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ニューヨークと英語の初心者にはブローウエイがおススメ!

2017年9月4日

ニューヨークを一度も訪れた事がなくても、ブローウエイは文化的に重要な場所であるのをご存じでしょう。

少々ご説明すると、ブロードウエイはマンハッタンで南北に走る通りの名前で、「世界の交差点」と言われるタイムズスクエア周辺に約40件の劇場が集まっています。座席数が600から2000ほど有する劇場がブロードウエイと呼ばれ、ミュージカルの作品がが多く上演されています。また、オフブロードウエイは座席数が100から500程と規模が少し小さくなり、ダンスやパフォーマンスの作品が中心。どちらにしても、劇場内の装置や演出、音響効果、衣装などは超一流です。毎晩50以上の作品が上演されているので、選択肢には困らなさそうですね。

ブロードウエイで舞台を観る際、作品のあらすじや登場人物、各キャストなどが載っている「PLAYBILL」というパンフレットが観客に無料で配られます。英語を勉強中であれば、実際に観劇する前にネットで作品に関してリサーチしておくことをお勧めします。予め調べておけば、ストーリーの内容や背景なども理解しやすくなるでしょう。お芝居を観ている間、英語のセリフがすべて分からなくても大丈夫。舞台では役者がはっきりとセリフを話す(口を大きく開けて歌っていますよね)上、ストーリーに沿って歌やダンスを見ているだけでも楽しめるので、雰囲気からも内容が把握出来るというわけです。

そうそう、舞台を観た後にはお楽しみがもう一つ。公演後、キャストが出入り口に顔を出すことがあるので、お目当てのキャストからPLAYBILLにサインをしてもらえるかもしれません。Good luck!

ブロードウェイ

今回は私個人の想い出話をしながら、お気に入りの劇場をいくつかご紹介しましょう。

Ambassador Theatre, 219 W. 49th Street  – アンバサダーシアター

アンバサダーシアターはタイムズスクエアから10分程の場所にあり、座席数が1150のこじんまりとした劇場です。石造りでクラシックな内装と華やかなシャンデリアがあり、急勾配になっているのでどの席からも舞台が観ることができます。

2年前のクリスマスに「シカゴ」のチケットをもらった私は、妹と一緒にこのミュージカルを観に行く機会がありました。公演までの時間が十分あったので、活気溢れるブロードウエイの周辺を案内したり、夕食を取った後は早めに劇場に着いて華やかな老舗劇場の写真をたくさん撮り気分は上々。そして、「シカゴ」は評判通りトップレベルのミュージカルで、公演を観た私はサウンドトラックも手に入れる程の大ファンになりました。この作品は映画化もされているので、見る度に当時の感動がよみがえります。

Richard Rodgers Theatre, 226 W. 46th Street - リチャードロジャースシアター

こちらはブロードウェイで最も有名な劇場の一つ。

リチャードロジャースは、ブロードウエイミュージカルを始め、イギリスのロンドンミュージカル、ハリウッド映画と幅広く活躍した作曲家です。また、ロジャースとハマースタインの名前は聞いたことがあるかもしれません。二人による代表的な作品は、皆さんにもお馴染みの名作「サウンドオブミュージック」や「王様と私」など、手がけたミュージカルは実に40作品!トニー賞を34回、アカデミー賞は15回と輝かしい受賞歴を誇ります。

今年は、アメリカ合衆国建国の父の一人、アレクサンダーハミルトンを主人公にしたミュージカル「ハミルトン」が大ヒット中。エネルギッシュな演技と抜群の歌唱力で観客を魅了するステージは、毎回チケットは完売、または入手困難なのだそう。それでも、こちらのシアターに行けば、チケットを買えなかった人達が劇場の外にとどまりながら、看板をバックに楽しそうにセルフィーを撮る、そんなブロードウエイらしい光景が見られるかもしれません。 

Minkskoff Theatre, 200 W. 45th Street – ミンスコフシアター

1997年にオープンし、座席数は1700程のミンスコフ劇場もお気に入りの一つです。タイムズスクエアの中心にあるので、街の様子が見ることが出来る絶好のロケーションにあります。そして、斬新な構成や豪華な舞台演出、音響効果も素晴らしく、多彩なキャストにより演じられる名作「ライオンキング」は、、幅広い年齢層にも大人気、ロングラン上演されています。

高校生だった頃、夏に家族でニューヨークを旅行した私は、9/11メモリアルと自由の女神像を訪れた後にこのミュージカルを観たことを想い出します。「ライオンキング」は子供の頃から大好きな映画だったので、サウンドトラックを何度も繰り返し聞いては主題歌の歌詞一つ一つを憶えたものです。ですから、ブロードウェイで本物の舞台を観られたなんて、子供の私には最高のご褒美のようでした。15年前と比べて今はどの様な構成とステージになっているのか、機会があればぜひまたこのミュージカルを観たいと思います。

Al Hirschfeld Theatre, 302 W. 45th Street – アルハーシュフェルドシアター 

最後にご紹介するのは、個人的に想い出深いアルハーシュフェルドシアターです。

レンガ造りの外観で有名なこの劇場は、座席数は1400ほど。15年前まではMartin Beck Theatre と呼ばれていましたが、現在は有名人の似顔絵をデフォルメした風刺画で有名な、アルハーシュフェルド氏の名に変っています。近年はイギリスの映画「キンキーブーツ」を舞台化、アメリカの有名な女性シンガーソングライターが作詞・作曲を手掛け、2013年にはトニー賞を6部門で受賞、大ヒット公演となりました。

当時高校一年生だった私は、ちょっとした舞台役者の真似をしたりして友達の気を引いたものです。コーラス部の校外学習ではニューヨークに行く機会があり、生まれて初めてのブロードウェイで「Kiss Me Kate!」を観た私は、驚きと感動で一杯!今ではとても楽しい思い出になっています。そして、14歳で生まれて初めて訪れたビッグアップルが自分の故郷のようになるなんて、誰が想像したでしょう?

ブロードウェイは、一流のお芝居やミュージカルが観られる世界屈指の場所です。舞台に立つことを夢見る役者のたまごやダンサー達が、アメリカ国内だけでなく世界中から集まって来ます。本場のエンターテインメントを観るために、ニューヨーカーや観光客でいつも賑わっているブロードウエイ。まだ一度もミュージカルの舞台やお芝居を観た事がないのなら、ニューヨーク滞在中にはTo-do-List-予定表にチェックをして、ぜひ一度劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか?