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ニューヨーク的思考


ゴミ処理場 2014 年 7 月 14 日

自宅の近くにゴミをゴミ処理場に船で運ぶ中継点ができることは7、8年前から分かっていました。地元住民の反対を押し切ってデ・ブラジオ政権は工事着工を断行。去年から工事が始まっています。
 この中継点、2006年にブルームバーグ市長が計画したもので市長邸の近くに作ると言うものですが、隣接地にアスファルトグリーンと呼ばれるスポーツ施設があり、サッカーなどの球技、水泳など多くの子供たちが利用しています。また住宅地であることもあり関係者は猛烈に反対しています。
 地上10階建てのビル、一日500台ものゴミ収集車がやってくるこの計画、私も含め住民は大反対です。
 毎朝、7時から始まる工事の音もうるさかったのですが、ここ数週間、工事に進展がありません。工事を阻止できなかった住民側が代替案を提出しています。ビルの高さを低くし、ビルの上に公園を創る提案です。実現すれば灰色の10階建てビルよりずっと環境が良くなります。
 衛生局は一応、住民と折り合いがつくような姿勢をしていますがどうなるか分かりません。
 でも最後まで主張を貫く住民、米国魂です。

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アクロバットするな 2014 年 7 月 13 日

 TVで地下鉄の車両の中で鉄棒をくるくる回ったり、バク天したりしてチップをもらうチームをCrack Down(取り締まる)していると言うニュースが流れていました。いまだ、そのようなことは見たことないなあと思っていたら、つい先日、そのチームに出くわしました。
 5、6人の黒人から成るチーム。乗り込んできたかと思うと一人がラジカセでラップミュージックを流す。あと二人が鉄棒を回ったり、鉄棒につかまって踊ったり、他のメンバーは手をたたいて調子をとったり、アクションを盛り上げる。あげくの果てには車両の床をつかってバク天を始めます。
 危ないのでバク天のスペースを空けるしかありません。見たくもないこのエンターテイメント、無理やり見せられて不愉快です。椅子に座っている人にぶつかるのではないかと心配します。
 ニューヨークの地下鉄はスピードも速いのもありますがかなり揺れます。車内は中のパイプにつかまらないと立っていられません。車両は川崎鉄道がつくった日本製ですが日本のようなつり革はありません。そんな揺れる地下鉄でこの激しいアクション、本当に危険を感じます。案の定、終わったらチップの催促。これは本当に取り締まってもらいたいと思いました。

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ビル規制 2014 年 7 月 7 日

 学校の移転先が難航しています。マンハッタン内に空きビルはあるのですがニューヨークの規制は日本より厳しい。学校の営業認可を得るためにはCertification Of Occupancyと言う入居するビルの証明書が必要です。これはビルがどのような目的で使用されるのかをニューヨーク市が認可したものです。
 学校の場合、Zone Group9と言う認可が必要で全てのビルがこれに適するわけではありません。更にこのCertification Of Occupancyでワンフロアの収容人数も規制されています。同じビルで同じ広さの階でも高層ビルになると上の階は収容人数が少なります。また教育庁から定員に応じて一教室の最小面積も指定されています。
 あちこちから出される規制をすべてクリアできる場所を探すのは本当に大変です。

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Summer School 2014 年 7 月 2 日

 小中高の夏休みが始まっています。米国では新学期が9月からのため6月から卒業式、そして夏休みとなります。
 日本では楽しいばかりの夏休み。米国でも多くの生徒にとってはそうですが、楽しいはずの夏休みがそうでもない生徒たちもいます。
 進級する生徒たちは9月から次の学年に行くはず。ところがニューヨークでは毎年10%もの生徒たちがこの進級を控えて夏補習を受講しなければなりません。
 成績の振るわなかった生徒たち、出席率が足りない生徒たちはこの夏補習で挽回しなければ9月の新学期に次の学年に進級できません。
 このSummer School(夏補習)が7月1日(火)本日からスタートしました。新しい教育長Cammen Fairraに変わってから方針が少し変わり、出席率と成績だけで夏補習受講を決めるのでなく、最終的には校長判断で決めることになりました。
 それでも8%の小中高生たちが今日から夏補習です。この制度、日本の教育よりしっかりしていると思います。

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LGBTって? 2014 年 6 月 30 日

Pride Marchがあります。5番街の36丁目から南下していくこのパレードはLGBT Pride Marchと呼ばれます。L=Lesbian(レズビアン)、G=Gay(ゲイ)、B=Bisexual(両性愛者)、T=Transgender(性転換者)。まあ日本的に見ればなんだそれと思えるかもしれません。
 ニューヨーク州は同性婚を近年、認可しました。議論の残る同性婚問題はいわば米国式解決方法で先に進んでいます。根本をばさっと解決するのでなく部分部分で解決する。すでに多くのLGBTが生活している米国、その原因が何かとか言う問題はさておき、この目の前にある事態を解決する。
 ニューヨークでは同性婚者に対して、結婚による税金や年金の優位性も近年、認められかなり進歩しました。昔は同性愛への偏見を払しょくするためのパレードでしたが、今はその色合いも薄くなっています。このパレードは1969年に始まり、今年で44回目です。

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New York City IDカード 2014 年 6 月 28 日

 本日、市議会でNew York City IDカードの発行案が可決されました。米国当局が違法移民を厳しく取り締まり、強制帰国させる一方で違法でいながら多くの移民が米国の社会で米国人と同等に働いている。また、子供は米国で生まれて米国人だが親が違法のままでいるケース。学生ビザや観光ビザで入国してそのまま米国に居座り、米国人と同じように生活をしている人たちが数多くいます。この人たちには自分を証明する免許書など米国で必要なIDがありません。
 米国での身分は違法ですから米国のIDは取得できず銀行口座も開くことができません。新市長のデ・ブラジオはニューヨークに居ついている不法移民たちに生活の便宜性を図ろうとしています。もちろんカードの取得にはニューヨークで生活している証明となるもの、電気代などの請求書などが必要ですし、本人確認も必要です。
 不法移民を取り締まる一方でIDカードの発行をして不法移民の生活便宜を図る。矛盾しているようですが米国流です。いっぺんにスッキリ解決するのでなく部分部分で解決する。全体像が矛盾していても改善はよし、とみなす。サンフランシスコ市など先行導入して成功しています。移民の多いニューヨーク、このような対応は必要に思えます。

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K12 2014 年 6 月 25 日

 米国では今が卒業式シーズンです。日本で言う高校の卒業式です。米国は日本で言う”義務教育”が12年間です。このことをK12 と呼びます。日本では6-3-3制で小学校、中学校、高校となりますが米国では小学校がどこまでで中学校がどこまでと言う明確な区分はありません。また校舎も小学校用、中学校用、高校用と明確に分かれているわけではありません。 12年生が日本で言う義務教育の最終学年とすると1年生~4(5,6)年生はElementary School。5(6,7)~8(9)年生がMiddle School そして9年生~12年生がHigh Schoolと言う区分です。
 今、日本で言う高校3年生の卒業式のシーズンと言うことです。しかし全員が卒業できないのが米国の実態です。NY市が発表した卒業率は2013年の今年が74.9%です。2割以上の生徒が卒業できなかったことになります。これでも10年近く前に比べるとかなりの改善です。2005年の卒業率は半分にも満たない46.5%です。単位の取得に関して日本のそれと比べると非常に厳しく、小学校でさえ落第があります。この夏休みシーズンになると成績や出席率が足りない生徒たちは夏補習を受けて何とか挽回しなければなりません。9月が新学期なので夏に挽回が出来なければ落第です。
 米国生まれの米国人でも落第が多い中、移民して英語を勉強しながら学校に通う生徒たちの卒業率はなんと32.3%、2010年が41.5%ですからその率は悪化しています。米国は教育は自由と言う立場を取っており、日本で言う義務教育とは根底が違います。法律で義務教育を受けなければならないとは規定していません。多くの州でHome Schooling(自宅教育)を認めており、Home Schoolingで学んだ生徒たちは大学受験に必要なSAT、PSAT、ACT、GEDなどを受けて大学を受験することも出来ます。日本のように義務教育の縛りがない分、個人の責任が大きいと言うことです。

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映画館 2014 年 6 月 23 日

 久々にブロードウェイで映画を観ました。ACCETの準備を始めてからは忙しくて一度も映画館には行ったことがありませんでした。3年ぶりか4年ぶりだと思います。今週の映画売上NO1の”22 Jump Street”を観ました。刑事もののコメディです。笑わせてくれる楽しい映画ですが客が少ない。共興収入No1とは思えません。私が座った列には他には客がいない。
 15年ほど前にヒットしたトムハンクスのフォレストガンプなどは次の上映を待たなければ座れないほど客が入っていました。あの頃の入場料はたしか6ドルとか7ドル(700円)で日本よりずーとやすいと言うイメージです。今、米国の映画入場料は15ドル(1500円)、日本より安いものの大きくは変わりません。
 映画館の施設は昔と同じく大きいまま。映画の前後に食事をするレストランなどを備えています。古き良き時代です。昔のブロードウェイの映画館は他のミュージカルなどの劇場と肩を並べるエンターテイメントの場所でした。映画館で食事をしてお気に入りの俳優を観る。これが大きなイベントでした。DVDやオンデマンドによるビデオ普及により映画館の需要は目に見えて落ち込んでいます。チケットもラインを創ることなく買えました。映画も何かイノベーションが起きなければなくなってしまいそうです。

広域通信制高校 一ツ葉高校校長

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またしても銃 2014 年 6 月 13 日

 またしても学校で銃の乱射事件。オレゴン州の高校です。犯人は15歳の高校生、追い詰められて自殺する前に同じ高校の14歳の生徒を射殺、教師にも傷を負わせています。軍隊の兵役経験がある父親は母や親と離婚。犯人の高校生は日頃から銃に親しんでいたらしく、狩りにもよく出かけていたようです。アメリカのこの銃規制の甘さは異常です。
 ニューヨークは全米の中でもとても銃の規制が厳しく銃を携帯すればすぐに逮捕です。それでも毎日のように銃で犠牲者が出ます。地方に行くと、野球場などに銃持ち込み禁止スッテカーが貼ってあったりしてびっくりします。つまり銃を持ち歩くことが普通でここは(野球場では)持ち込んではだめだよと言う感覚です。
 今回の犯人も友人によると狩りは好きだったが人を撃つなどと言う証言です。信じられない銃の野放しようです。
 この高校での事件を聞きつけて在籍する生徒の兄が妹を守るために銃を携帯して学校付近をうろついていたのを逮捕されるなど、米国の銃に関する異常な感覚が分かります。
 2012年 Sandy Hook小学校での乱射事件で20名の小学一年生を含む26名が射殺されました。それから2年の間に学校での乱射事件は今回で74回目です。どうして政治はこの事態をほっておくのか。本当に理解できません。

広域通信制高校 一ツ葉高校校長

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2年ぶりの土日 2014 年 6 月 9 日

 ニューヨークで過ごす2年ぶりの土日休日です。2年前の5月にACCETに提出する書類ASERの作成を始めました。それから土日は集中してACCET対策をすることとなり、土日に短時間の休憩を過ごすことはあっても完全休日となることはここ2年ありませんでした。当然、土日の遠出はありません。
 先日、ACCETから口頭での合格通知を得た今、土日の特別対策は必要なくなりました。よって久々の休日を過ごしました。しかも快晴。
 20年近くニューヨークに住んでおきながら、実はニューヨークのビーチ、コニーアイランドには一度も行ったことがありません。車で行く発想しか頭になかったのでマンハッタンとブルックリンの渋滞を抜けていくのも嫌だと思い、中々、行く気になれませんでした。
 しかし地下鉄でたったの1時間40分、いやあニューヨーク市と言っても広い!と思いました。こんな立派なビーチがあるとは。
 他州でのビーチしか知らず、ニューヨーク市のビーチなど他州に比べたらさぞかし貧相なんだろうと行く気もなかったのですが。立派、きれい。驚きました。こんないい場所に行きそびれていたなんて。狭いマンハッタンばかりでニューヨーク市は評価できません。やっぱりアメリカだと思いなおしました。
 コニーアイランドにはマンハッタンからNの地下鉄で終点まで行きます。帰りも地下鉄ですが帰りに私の乗った車両はいつの間にか中国人だらけ。車内中、中国語で一体ここがどこか分かりません。帰りマンハッタンに向かう途中、中国人のコミュニティがあるフラッシング付近をこのNが走る。多くの中国人がこの地下鉄を利用しています。ニューヨークにおける中国人の人口は爆発的に増えています。
 彼らのそぶりやマナーは米国に染まることなくマイウェイ。いいか悪いか。これだけ同胞がいればアメリカに気兼ねする必要もなくなるのか。
 ニューヨークを改めて感じた久しぶりの休日でした。

広域通信制高校 一ツ葉高校校長

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