Menu

ニューヨークの独立系書店で英語力をつける方法

2017年11月3日

現代は、ほぼすべてがデジタル化されている時代。Digital Natives-デジタル世代と言われる若者だけでなく、私達も日常生活では携帯電話やスマートフォンを握りしめ、メディア、コンピューター、タブレット端末にコネクトして、情報など何もかもが瞬時に手に入ってしまいます。そして今、(ペーパーブック- 紙の本ではなく)本と言えば、専用のタブレット端末に作品をダウンロードして持ち歩いたり、移動中やお風呂に入りながらも本が読めることが出来る、確かに便利な時代にはなりました。

independent bookstore in new york

個人的な話になりますが、本は実際に手に取りその感触を楽しみたい者にとって、デジタル文化は少々寂しく、また物悲しい感じもするのも確かです。かつて英文学を専攻していた学生時代、紙の本に触れて勉強出来るのは心地良く、書物はまるで自分の子供の様な気がしていました。ニューヨークに移ってからは、市内の大手の書店ではなく、小規模の本屋さんを歩き回って見つけていたのですが、本を購入などする事により、ペーパーブックや雑誌の出版社をサポートしている気がする訳です。

あらためて説明する必要はないかもしれませんが、英語で本を読むことは英語の練習、特に読解力を強化するには最高の方法です。本のジャンルを選ぶことにより、それぞれの作品について学べるし、更には作品の言葉のやり取りも学べるでしょう。今回は、ニューヨーク市内の書物を探すだけでなく、おしゃれでゆっくり過ごせる、独立系の書店についてご紹介しましょう。

  1. Strand: 828 Broadway / ストランドブックストアー 

まず最初に、私のお気に入り、グリニッジレッジにあるストランドブックストアーをご紹介しましょう。1927年創業の老舗的な書店で、外観は何て事のない街角によくあるような建物ですが、一歩お店の中に入るとまるで別世界。3つのフロアに渡り、書物だけでも何と250万冊と18マイルにもなるという品揃えで、ジャンル分けにされた新書から古本や専門書まで、書籍類が豊富であるということで人気があり、書店の名前の由来が strand-(立往生)という意味なのも理解出来ますね。更には、オンラインでは見つけられない希少本や、絶版になってしまった本もここでは手に入る確率が高いのも大きな特徴。嬉しいことに、ちょっとしたギフトになるような雑貨やストランドのロゴ入りのグッズも揃っているので、見て回るだけでも楽しそうで人気が高いのも頷けます。本好きの人達だけでなく、ニューヨーカーの憩いの場にもなっているストランドブックストアーに、ぜひ一度足を運んでみてくださいね!

  1. 192 Boooks; 192 10th Avenue  / 192ブックス

ストランドブックストアーよりも静かな環境にある192ブックスは、個人で所有しているような図書館と言った感じの本屋です。こちらも、古典文学の品揃えでは称賛すべき書店と言えるでしょう。ちょっとユニークなのは、所有者達が美術系の経歴があり、文学と美術の堅実的なコラボが感じられること。また、様々なイベントが行われていて、人気作家の作品を独特な方法で語られる読み会なども開催されています。一人で書物に浸りたい気分の時は、携帯電話の電源を切って、こちらの書店で静かに過ごしてみてください。 

  1. McNally Jackson; 52 Prince Street / マクナリ―ジャクソン ブックストアー

ニューヨーカーにはMJと呼ばれ親しまれている書店は、ノーホー地区にあり、比較的新しく2004年創業。マクナリージャクソンブックストアーはそれ程広大ではありませんが、店内にはおしゃれな照明や多数の書籍類、そして雑誌のバックナンバーまでと豊富な品揃えを誇ります。この書店の特徴は、自費出版が出来るという事。ですから、その点がまた人を集める理由とも言えるでしょう。もう一つの人気の理由は、ちょっとした軽食メニューがあるカフェが併設されていること。個性的で多数ある書物のセレクションを探しながら、お好みのドリンクを手にゆっくりと過ごされてみてはいかがでしょうか。 

  1. Books Are Magic; 225 Smith Street (Brooklyn) 

ブックス・アー・マジック 

最近ブルックリンにオープンしたこの「ブックスアーマジック」は、個人的に気に入っている書店です。元の所有者達が大手のコーヒーチェーン店ではなく、本好きな人達が楽しみながら書物を探したり、また憩いの場にするべく創業したと言われています。まだ新しい書店ですが、既に人気が高く、書店のオーナー達は毎週様々なイベントを開催、作家を店に招いての読書会や、市内に新たに本屋を開業したいという人達の役に立っているようです。

皆さんが、私のように本を読むことが人生において無くてはならない物でしたら、書物は手にすることによって(触れることにより)人とつながっていると気付かさせてくれる―その様に大切なものではないでしょうか。ニューヨーク市内には、大型の書店から小規模の古本屋までと、実に多くの書店が点在しています。ニューヨークに住み始めて間もないのでしたら、いろいろな書店を探されてはいかがでしょうか。宝にも勝る書物に出会えるかも知れません。