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ニューヨーク的思考
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2014 年 5 月 30 日

カテゴリー:NYこのごろ

911 Memorial & Museum

 2001年に同時テロで崩壊した貿易センタービル跡地に出来たNational September 11 Memorial & Museum (911記念追悼美術館)が物議を醸しています。先週から一般公開が始まったこの美術館、入館するには列を作らねばならないほど多くの訪問者があります。
 この美術館、建築の折にも911同時テロの犠牲者家族がもめたのが、行方不明の被害者の遺骨の上にこの建物を建設することです。多くの遺族が反対する中、この美術館は建築されました。
 また先週、開会式のあった数日後に元市長のブルーンバーグなど大物政治家をはじめとする有名人が一般入場者を締め出し、秘密裏にカクテルパーティを行ったことが発覚し、遺族の怒りをかいました。遺族にとっては行方不明者が埋もれている真上でカクテルパーティをするのか、墓の上で飲み食いしているとはとんでもない神経だと言う怒りです。
 今度は一般公開が始まった今、館内にあるギフトショップが問題となっています。合衆国の形をしたチーズプレートに911でアルカイーダから攻撃のあった場所をハートで示したもの。これは遺族のクレームで即、販売中止。その他911メモリアルウォーターや911で活躍したレスキュー犬のおもちゃ、サバイバーツリーのイヤリングなど。911の事件になじみがあるものとは分かりますが、2001年のことを考えるとそのようなものを売るべきではないと私も思います。
 そもそも、今や米国にとっては忘れることができない3000名以上の命が失われた悲劇の象徴の土地。一般の観光施設とは一線を科すべきと思います。

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