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ニューヨーク的思考


9.11前日の土曜日 2011 年 9 月 11 日

3000名もの人が殺されたあの911貿易センタービル破壊テロから10年です。明日がその10年記念日となります。10年前のその日、私もマンハッタンにいました。真っ青な青空の火曜日。8時過ぎに会社に行く為にネクタイを締めながらTVニュースを見ていると貿易センタービルから大きな煙。TVではそれが何か判明できないまま会社に向かいました。当初、火事だと報道されていたことが会社に向かう車の中のラジオでテロだと判明し、会社に着いてからその事態の大きさを知らされました。NYの街は異常な緊張感に包まれ、自宅があるアッパーイーストまで車で4時間もかかったのを覚えています。ブッシュの宣戦布告から事態はアフガン、イラン戦争まで発達、その収拾は10年経った今でもついていません。
今週のNYはテロの厳重警戒態勢にあります。今年はあの同時テロから10年に加えて首謀者のビンラディンを米国が射殺とこの2つの事項を抱えてのテロによる報復の年と計画されている情報があるからです。すでに3名の疑わしい人物がNYに潜伏していると言う情報があり、ニューヨーク市警NYPDと軍隊が厳重な警戒に当たっています。
トラックはすべて止められて荷物の検査、そのおかげでバスでの移動はとんでもない時間がかかります。空には警戒中かヘリコプターの低空飛行も見られます。何もないことを願うだけです。
こんな厳戒態勢の中、今日の土曜日はUSオープンテニスの男子準決勝戦があります。ナダル、ジョコビッチ、フェデラー、マリーと上位4の選手が決勝戦を求めて競います。上位4位が残っているのも珍しく、本大会でも豪華な組み合わせとなりました。本大会は雨の影響で当初予定されていた日曜日の決勝戦は月曜日に延期になりました。
10年前はUPオープンテニスでオーストラリアのヒューイット選手が優勝を決め、脚光を浴びるや否やその2日後には同時テロが発生。USオープンテニスは難を逃れて無事終了したもののヒューイット選手は大きく話題に上ることもなく、同時テロ一色となりました。この週末は、平和でUSオープンテニスを楽しめることを祈るばかりです。

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今度はハリケーン 2011 年 8 月 27 日

日曜日にハリケーンIrene<アイリーン>がニューヨーク市を直撃すると予報されています。台風の何倍もの威力があるハリケーンで何十年かぶりのニューヨーク直撃です。このシーズン、カリブ海で数多くのハリケーンが発生し、そのいくつかがUSAに上陸します。北上してもフロリダ半島までで、後は熱帯高気圧に変わり強い雨風をもたらすのが普通です。まさかハリケーンの勢力を保ったままニューヨークに北上するとは思ってもいませんでした。
ハリケーンはその勢力によってカテゴリーの4段階に分けられ、6年前にニューオリンズで大災害を引き起こしたカトリーナはカテゴリー4の最大級でした。今回のアイリーンはカテゴリー3で最強から2番目の勢力を持っています。ニューヨークに到着するときはカテゴリー2くらいに勢力は落ちるものの風速は時速180Kから140Kと言うものですからかなりの勢力です。実際、どのくらいのものかは想像がつきません。
ニューヨークではカトリーナの大惨事が起きたすぐ後にA、B、Cゾーンが定められ、避難マップが配られました。まさかそんなものニューヨークには関係ないよなと思っていたら、今回、本当にそのマップを利用することになりました。ゾーンAは川や海岸に近い地区でその地区に住んでいる人に避難勧告が出されました。おそらく明日には避難は絶対と言う避難命令に変わるでしょう。このようなメッセージはすべて市長が発令します。
本日は金曜日ですが日曜日の直撃を前に明日、土曜日の昼に市のバス、地下鉄、列車はすべてシャットダウンすると先ほど発表がありました。合わせてジョージワシントン橋をはじめとするマンハッタン島をつなぐ橋もすべて閉鎖になります。つまりマンハッタンからの脱出はリンカーントンネルなどのいくつかのトンネルだけとなる・・・。いやこれも閉鎖になるかもしれません。
天候を理由に事前に市の交通を止めるのは史上初めてのことだそうです。それだけ市がこのアイリーンには真剣になっている証拠です。月曜日の出勤も可能か現段階では何とも言えません。まさしくどうなるかわからない状態。PC TECHも明日土曜日から月曜日まで休校としました。洪水や停電が予想されます。
Irene, hold the right!  市をよけろ、アイリーン。何とか無事に通り過ぎてくれることを祈るのみです。

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ニューヨーク地震です。 2011 年 8 月 24 日

さっき、午後2時前にニューヨークで地震がありました。震源地はニューヨーク南のバージニア州で震度5.8とのことです。ニューヨークでは震度3程度に感じました。15年ほどマンハッタンに住んでいますがマンハッタンでの地震は初めて経験しました。地盤が強く、絶対にマンハッタンでは地震は起こらないと言われていましたが、今日を持ってマンハッタンの安全神話は信用できません。マンハッタンは古い高層ビルが建て並んでいますがとても耐震対策などやっているようには思えません。ここに住んでいる人たちも地震は初めての経験が多く、あわててビル街に飛び出していました。PC TECHもビル側から避難勧告が出て、一時、外に退避しました。何事もなく無事でよかったです。

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Grade A 2011 年 7 月 31 日

Grade…日本語に直せば”等級”ですかね。ニューヨークのレストランはSanitary Department<衛生局>から検査を受けその結果を客によく見えるように貼り出さねばなりません。これはブルンバーグ市長が作った新たな条例です。すべてのレストランはGrade A、B、Cと等級分けされ、それが客にわかるようにポスターで貼り出しを義務付けられています。最近始まったこの新しい規定、レストラン泣かせには間違いありません。もちろんGrade Aをもらったレストランは堂々とその証明書を貼り出ししていますが、外から見ると何も貼っていないレストランがいっぱいあります。衛生上で問題点が数か所以上あればB、Cと烙印され、それを見た客は入店をやめるかもしれません。
実際にCに烙印されたおかげで配達が減り、窮地に陥っているレストランもあります。よってAでないレストランは出来るだけ見えないようにこの結果を貼っているようです。B以下を烙印されたレストランによってはすぐさま、再検査を申請して”Grade Pending”つまり、判定再審査待ちの表示を掲げているところも多くあります。はやくAをもらわねば死活問題になる。レストランは必至ですが、再検査はそう簡単にやってこないでしょう。なぜって?人手不足という理由です・・・。Aをもらうまで生き延びる・・、大変だと思います。
私が馴染みにしているレストラン。ロブスターを売り物にしている近所では人気のレストランですが・・・あれ貼っていないなあと思い、帰り際に窓の隅をみると”Grade Pending”。有名人がよく行くレストランもCをもらったとか。
一説では有名なレストランや人気のあるレストランほど審査が厳しくなるとか。
ビザの申請の認可や各種ライセンスの認可、米国では権限を持つ個人の判断にゆだねられる部分が多く、複数の合議の形ではなく担当の個人が決めると言った形式が一般的です。担当のあたりが悪ければ運命が大きく変わる。
これは公平を大声上げて言う米国の民主主義のポリシーとは大きく距離を置く官僚主義に映るのは日本的感覚ですかね。

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やりましたね、日本! 2011 年 7 月 19 日

昨日、日曜日の午後2時から女子サッカーのWorld CUP杯が米国でも放映されました。日本と米国の最終戦と言うことで米国のメディアでも大きく取り上げられました。こちらのTVでは日本での放映が始まる1時間ほど前から放映が始まり、日本での東北震災の様子、そしてNadeshiko JAPANが日本国民のどれだけの期待を背負って本大会の決戦に臨むのかと言った紹介が出ていました。対戦相手に対しての大きなエールを米国が開戦前に放映したのが印象的です。
どちらを応援したっかって?もちろん日本です!ほんと、だめかと何度か思っただけに沢選手の見事なシュートのあとのPK戦での勝利、おもわず大きな声が出てしまいました。いやあ、大変な試合でしたね。
今日月曜日は新聞を2部買いました。きっと日本チームが大きく取り上げられていると思って。
New York Timesには一面に日本チームの写真。震災後の見事な勝利と絶賛しています。
一方、私の愛読のDaily Newsには米国チームのキーパーの大写しの写真、日本チームの写真はありません。
悪夢だと書いてあるのが印象的です。米国人にとってはそうでしょうが・・・
しかし、米国でのこの効果は大きいでしょう。
今回の日本チームの活躍で日本が脚光を浴び、日本への旅行などの需要が増え、日本製品も売行きが活況になるように期待します。
スポーツ好きの米国人、これを機に日本への親近感が増したことは間違いありません。
ナデシコJAPAN!万歳!

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NYも暑い 2011 年 7 月 13 日

今日は体感温度36℃を超える暑さで”猛暑警報”が出ています。日本では小中高がそろそろ夏休みになりますね。

ニューヨークの学校は一足早く6月の下旬から夏休みに入っています。ただし、学校の成績が振るわなかった生徒は7月上旬の独立記念日祝日明けから”サマースクール”に参加しなければなりません。成績が足りない生徒のための夏の補習です。ご承知のように米国の新学期は9月。この補習をさぼったりすると最悪、9月からは”落第”と言うこともあります。米国の学校のほうが日本より成績に緩やかと言う情報も流れますが、それは間違いです。システムから行くと日本よりずっと厳しいと思います。

大学受験も入るのは日本よりずっとやさしく、卒業するのが難しいなどとよく聞きますが入学試験はそんなに簡単ではありません。有名なハーバード大学では応募者のわずか6%くらいしか入学できず、マンハッタンの私立大学でも20%を切ります。米国は試験にのんびりしているイメージがありますが実際は決してそんなことはありません。就職も大学在籍中から企業のインターンシップに参加してみんな職を得るのに大変です。おおらかに見える米国のイメージですが現実には学生は遊んでばかりいられません。
何事でもそうですがやるときはやると言うのはどこの国でも同じ気がします。

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7月4日は独立記念日 2011 年 7 月 3 日

7月4日(月)はアメリカ合衆国の独立記念日です。金曜日の午後から連休にする会社も多く、金曜日の夕方あたりからマンハッタンを出て郊外に向かう車が増えていました。各地で独立記念日を祝う行事があり、6月30日(木)では早くもマンハッタンでブルックリンにあがった花火が観られました。NYは個人で花火をすることは禁止されています。ですが毎年この年、それでも花火で逮捕される人が必ずいます。

独立記念日のこの時期、NY州で同性同士が結婚できる法律が可決されました。今まで4度も法案化が検討され、その都度、共和党の反対で否決されましたが、今回はワシントンやコネチカット州に続いて6州目の同性結婚合法の州となりました。法の施行は7月22日からですがこの合法化を喜ぶ人たちで盛り上がっています。同性婚にはいろいろと議論が多く、私自身も簡単にはコメントできません。ただ、キリスト教徒が多い米国では日本で考えるよりこの問題はずっと根が深く”個人の好き嫌い”だけの議論ではすみません。

結婚は法律的に世帯を持つことですが、米国ではそれ以上に”神”の前で誓うと言う意味の比重が大きいのです。神の前で誓うとは教会で行うことですが、教会は基本的には同性婚には反対です。聖書にはアダムとイブしかいない、と多くの人が反対の理由を言います。
教会が認めない限りは神の前で誓うことはできない。よってこの法律を可決するには教会の組織の賛同も必要となります。今回は僅差での法律成立でした。ある議員が”聖書に書いてあるように倫理的には合法化は賛成できない。でも人として人の権利を侵害することはできない。だから私は賛成票にまわる。”といった言葉が印象的です。同性で世帯をもつ多くの人がいる米国の現状を考えると、その人たちの人間の権利を無視することはできないと言うことです。もちろん、数多くの反対意見もあります。

この同性婚の合法化はNY州に結婚ラッシュと言う特需を生み出します。経済の停滞している中、結婚の登録料など市に直接入るお金ばかりでなく。教会や結婚パーティの式場はすでにラッシュ状態となっています。他州からも多くの人がNY州での結婚を目指してやってくるでしょう。議論は残る合法可ですが合法のおかげで経済の活性化は間違いなしです。

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6月のニューヨーク 2011 年 6 月 9 日

6月と言えばニューヨークでは一年の中でもっとも過ごしやすい時期のはずです。
が、今日と明日は華氏100度<38℃>まで気温が上昇するようです。今週は同時期での過去最高気温の歴史を塗り替える予報です。いきなりの暑さにとまどってしまいます。街中には”クーリングセンター”が設置されエアコンのない人たちに解放されます。
さてニューヨーク姉妹校のPCTECHですが、この度、USでAccreditationの取得のプロセスに入りました。これは学校の更なる品質を証明するもので、この取得によりPCTECHでの授業が大学の単位としても認められるものです。昨日、その申込みが終了しました。実はこれはオバマ大統領の施行した法律に従ったもので米国の学校の品質保証を果たす中でテロなどの反米行為を行う学生を未然防止するのが本当の目的です。一見、米国内は平和に見えますが、このような事態に触れるたびに戦争中の国だと思い出させます。
日本で起きた東北大震災の時、PCTECHには早々に米国政府から通知が届きました。もし日本の学生がいるならビザの延期は無条件でOK、また本来、米国へきている海外からの学生は働けないのですが日本人は例外的に認める。つまりあの大震災で日本の学生が帰る場がないかもしれない、仕送りがないかもしれないという同盟国学生への支援です。米国のこの素早い決定や実行は本当におどろいてしまいます。今回のAccreditaionも同じです。政策施行の速さは日本は見習うべきだと本当に思います。
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ニューヨーク冬模様 2011 年 1 月 27 日

また、雪の嵐がニューヨークをヒットしそうです。今朝は朝から吹雪いていましたが午後4時現在、一休み。予報では5時くらいから本格的な雪になって30センチは積もるようです。先ほど市長から雪による緊急警戒が出されました。前にも書きましたが雪、ハリケーン、大雨、大風など市民生活に重大な影響があるときは直接、市長が市民に警戒を発令し、市民の安全も市長の指揮にゆだねられます。文字通り市長がニューヨーク市のTOPで責任をとるわけです。日本では警察や消防など直接、市長の指揮下にはありませんね。誰が責任者かわかりづらいと思いませんか。いつも責任をはっきりしているこの米国の制度、日本にも取り入れたらもっと動きがよくなる気がします。市民もどっち向いて対話したらよいかはっきりします。昨日は大統領の演説がありました。大統領は民主党、対するライバル政党は共和党です。大統領は共和党を含め国民の総指揮官であるのでライバルと言っても共和党は大統領には大きな敬意を表します。大統領の演説が1時間ほど続く間、みんな黙ってそれを聞き、賛同の言葉には共和党も含め、立って大きな拍手をします。そこにはヤジなど絶対にありません。もちろん、演説に関して後程、ライバル政党からはコメントが出ますが。演説中にヤジを飛ばすのは日本では恒例ですが、比較するといかにも日本は品がないと思います。国際化や英語の大事さを問う日本ですが、もっと国民に見せている”当たり前になった”風情から考え直さないと、中身の国際標準には程遠い気がします。

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ニューヨークからです 2011 年 1 月 14 日

久しぶりのニューヨークからの便りです。ともかく寒い。空は雲一つない快晴、でも気温はマイナス5度くらいです。作昨日は大雪が降りました。クリスマス時分の大雪ではバスも電車も動かなくなり街はマヒ状態となりました。その反省があって、今回は市長を中心にしっかりと除雪の対策を行いました。雪は午後9時ころから激しく降り出し、午前2時にはぽっくりと積もっていましたが、雪かきの車が一晩中、街の中を走り回り、朝を迎えるころには主要道路は使える状態となっていました。電車もバスも止まることなく市民の生活には大きな支障はありませんでした。沿道にはまだ雪が積もっていますが起案が低いので解ける気配はありません。学生たちもしばらくはこの雪道の中で通学しなければなりません。毛糸の帽子と耳あては必需品です。

一ッ葉高校 校長

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