車検 2014 年 3 月 4 日
ニューヨーをクでは毎年、車に車検が必要です。毎年、車の検査をしてフロントガラスのステッカーを貼り換えます。これが結構大変で憂鬱になります。まず、予約がなかなか取れない。マンハッタン内の修理工場は敷地が狭い。つまり、車検出来る車の数も決まっていて予約を取るのが大変。今回も2件目でようやく予約が取れました。
指定された時間に行くと案の定、今日はいっぱいで出来ないと平気で言います。予約はいったい何の意味があるんだ!と思うもの当然のように言われ、敷地いっぱいにある車を見て何も言えなくなり、再度、予約をし直し次の日に出直しました。やはりいっぱいの車。修理工場内には止められないので路上駐車。3列も車が駐車しているおかげで一台が通れるかどうかの余裕しかありません。勿論、違法です。違法切符を切られる前に早く、受け付けてくれないかといらいらします。不愛想な店員のような人が入り口に座っていますがぶっきらぼうな面には話しかける隙はありません。
ようやく受付が終了し、出来たら電話する。2時間以上はかかると言われました。待てど連絡はない。3時間たって工場に行ったら仕上がっていました。連絡しろよなと思いつつ入り口を見ると今朝のぶっきらぼうなおじさんが同じ場所にいます。これは店員でなく客!とそこで気が付きました。3時間以上も工場のなかで待っている!それに気が付いた途端、まだ自分の方がましだったと思ってしまいました。車の修理工場はほとんど個人経営。まともな受付もなく普通のサービスなどとても期待できません。
不動産面積 2014 年 3 月 3 日
さっそく、学校の移転の計画に入りました。移転先をまず探すのですが地下鉄路線の中部から南部にかけてのマンハッタン内なら基本的にOKです。ミッドタウンからソーホー付近までが候補地となりそうです。勿論条件が良ければ現況の42丁目付近がBestかもしれません。
オフィス用不動産の場合、その広さをニューヨークでは特有な計算をします。米国では日本の坪式の表記の代わりにSqf(スクウェアフット)を使用しますが、仮に日本式でフロア100坪の物件を借りるとします。そのつもりで現場で測るとどうももっと狭い気がする。よく聞いてみると床の面積に壁の面積の一部も組み込んで100坪とのこと、つまり床面積は80坪位と言うことになります。
壁もユーティリティとみなすためと言う説明ですがどうにも納得がいきません。この総面積によって電気代も決まります。納得がいかない商慣習です。
移転 2014 年 3 月 2 日
PC TECHは42丁目、グランドセントラル駅隣のビルにあります。この地に創業20年近くを迎えます。この度、グランドセントラル駅周辺の大規模な都市開発が決まりました。随分前からその噂はありましたがとうとう本決まりです。
PC TECHが入居しているビルをはじめいくつものビルが取り壊され、新しいビルが建つことが正式決定しました。先日、ビルマネージメントから正式通知があり、今年の5月末までに新しい場所へと転居しろとのことです。日本の場合は立ち退きは時間がかかり、また立ち退きのために賠償金を支払ったりとテナントを優先する仕組みになっていますが、アメリカではそのようなことはありません。90日前に通知が来ておしまいです。テナント側は異議なく撤退しなければなりません。
PC TECHはDHSとACCETに認可の申請途中です。移転となると提出書類等の変更が起こり大変なことになります。へたをすると、決められた期限までに認可を得られないこともあり得ます。マネージメントに事情を説明し、8月末までの退去と延期してもらいました。ただ、移転先を見つけなければいけないことに変わりはありません。DHSとACCETの認可に加えて更に大きな課題が生じました。
バスで乗り付け抗議 2014 年 3 月 1 日
チャータースクールの問題が拡大しています。デ・ブラジオ市長はチャータースクールの拡張に反対の姿勢。新規に開校するはずだった3つのチャータースクールの申請を却下しました。却下の理由は公立学校の建物に同居することです。
前市長のブルムバーグは問題のある公立の学校をつぶして民間経営のチャータースクールに置き換えると言う方針。新市長はこの方針を180度変換しています。今回却下になった3つの学校はすべてSuccess Academyのチャータースクールです。22のチャータースクールをニューヨーク市で展開している大手です。開校するはずだった3校はすべてこのSucess Academyのもの。
入学する予定だった生徒の親やチャータースクールの関係者は新市長の却下に反対しています。ニューヨーク州の政治の中心地はマンハッタンから北に車で3時間くらいのAlbanyと言う場所です。Success Academy の女性COE Eva Moskowaitzは彼女のお決まりの抗議に出ます。バスを数十台貸し切って生徒の親とAlbanyに抗議に出かけます。まあなんと激しい行動か。この人物、それだけのリーダーシップがあるのでしょうが、このやり方、力ずくのように見えます。Eva女史とデ・ブラジオ市長はかつての政治ライバル同士。簡単には収まらないでしょう。
同じ建物に2つの学校 2014 年 2 月 28 日
新市長のデ・ブラジオによってチャータースクールの政策が変わってきています。チャータースクールから賃借料を取ると明言した新市長、今度は申請が出ているチャータースクールにストップをかけました。
チャータースクールとは民間が市の財源を使って運営する学校のことです。前市長のブルムバーグの時に積極的にこの学校の展開を認めました。新市長はチャータースクールの見直しを政策の一つに挙げて当選しています。
大物のチャータースクールは28も展開しているSuccecc Academy Charter。驚くことに公立の学校の建物に同居しています。つまり公立の学校の中に他の学校がある。2Fと3Fがチャータースクールで他の階は公立の学校と言う具合です。しかも中学校の中に小学校があったりと。デ・ブラジオ市長はこの実態を強く批判し、見直すといています。
公立の建物内にあるこれらのチャータースクールは家賃を払っていません。家賃を支払っていないのも問題ですが、同じ建物に全く違う学校が同居する。問題がないはずありません。ブルムバーグは教育成果優先で強引にチャータースクールの展開を推し進めてきました。ここにきて新市長による見直し策です。ただSuccess Academy Charter NetworkのCEOEva女史はかつて政治家で新市長のデ・ブラジオのライバルでした。チャータースクールめがけた政策変更。教育的見地だけではないような気配があります。
役所流 2014 年 2 月 27 日
DHSとACCETへの書類の提出が終わりました。総計で4時間もかかりました。ファイルをアップロードする作業ですがDHS(国家安全保障省)へのファイルは100MBを超え、それをメール分割で送れと言うら指示ですからとても時間がかかります。一つのメールの平均は15MBでメールの数は10。一つひとつのメールに添付するファイルは複数に渡り、添付間違いや添付漏れがないように気を使わねばなりません。
ACCETの方は政府認可団体なのでファイルが間違いなく届いたか電話で確認することができました。DHSは役所です。例によってそのようなサービスはありません。私のGメールアカウントにCCして全部届いたことを確認出来ただけで本当のところは分かりません。万が一に備えてログを保管しておきます。届いてないと言われた時の反論の証拠です。
学校の入学申込書も役所の認可が必要です。この度、授業料の改定のためにNYS DOE(ニューヨーク州教育庁)に認可の申請を出しました。NYS DOEの理解不足から私たちの返金ポリシーが許可されません。何度か説明して資料も提出してようやく理解してもらうところまで行ったのに2週間のバケーションとのことです。平気で審査を中断し、担当者たちはさっさと休暇。頭にきますが、役所には逆らえない、言うなりです。米国のこの体制は本当にビジネスを膠着させてしまいます。第一役所とは付き合いたくなくなります。それでも認可が必要で彼ら流に合わせるしかありません。
ファイルアップ 2014 年 2 月 26 日
いよいよ、本日ファイルをアップロードします。提出先はDHS (米国国家安全保障省) と全く別の資料でACCET (Accreditation認可団体)。
米国の学生ビザ(Fビザ)を発行できる全ての学校にこの2つの機関への提出期限が決められています。当社はDHSが2月27日、ACCETが28日です。2つに提出する書類の枚数は1000枚を超します。これをPDF化して合わせて80ファイル位です。用意するのも大変、アップロードするのも大変。ACCETはWeb上のDropboxと言うサービスでアップロードしろとの指示でこれは比較的簡単に済みます。問題はDHS。すべてメールに添付しろと言います。
説明には”at one time”で送らねばならないとあります。つまり同時に送れとの指示。ファイルは100MBを簡単に超します。送れません、同時には。DHSに問合せを出すと今回はいくつかに分けて良いとの返答。
このような質問ですが、すべてemailです。電話の場合、ボイスメールに入って返答を待つことになりますが、おおよそ返答はありません。メールでも彼らにとって重要なことには答えてくれますが、自分で考えろと言う意味か表現があやふやで分かりにくいことなど質問しても決して返答はありません。役人は日本でいう”公僕”などとの意識は全くありません。今回、分割してファイルが遅れることが分かっただけで得した気分になるのはこの風土になれているせいと思います。
絶えない交通事故 2014 年 2 月 25 日
ニューヨーク市では交通事故が多い。無謀な運転での事故。また、市のごみ収集車に巻き込まれたり、除雪車に轢かれたりなど。
平日日中のマンハッタンでは常時、渋滞でまた次々と信号があるためスピードの出しすぎで事故が起こることは考えにくい。おおよそ夜中のスピードの出しすぎや除雪車などの作業中の事故です。それでも先日は朝のラッシュの始まりの時間にトラックがバスに突っ込み、バスの運転士が死亡、乗客も重傷を負うと言う事故がユニオンスクエアの近くで起きました。
ニューヨーク市のクイーンズ地区ではクインーズブルバードと言う道幅の広いメインの道路があり、歩道を渡る時間が足りなく事故に遭った年配者がいました。ブルムバーグ市長の時には事故の減少を狙って交差点に監視カメラを置くと言う策が取られましたがその確かな効力は出ていません。
減らない交通事故の対策として新市長のデ・ブラジオは市内の制限スピードを30マイル(48K)から25マイル(40K)に変更するとしています。Vision Zero計画です。しかし彼の乗った公用車が一旦停止を無視したことが発覚、弁明に追われています。
交通事故の一番の原因はやはり運転マナー。市長を筆頭に運転マナーの向上を目指すことが一番大事と思います。
チャータースクール規制 2014 年 2 月 23 日
市長が変われば政策が変わる。ニューヨーク市の場合、前市長との政策と180度変わる。その一つがチャータースクールです。チャータースクールとは公設民営の学校。チャーター(その学校の憲法)を掲げ、学校が何を目指しているのかはっきりさせた上で5年内目標達成を目指し民間が運営します。教育団体が運営する場合もありますが多くは会社経営です。
設立は公的資金で行いますが一般の公立学校と違い、規制が少ないのが特徴です。教職組合に入る規制もありません。学校内の教職員給与も自由に決めることができます。ニューヨーク州では必要ですが州によっては教員免許が不要のとこもあります。ニューヨークでは1998年にチャータースクール法が成立し、毎年その数が増え、ニューヨーク市内で130校くらいになっています。
公立の学校より教育成果が高く評価され、民間の支持も悪くありません。22校もニューヨーク市でチャータースクールを展開する Success Academy Charter School の女性CEO Eva Moskowizはこのチャータースクールのアイコン的存在で父兄の中に多くの支持者がいます。チャータースクールの開校を認められず、多く父兄を連れ立ち開校に持ち込んだこともあります。
これは前市長のブルームバーグがチャータースクールの開設に積極的であった背景があります。企業家でもある前市長は結果優先型。チャータースクールが教育的成果を出す一方で、教育的成果も出ない、また暴力沙汰が起こる公立学校を多数つぶしました。つぶれた後に新しくチャータースクールを認めると言う構図です。この市長の強引なやり方は公立学校やつぶされる学校に通う父兄から強い反発がありました。
今回の市長はこの教育制度を改革することを明言して当選しています。出てきた改革案の一つがチャータースクールは市に校舎の賃借料を支払うこと。チャータースクールは予算が厳しくなるのは教育成果に影響すると猛反対です。新市長デブラジオは公立学校の予算を膨らましたいと考えています。
確かに予算が縮小してチャータースクールの教育成果が落ちるのは問題ですが22の学校を展開するCEOのEvan Moslowizは年間475,000㌦(4750万円)以上のサラリーを公的予算から引っ張り出しています。公立の資金からと言うのは大きな違和感を感じます。市の学校の総長である School Chancellorですら222,000㌦(2,200万円)。公立ならその学校の長が市の総長より給与が高いのはおかしな発想です。ある時は公立、ある時は私立と言う曖昧なチャータースクール、是正されそうです。
広域通信制高校 一ツ葉高校校長
裁判 2014 年 2 月 22 日
DHSとACCETへの書類提出期限が近づき、作成の山場を無敢えています。今回提出する書類は数百枚に及びすべてPDF化し、指定されたインターネット上のサイトに送らねばなりません。このPDFのファイルを作成するのが本当に大変です。レポートの内容を考えることはもちろん大変ですが証拠となる書類のPDF化にものすごく時間がかかる。
レポートの内容は私と担当のDavidが毎日、会議を行って決めていきます。これにも、当然すごく時間がかかる。細かい表現の方法や情報の取捨選択を話し合います。社内だけの話ならまだ早いのですがこの件にコンサルタント会社が絡みます。法律絡みのレポートとなるので専門家に監修を委託しています。
この専門家、どうみても間違いの修正案を送ってきます。私たちが指摘しても中々、その間違いを認めせん。勿論、謝りもしません。怒ったDavid、契約破棄して、顧問料を返金してもらうと言いだしました。それどころか訴えるとまで言います。
米国では訴訟は特別のことではありません。あまりに訴訟が多いのでSmall Court(スモールコート)と言うシステムがあり、原告側は大きな費用をかけずに訴訟が出来ます。3000㌦(30万円)までの訴訟しかできませんが手続きはとても簡単に裁判が出来ます。実はこのようなシステムがあるため、ビジネス上の否があっても簡単に認めたり、謝ったりしないのが米国では通例です。認めてしまえば裁判で負ける。だから簡単には認めない。しかし、この態度は余計相手を怒らせてしまう。相手にとっては謝れば何もなく済むかも知れないが裁判を起こされて謝ったおかげで負けるかもしれないと言うジレンマです。このようなケースでは一般的にはこの国では謝りません。なのでDavidは本当に怒っている。妥協点を見出すしかありません。