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ニューヨーク的思考


NYの夏休み 2014 年 7 月 2 日

 ニューヨークの学校の夏休みは6月下旬から始まります。日本の夏休みより早い。米国では新学期が9月最初の休日明けから。
 その為に卒業式は6月の夏休み前のとなります。100%高校を卒業出来るわけでなく、2割から3割は落第です。日本と比べて出席や成績の管理が厳しい。自分から落第の道を選ぶ生徒もいる。
 日本の場合は6・3・3制で中学までが義務教育。米国は12Kと言って12年生までが一応義務教育です。でも親が子供を学校に行かせることは法律では強制されていません。大学に進学するにはSATなどの必要な試験を受ければOK。
 教育も自由と言うスタンスが米国。それだけに自己責任でしっかりやらないと学校は日本のように過保護ではありません。
 この夏休み、10パーセントの小中高生が成績不調や出席不足のためにSummer School(夏補習)を受けねばなりません。個人の自由もあるがその分、責任も大きい。

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LGBTって? 2014 年 6 月 30 日

Pride Marchがあります。5番街の36丁目から南下していくこのパレードはLGBT Pride Marchと呼ばれます。L=Lesbian(レズビアン)、G=Gay(ゲイ)、B=Bisexual(両性愛者)、T=Transgender(性転換者)。まあ日本的に見ればなんだそれと思えるかもしれません。
 ニューヨーク州は同性婚を近年、認可しました。議論の残る同性婚問題はいわば米国式解決方法で先に進んでいます。根本をばさっと解決するのでなく部分部分で解決する。すでに多くのLGBTが生活している米国、その原因が何かとか言う問題はさておき、この目の前にある事態を解決する。
 ニューヨークでは同性婚者に対して、結婚による税金や年金の優位性も近年、認められかなり進歩しました。昔は同性愛への偏見を払しょくするためのパレードでしたが、今はその色合いも薄くなっています。このパレードは1969年に始まり、今年で44回目です。

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Grocery 2014 年 6 月 30 日

 日本で言うスーパーマーケット、ニューヨークではGroceryと呼ぶのが一般的です。食料はこのGroceryで買うのが一般的。種類は日本で見かけないものも多く豊富です。日本との違いは?まずTax。ニューヨークも8%強の消費税がかかります。しかし基礎的な食料品には消費税はかかりません。野菜や肉などには消費税はかからない。レシートを見るとコーラなどには消費税がかかっているものの基本的な食材は税金がかからない。
 レジ。時間がかかる。買い物カートはレジ横に置きっぱなしにするのが当たり前。日本では客が指定の場所に置く。ニューヨークではカートは置きっぱなし。店員が片づける。マンハッタン内は土地が狭いので、車で買い物に来る人はほとんどいない。近所のGroceryで買って自分のカートで持ち帰るかDeliveryを頼む。この配達システム、数ドル支払って配達、とても便利です。
 車で買い物が出来ない狭いマンハッタン(Groceryに無料駐車場がない)では不可欠なシステムです。ニューヨーカーは歩くことが基本。

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ビール 2014 年 6 月 30 日

 大好きなビール。勿論、ニューヨークにも地元ビールがあります。Brooklyn Beer。ラガービールです。何種類かあって苦みがビターなものから軽いものまで。夏場はこのビールがうまい!でもニューヨークはどこでもビールが飲めるわけではありません。
 この夏場のシーズンに地元の公園に行くとバーベキューセットを持った人たちがぞくそくとやってくる、結構な数になります。公園によってはバーベキューはOKです。マンハッタンのアッパーイーストから行けるRanddalls Islandは日曜日の昼はあちこちでバーベキュー大会。バーベキューにはもちろんビール。しかし、公園でのアルコールは禁止です。みんなコーラで乾杯。酒やたばこはSin(罪)と言う考え方。公の場での酒やたばこは禁止です。
 映画館でもビールは販売していません。花見で一杯などとんでもない。たちまち逮捕です。もちろんレストランでは酒はOK。たばこはどこに行ってもダメ。この規制って結構ニューヨークの秩序を守っています。規制に逆らえばJail行き。それが効いているのか違反者は見ません。犬の糞のおきっぱなしは200㌦の罰金。しかし実際は居住地での置きっぱなしは目に余ります。本当のマナーは法律ではつくれない。

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New York City IDカード 2014 年 6 月 28 日

 本日、市議会でNew York City IDカードの発行案が可決されました。米国当局が違法移民を厳しく取り締まり、強制帰国させる一方で違法でいながら多くの移民が米国の社会で米国人と同等に働いている。また、子供は米国で生まれて米国人だが親が違法のままでいるケース。学生ビザや観光ビザで入国してそのまま米国に居座り、米国人と同じように生活をしている人たちが数多くいます。この人たちには自分を証明する免許書など米国で必要なIDがありません。
 米国での身分は違法ですから米国のIDは取得できず銀行口座も開くことができません。新市長のデ・ブラジオはニューヨークに居ついている不法移民たちに生活の便宜性を図ろうとしています。もちろんカードの取得にはニューヨークで生活している証明となるもの、電気代などの請求書などが必要ですし、本人確認も必要です。
 不法移民を取り締まる一方でIDカードの発行をして不法移民の生活便宜を図る。矛盾しているようですが米国流です。いっぺんにスッキリ解決するのでなく部分部分で解決する。全体像が矛盾していても改善はよし、とみなす。サンフランシスコ市など先行導入して成功しています。移民の多いニューヨーク、このような対応は必要に思えます。

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地下鉄 2014 年 6 月 27 日

 地下鉄もニューヨーク的思考に影響しているかも。東京並の間隔で地下鉄は運行されていません。7分待ちは普通、日曜日だと15分以上も待つことがあります。それに時刻表はありません。MTAによるとあるそうですが見たことはありません。
 近年、駅が改善されてあと何分で列車が到着するとの表記が出るようになり随分と便利になりました。等間隔で列車は到着しません。一つの列車が発車した後、ずいぶん経って列車が到着することもしばしば。当然、プラットフォームには人がたまります。次に乗る時は乗りきれんばかりの混雑。かと思うとあっという間に次の列車が来て車内はがらんがらん。まあおおざっぱです。
 混雑する車内ではばかることなく自転車が乗る。ホームレスと思しき人が空き缶の入った大きな袋をのせている。かと思うとなぜか大きなラジカセをいっぱい積んだカートを乗せてはいる黒人。大声で話す中国人。とても日本で見られる風景ではありません。こんなことも日常になればやっぱり考え方はニューヨーカーになります。ちいさなことに構っていられないって。

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ニューヨーク的思考 社会構成2 2014 年 6 月 26 日

さて、ニューヨーク的と言うか米国的思考をする社会の仕組みとして2番目。米国は官僚主義です。つまり役所、役人が強い。日本的に言う”公僕”の考え方はありません。学校を開校するのにFire Inspectionが必要となります。消防署に何度電話をしても留守番電話につながるばかり。1ヶ月も2ヵ月も経っても返答がありません。忘れたころにようやく返答が来る。役所関係に問合せをするとだいたいこのパターンが基本です。教育庁に問合せをする。やはり留守番電話、いつ返答が来るのかもしくは来ないのか全く分からない。e mailを出しても返答がない。運が良ければやがて返答が来る。アパートに不備があってHousing Departmentに連絡をする。全くの返答なし。1年経っても返答が来ない。そんな役所とのやり取り。みんなこれが当たり前と思って生活している。そんな日常からせっかちに急いでも無駄だと分かる。そんな風土の中からゆっくり構えるニューヨーク気質が見えるのかも。

NY Walker

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ニューヨーク的思考 社会構成1 2014 年 6 月 26 日

ニューヨーク的思考と言う大きなタイトル。ニューヨークに在住して20年近くになります。いまだに基準がはっきりと分からないニューヨーク的考え方。一部は自分の中に当たり前になってしまっていますがいまだにしっくりとはいきません。日本での考え方と大きく違ってくるしくみはおそらく社会の基本的構成の違いだと思います。基本的な違いは色々とあります。生活している人たちを観れば種々雑多の民族。ニューヨークには移民してきた人がいっぱいいます。それにあわせてそれぞれの民族のコミュニティが存在し、自然、同じ民族がある地区に集まる。そうなるとその地区は米国であって米国でない文化となる。考えてみれば不思議な場所です。移民でなくとも白人、黒人、ヒスパニックが混在する米国。これもまた違った文化を形成する。一体何が標準なのか。標準がないのが標準。言えばお互いの自由を守りあうのが標準。それがニューヨーカーを無関心な人間に見せる。他人のことには口出しをしない。外面はそんなかんじ。英語が通じる人たちばかりではありません。街中でも電車の中でも自分たちの母国語でしゃべる人たち。英語を意識せずマイペースで生活する人たち。こんな人たちは決して少なくありません。まずはこの市民構成がニューヨーク的思考を作っているようです。

NY Walker

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K12 2014 年 6 月 25 日

 米国では今が卒業式シーズンです。日本で言う高校の卒業式です。米国は日本で言う”義務教育”が12年間です。このことをK12 と呼びます。日本では6-3-3制で小学校、中学校、高校となりますが米国では小学校がどこまでで中学校がどこまでと言う明確な区分はありません。また校舎も小学校用、中学校用、高校用と明確に分かれているわけではありません。 12年生が日本で言う義務教育の最終学年とすると1年生~4(5,6)年生はElementary School。5(6,7)~8(9)年生がMiddle School そして9年生~12年生がHigh Schoolと言う区分です。
 今、日本で言う高校3年生の卒業式のシーズンと言うことです。しかし全員が卒業できないのが米国の実態です。NY市が発表した卒業率は2013年の今年が74.9%です。2割以上の生徒が卒業できなかったことになります。これでも10年近く前に比べるとかなりの改善です。2005年の卒業率は半分にも満たない46.5%です。単位の取得に関して日本のそれと比べると非常に厳しく、小学校でさえ落第があります。この夏休みシーズンになると成績や出席率が足りない生徒たちは夏補習を受けて何とか挽回しなければなりません。9月が新学期なので夏に挽回が出来なければ落第です。
 米国生まれの米国人でも落第が多い中、移民して英語を勉強しながら学校に通う生徒たちの卒業率はなんと32.3%、2010年が41.5%ですからその率は悪化しています。米国は教育は自由と言う立場を取っており、日本で言う義務教育とは根底が違います。法律で義務教育を受けなければならないとは規定していません。多くの州でHome Schooling(自宅教育)を認めており、Home Schoolingで学んだ生徒たちは大学受験に必要なSAT、PSAT、ACT、GEDなどを受けて大学を受験することも出来ます。日本のように義務教育の縛りがない分、個人の責任が大きいと言うことです。

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映画館 2014 年 6 月 23 日

 久々にブロードウェイで映画を観ました。ACCETの準備を始めてからは忙しくて一度も映画館には行ったことがありませんでした。3年ぶりか4年ぶりだと思います。今週の映画売上NO1の”22 Jump Street”を観ました。刑事もののコメディです。笑わせてくれる楽しい映画ですが客が少ない。共興収入No1とは思えません。私が座った列には他には客がいない。
 15年ほど前にヒットしたトムハンクスのフォレストガンプなどは次の上映を待たなければ座れないほど客が入っていました。あの頃の入場料はたしか6ドルとか7ドル(700円)で日本よりずーとやすいと言うイメージです。今、米国の映画入場料は15ドル(1500円)、日本より安いものの大きくは変わりません。
 映画館の施設は昔と同じく大きいまま。映画の前後に食事をするレストランなどを備えています。古き良き時代です。昔のブロードウェイの映画館は他のミュージカルなどの劇場と肩を並べるエンターテイメントの場所でした。映画館で食事をしてお気に入りの俳優を観る。これが大きなイベントでした。DVDやオンデマンドによるビデオ普及により映画館の需要は目に見えて落ち込んでいます。チケットもラインを創ることなく買えました。映画も何かイノベーションが起きなければなくなってしまいそうです。

広域通信制高校 一ツ葉高校校長

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