としていない人達を対象に教える英語教授法の資格で、教育系の実践的な教師の養成プログラムです。世界中の非英語圏の国々で英語を教える際に認められる国際資格の一つであり、語学学校やインターナショナルスクールで教鞭を取る場合、取得している証明を求められる場合があります。

TESOL 取得者

英語教授法として知られているTEFL (Teaching English as a Foreign Language) は、英語が外国語の国々、例えば日本、韓国、台湾、ヨーロッパ、中近東などでの英語教授法です。一方、TESL (Teaching English as a Second Language) は、英語圏の国、また移民の多いアメリカやカナダでは、普段の生活では主に英語を使用したり話していない、つまり英語が第二外国語の人達を対象に教えられている英語教授法です。両コース共に、英語を母国語としていない人を対象とした様々なティーチング法を学びます。TESOLの資格は、多民族国家でも移民だけが対象の英語教授法ではありません。様々な教育機関(コミュニティーカレッジ、4年制の大学)では、TESOLを取得していなければESL関連のクラス (留学生他対象の英語コース)は教えることが出来ません。

一方、イギリスの英語教授法は、一般的にケンブリッジ大学のCELTAが知られています。これらはすべて英語を母国語としていない人達を対象にしている教授法ですが、どれが最も優れているということではありません。アメリカではあくまでもTESOLが主流です。

日本だけではない、世界で需要が高まる英語教育と認定機関

英語の需要が高まるにつれ、世界の英語圏とそれ以外の国々で、TESOL取得コースやプログラムを提供している認定機関が増えました。語学学校や大学のエクステンションコース(単位にはならないが資格の取得が出来る、いわゆる成人向けのプログラムなど)で取得出来るCertificateや、大学院で言語学の修士号MATESOL、更にはPhD-博士号のコースを設けている大学もあります。受講時間は機関により様々で、春休みや夏休みの間に取得出来る1か月以内や3か月の短期間コースをはじめ、Professional Certificateと言われる6か月から1年(2学期間など)掛けて理論を学び、実習が課せられる機関もあります。入学の基準も機関により異なり、非英語圏の場合はTOEFL iBTが60-70以上、またはTOEICの点数が最低800点プラス最終学歴が大学卒、英語教師としての経験が何年以上など、入学基準が厳しい機関もあります。TESOLコースのある語学学校や大学などでは、一般的に夏休みを利用し短期間コースを受講する英語教師(母国)が多く、6か月間や一学期をかけての長期間(例: 週2日、各5時間授業の夜間クラス)には、アメリカ人の社会人が多い傾向があるようです。

TESOLコースで学ぶカリキュラム

TESOLコースでは、一般的に以下の教授法や方法論を学びます。

  • SLA-Second Language Acquisition (第二言語取得理論)
  • 4つのスキルSpeaking, Listening, Reading, Writingの教授法
  • プレゼンテーション力や効果的な発表の方法
  • カリキュラムとレッスンプランの作成、生徒の英語力の評価 (Assessment, Evaluation)
  • 効果的な教材の発掘や使い方
  • 実習(Practicum)

基本的に、TESOLは CLT-Communicative Language Teaching(文法の基礎力に加え、コミュニケーション力をつける教授法)が主流ですが、英語で話が出来るように練習するだけの教授法ではありません。状況に応じた表現を適切に使いながら、円滑にコミュニケーションを図る能力を身に付ける為のメソッドでもあります。更に、他の教授法の例として、TPR-Total Physical Responseという体全体を使って学んだり表現する方法も学びます。他に、 Role-Playを含む様々なアクティビティーを作ったり、語学だけでなく様々な科目の学習に効果的なVisual Aids(写真や実生活で見られる物、カードに描かれている絵など)を独自に作成したりと、ハードな理論の授業の中にも、実際のESLの授業を想像しながら楽しめる事もあります。

TESOLコースの受講生に受講理由を聞いてみた

TESOLコースは、出願者が必要な入学条件(各機関による)を満たしていれば誰でも受講が可能です。それでは、どの様な目的で生徒が受講しているのでしょうか?

アメリカのあるTESOLコースの例をご説明しましょう。東海岸の小学校で30年以上教師をした後カリフォルニア州に移り教師を続けていた際、英語を母国語としていない生徒が多い為、地区の教育委員会から勧められ受講していた女性がいます。東海岸の学校では移民や外国生まれの生徒が殆どいなかったので、様々なティーチングやカリキュラム作成などもとても役に立ったと言います。また、政治的な理由でアメリカに渡って来た難民を担当、英語が殆ど理解出来ない為、生活に必要な事柄を教えたり指導をする立場にありコースの受講を決めた市の職員は、言葉だけでは理解出来ない難民には「何をどのように伝えるのか」といた知識を深めたり、実物を使ったり写真を見せて指導する方法が効果的で助かったそうです。

ユニークなケースでは、長年株のディーラーをして来たが一旦退職、昔からの夢であったヨーロッパで英語を教えたいと準備をしていた男性、また奥様が日本人なので、近い将来日本に移住して英語教師になるべく受講していたりと、目的は様々でした。

外国からの受講生は、日本、台湾、韓国、ブラジル、トルコなどからの留学生が多く、母国で英語教師(語学機関の講師も含む)をしながら資格取得を目指したり、個人的に英語力を強化する為に受講していた生徒もいました。それぞれの国の文化的な特徴を他の生徒達とシェアしあったり、学びあう事は意義深い経験だったようです。英語教師の経験はそれぞれ異なりますが、留学生であっても母国では講師の経験が豊富だったので、語学学校の実習では実力を発揮し、実際に語学学校の講師としてスカウトされた受講生もいます。

TESOL取得のメリットとデメリット

第一のメリットは、TESOLは国際的に認められている資格ですから、世界の様々な国で英語を教えられるという事でもあります。

日本人として文化的背景や特徴を分析すれば、効果的なカリキュラムを組んだりレッスンを作り授業を進めることも出来るでしょう。例えば、日本では教師が教科書を中心に授業を進め、生徒は個人の意見をあまり出さず受け身で学ぶスタイルが主流です。また、読み書きは得意で英語力は高いにも拘らず、練習をする機会が少ない事と失敗を恐れるあまり自分から話をしないので、コミュニケーション力が低い、又はそのように見られてしまう傾向があります。アメリカの教育がそうであるように、TESOLコースではStudent-Centered-生徒が中心、教師(講師)は力を添えるFacilitator(facilitate: 促進する、促す) の役目である事を学び、徹底的に練習します。失敗を心配してあまり話をしない生徒を授業に積極的に参加する機会を増やしたり自信を付けさせる、更に教室を英語の練習が効果的に出来る環境にする役目を担うことになります。

総合的な英語力を培う為に、国の教育省で定められている教員免許の他に、TESOLも必要になってくる可能性もあるでしょう。

では、デメリットとして考えられる事は何でしょうか。

教育関連の資格を取得することに、デメリットは殆ど無いように感じます。

TESOLは各国の語学機関やインターナショナルスクールでは認められていますが、国の教育機関で認可されている教員免許や公的な教員の資格ではありません。例えば、日本では学士号と文部科学省で認可された教員免許が必要ですから、TESOL資格のみで教育機関では教えることは出来ません。

また、民間の語学学校では短期のTESOLコースが多く、授業は早いペースで進められ課題も多く、高い英語力が必要です。また、社会人は仕事の都合などがあり、全てのコースプログラムに時間を費やせるか否かが難しい点かもしれません。一方、大学院でMATESOLを取得する場合、言語学系の学士号が必要の上、修士課程は1年から3年掛かります(国の教育制度や大学により異なる)。

語学機関のTESOLコースでは実践的な英語教授法が主なプログラム構成なのに対し、大学院では学術的な研究が中心です。どちらの資格が就職に有利になるかどうかは、それぞれの国の英語教育事情やニーズによると言えるでしょう。

受講を考えている方々にお伝えしたいこと

2020年の東京オリンピックを3年後に控え、行政などによる英語のボランティア通訳のトレーニングが開講されています。が、様々な場面において英語で対応出来る人は限られており、とっさにDo you need help? と声を掛けられる人は多くはありません。基本的な英語力がありながらも、その状況に応じた受け答えが出来ないことが多いのです。

英語圏出身で英語がネイティブであれば、英語の教え方が必ずしも良いとは限りません。きちんと理論を学ばず全くトレーニングを受けておらず経験もあまりない場合、目標が不明であったり効果的に英語が学べないだけでなく、ただ英語で話しているだけの話し相手になってしまいます。ノンネイティブ(非ネイティブ)であっても、しっかりと理論を学び実習を経験し、資格を取得する。そして、実際に語学学校などでESL (English as a second language) 及びEFLの授業を教える練習をして経験を積むことにより、素晴らしい英語教師(講師)になれるのです。日本人だから理解出来る、英語学習の弱点や克服の為の方法など、TESOLコースでしっかり学び力をつけ資格を取得し、堂々と活躍出来る自分を目指しましょう!

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小学生で英語は当たり前の時代に

「日本人は英語ができない」と言われていることを一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ETSが発表しているTOEFLの平均のスコアを見ても、日本人が他の国に比べて英語の力が弱いのは残念ながらすぐに分かってしまいます。文部科学省もこのことは懸念しており、日本人の英語の力を伸ばすために、2008年から公立小学校で「外国語活動」が開始されました。更には2011年からは公立小学校で5、6年生から英語が必修化され、2020年からの新学習指導要領では3、4年生で必修化、5,6年生では英語が「教科化」されることとなりました。今、教育現場において英語の授業や指導法に対しての注目が今まで以上に集まっていることは明らかです。

英語教師と生徒

英語指導がより専門化し、教授方法のノウハウが必要に

公立小学校の外国語活動はALTやボランティア、地域によっては英語を教える先生を雇用しているところもありますが、基本的には担任の先生が教えることになっています。新学習指導要領では小学校の間に子供たちは210時間(3,4年生で70時間、5,6年生で140時間)もの外国語の時間を受けることになり、この時間を教えるには英語を教える専門的な勉強も公立小学校の先生方にも必要だと考えられます。TESOL(第二言語としての英語教授法)は今まで中学、高校の英語の先生のためのものだと考えられていましたが、今後は公立の小学校の先生にとっても必要となってくるかもしれません。

英語が受験科目化し、教える側の英語レベル向上も急務

また小学校で英語を学ぶ時間が増えることによって悩むことが多くなるのは中学、高校の英語の先生方です。まずは中学入試が変わるのではないかと考えられています。今までは中学受験は国語、算数、理科、社会の四教科でしたが、小学校で英語がますます盛んになることによって中学校の入試問題でも英語の試験を取り入れる中学校が増えていくかもしれません。こういったことに対応するためにもTESOLの知識が重要となってくると思われます。

英語を教えるノウハウを体系化した国際標準のTESOLで対応

新学習指導要領でも中学でも高校で英語の授業が英語で行われることが決められているため、今まで以上に中学、高校の先生方にも英語を教えることに対しての高い能力が求められます。これには大学の今までの教職課程の授業での知識や勉強では足りないと考えられます。英語で英語の授業を行うためには英語の力ではなく、ESLの歴史や様々な教授法を詳しく学べるTESOLの知識が必要不可欠なものになってきます。中学の教員免許を取得するためには「教科に関する科目」が21単位、「教職に関する科目」が30単位必要です。簡単に言えば、「教科に関する科目」の方が少なく、海外と違って今の日本の大学では専門的にTESOLを教えられる大学の先生も少ないのが現状です。また今の制度の教育実習では物足りないと考えている大学生もいます。高校の教育免許を取得するためには、2週間(9日以上)しか教育実習の時間が必要ありません。これに対し、アメリカでは教育実習が長期に渡り、教員免許を取得するのがとても大変です。日本の教育実習の制度がすぐには変わるのは難しいですが、国際標準のTESOLのプログラムで学ぶことによって大きく成長することは間違いないです。

今のまた大学入試も今後変わってくることが分かっています。センター試験の英語の代わりにTOEFL等のテストが利用されることが提案されています。こういったことに対応するためにも今まで以上に教育現場においてTESOLがプラスになるでしょう。

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TESOLとは?

日本で英語の教員を目指した人たちはTESOLという言葉を聞いたことがあるかもしれません。TESOLとはTeaching English to Speakers of Other Languagesのことで、簡単に言えば英語を母語としない人たちのための英語教授法です。他にもTEFL (Teaching English as a Foreign Language) とも呼ばれることがあります。日本で英語を学ぶ子供たちや学生のために英語を教える場合はまさにTESOLやTEFLの学問が対象となるのです。

tesol teacher in front of black board

アメリカ・イギリスでは英語教授法の研究がさかんに行われている

アメリカやイギリスではTESOLやESL (English as a Second Language) の研究や指導法については非常に沢山研究されていて、英語を母語としない話者に英語を教える人たちにとってはとても重要な学問です。逆に日本ではまだまだ残念ながらTESOL を学べるところや教えられる先生がいないのも事実です。

日本の大学で中学、高校の英語の教員免許は取得できますが、授業の内容では物足りないと思っている人も多いかもしれません。なぜなら今の教員免許取得の授業は、「教科に関する科目」と「教職に関する科目」で分かれていますが、「教職に関する科目」の方を多く取得しなければならないのが現状です。つまり、「英語を教える」ということに関しての授業は少なく、実際に教壇に立ち始めた時に「どう英語を教えたら良いのか」分からず、悩む若い先生たちも多いのです。

「日本語で教える」から「英語で教える」に対応する

TESOLでは様々なことを学びます。もちろんそのプログラムにもよりますが、基本的にはESLの歴史や今までの教授法等について学びます。更には言語学や音声学等についても学び、大学の教員免許取得のための授業より英語を教えることについてずっと深い内容が学べます。そしてどうやって第二言語としての英語を教えるのが一番良いのかを勉強し、研究していくためのプログラムがTESOLです。

就職活動にも、指導現場にも有利に働くTESOL

また教員採用試験を受ける場合や教員を目指して就職活動をする場合、TESOLはプラスになることが非常に多いでしょう。実際に教壇に立ち始めた時にもTESOLを学んだ先生と学んでない先生では英語を教えるアプローチも違い、学んだ理論や教授法について実際に考えながら英語を教えることができます。どのように人が第二言語として英語を獲得していくのかを理解した上で教授法を考えているのがTESOLなので、英語の教員を目指す人たちにとっては非常に勉強になるプログラムなのです。

また実際に学校現場に入ると、もっと英語を教えることに関して勉強をしたいと思っていても校務文章、会議、クラブ活動、保護者への対応等本当に沢山のことで忙しく、勉強がなかなかできなくなってしまうのも現状です。英語の教員を目指す大学生の皆さん、大学生のうちにTESOLを専門的に勉強してみるのはいかがでしょうか。

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