Snow Storm Aftermath 2014 年 1 月 24 日
どっかり雪が積もったSnow Stormの後は極寒です。嵐が去った後の朝は快晴!ただ外はマイナス18℃と言う寒さ。風はあまり強くないもののこの快晴にしてこの気温。ニューヨークらしい天候です。ニューヨークに住みだした頃、窓からの快晴を見て薄着をして外に出て、心臓が止まる思いをしたことがあります。それほど部屋からの見た目とはちがっていました。
元々ニューヨーク市の住居はセントラルヒーティングが主で日本と比べると室内は本当に暖かいです。法律によって暖房はMUSTです。そんな部屋の中で窓から見る風景が青々とした快晴だったら油断したらだまされてしまいます。さすがに今は快晴であっても十分に用心します。ただこの天気のよさと気温の低さのギャップには毎回、驚きます。
吹雪がさって今日で2日目、吹雪が去っても温度は上がらず要注意の日が続いています。除雪車が取り除いた雪は完璧でなく道路のあちこちに黒ずんだ氷のやまを作っています。除雪は市の仕事、吹雪の日にどれだけ市民生活を守れるのかは市の責任でその功績によって市長を評価すると言うのがニューヨーカーのスタンスです。
災害が起これば天災だから、とまず思ってしまう日本の気質とは大きく違います。災害時にどれだけ多くのリーダーシップを払って住民を守るかと言うのが首長の役割でそれがニューヨーク市長と言うわけです。ハリケーンサンディが来たときもそうですが先頭で意見を述べその備えを説明するのは市長であり、消防や、衛生局など他の部署ではありません。すべてが市長の権限に関わると言う図です。
今回の吹雪も市民生活が平常通りに保たれることが市長の大きな役目。吹雪明けの学校の開校の是非も市長が決めます。すべて権限は一点に集中すると言う米国大統領に倣ったやり方です。
昨年までのブルームバーグ市長に変わり今年からはBill De Blasio(ビル デ ブラジオ)氏が新市長です。ブルームバーグ市長の強引な市制を改めると言う基本方針の市長ですが今回の吹雪の対応には住民からは辛口評価です。もっと衛生局を使って渋滞をなくすべきであったとか、学校は休校にすべきであったとか(出席率は50%を切ったようです)。市民は災害に対する予防の実績を評価します。中には市長はマンハッタンに住んでいないので事情が分からないと言う意見もあります。冬のシーズンは始まったばかり、まだまだ吹雪は到来します。次回はもっとうまくやるとデ ブラジオ市長もプランを練っているはずです。
マリファナ解禁 2014 年 1 月 23 日
コロラド州とワシントン州で嗜好品としてマリファナ(大麻)を販売することが合法となりました。マリファナを合法化している州は他に17州ありますがいずれも医療用の使用に限ってです。連邦法では嗜好品としてのマリファナの販売は禁止されており、いまだマリファナで稼いだお金は銀行に預けることはできません。
ワシントン州より先に解禁されたコロラド州ではデンバーでマリファナ販売大手の店に列ができる盛況です。州法によって一人28gだけ、また公共の場でマリファナを吸うことは禁止されています。他州ではコロラド州にマリファナツアーに行く企画まででて大きな波紋を呼んでいます。
元々、マリファナは日常的に行商で違法販売されていた経緯はあるものの合法にすることが良いのかどうかは大きく意見が分かれています。コロラド州の小さな子を持つ母親はマリファナが子供の食べ物に混じることを心配しています。
先日、オバマ大統領が記者会見の中で”マリファナはアルコール飲料(酒)より害がない。以前からマリファナは害がないと政府内に沢山のレポートが存在していた。”などのコメントを出し、これまた物議を醸しています。自身もマリファナの経験があり、害はなかったとの見解です。
マリファナの合法化に関してはお金の問題は大きくかかわっていると思います。もちろん、マリファナの嗜好品販売が出来る州は大きな税収を得ることができ、実際、コロラド州はマリファナ販売で得る巨額の税収を教育設備に充当する考えを表明しています。州の収入は大きいのですが、もっと大きいのが米国全体でマリファナの取締りに必要な経費です。 数年前、セントラルアメリカの国立公園でマリファナが堂々と栽培されていたと言うショッキングな事件がありました。米国の国立公園は規模が広く、その山の奥で栽培されていたわけです。もし、もっと本格的にマリファナ取締りをすすめるとしたら莫大な経費がかかることになるでしょう。表だっての議論は出ませんがそのような事情もあると思います。 ニューヨークではジュリアーニ市長が采配を振る前、20数年前まではマリファナの取引があちこちであり、特にニューヨークのトイレが取引の場として活用されていました。そのなごりでいまだにニューヨークのデパートなどを除く商用ビルではトイレはカギがかかっているところがほとんどで、カギなしではトイレの利用ができません。アルコール飲料も事件を引き起こす”悪”のイメージの強い米国。それなのに大統領がアルコール飲料よりまし、と言ってしまうのは理が通りません。
Winter Storm 2014 年 1 月 22 日
いきなりのWinter Stormです。昨日までは2インチ程度(5cm程度)の積雪と予想されていた雪の予報が本日朝には大雪、大風警報に代わり午前の終わりころから明日、水曜日の朝、6時までWinter Stormの警報に変わりました。最大積雪は14インチ(36cm程度)の予報となりました。
市内の学校は科課外活動を中止し、会社員にも出来るだけ早く帰宅するように命令が出ています。PC TECHも2時で終わりです。降りしきる雪は市内の道路、またマンハッタンと他州を結ぶ高速道路にも積雪しだして交通渋滞を起こしています。ニューヨークでは原則、タイヤにチェーンをしません。チェーンをしている乗用車を見たことがないので禁じられていると思っていましたが、大雪の日にバスがチェーンをしているの見て、法律で禁じられているわけではないのかもしれないと今は定かではありません。ただ、乗用車はノーマルタイヤのまま走ります。
市は交通に支障がないように衛生局を出動させ除雪作業に当たります。市内と車の通りが多い道路は何とか運転は可能ですがそれでもスリップします。当局は不要不急の車の運転は避けるように指示を出しています。視界も悪いので遠出はもちろんNGです。困るのは車だけでなく地下鉄です。ニューヨークのメインの交通と言えば市内を網羅する地下鉄と他州をつなぐノースメトロです。いずれも雪や雨には弱く、大雪の日には除雪が間に合わなくシャットダウンするこはしばしばです。
当局が会社員にも早目の帰宅を促し、会社もこれに従うのがこの理由です。大陸特有のこの気候の変化はしばしばで会社もこのような事態は当たり前と受け止めています。5時過ぎのはずのラッシュアワーは3時くらいに繰り上がり、皆、帰宅を急ぎます。外は18℉、マイナス8℃、強風のため体感温度はマイナス20℃位です。明日はもっと冷え込むようで今週は極寒の週となるようです。
米国気質 2014 年 1 月 19 日
自由の国、米国。資本主義の国、米国。そして民主主義の国、米国。と米国はその自由主義を世界に発信しています。その米国のトップが大統領。
私の感じる米国は官僚、権威主義です。オバマ政権のあとの次期大統領選挙の選挙合戦はすでにはじまっています。民主党からはヒラリークリントン女史が有力視され、彼女の応援した知事が当選、多くの国民が女性大統領誕生へと期待を寄せます。かたや共和党では作昨年、ハリケーンサンディがニューヨークと隣のニュージャージー州に上陸し、多くの被害を出したときに、共和党でありながら民主党のオバマ大統領と一緒にニュージャージー州の被災地を見て回った現ニュージャージー州知事のChris Chritieが有力候補。その被災地訪問風景を全米にAmerican Governor(これこそアメリカの知事)とTVなどのメディアを通じアピール、全米から大きな支援を得ていました。
2001年の911ニューヨーク同時テロの時も、当時のニューヨーク市長ジュリアーニが同時テロの被災地を回りリーダーシップを全国民にアピールし、やはりAmerican Mayor(これこそアメリカの市長)となりました。その後、ジュリアーニは大統領選挙へと進みます。
アメリカ人の気質の一つに”ヒーロー”があります。人を助けたり、難しい場面でリーダーシップを発揮して皆を導いていく人を米国人はヒーローと呼んで拍手喝さいを送ります。サンディの時、リーダーシップを発揮したChristie Chritieはまさにそのヒーロの一人。共和党からの大統領候補第一人者に名乗りを上げても不思議はありません。
しかし、このヒーローのまわりで何やらよからぬムードです。ニュージャージー州にはニューヨークに隣接するHoboken(ホーボケン)と言う市があります。ここの市長をChrisの側近が脅したことが発覚。連邦政府から出るハリケーンサンディの復旧予算で市の再構築を行うのですが、知事側から指定された業者を使えとの脅し。知事側の言う業者は知事の内閣にいた元幹部が今、その業者のLobyist(顧問)をしています。その顧問弁護士も知事と深い関係があります。
ハリケーンサンディでヒーローになった知事がその復旧予算で私欲に走っていると言う構図です。
更にBridge Gate事件。ニューヨーク州とニュージャージー州にもう一つの接点の市としてFort Lee(フォートリー)があります。私もテニスをやったり、日本食品を買ったり、よく車で出かける場所です。すいていればマンハッタンの自宅から高速で橋を渡って20分くらいで到着です。その橋をWashington Bridegeと言います。時間によってはひどく混みあうのですが、事故がない限り、昼間はすいています。この橋でFort Leeからニューヨーク側に入る料金所のレーンが2車線閉鎖されたのです。去年の9月3日から13日、意図的に閉鎖されてFort Lee側は大渋滞を招きました。閉鎖したのはChrisの側近。ニューヨーク州知事クオモの命令により解放となりましたが大変な迷惑です。
Chris側は交通調査のためと説明。しかし”今こそFort Leeで交通問題を起こす時期”と言う側近のメールが見つかり、去年のニュージャージ州知事選挙でChrisを支援せず、反対政権を支援したFort Lee市長への仕返しと判明。大きな反応を呼んでいます。仕返し…いわゆる権力の見せつけ。言うことを聞けと言う意味でしょうか。こんな米国の側面見る限り、自由より権威欲、官僚欲、そして個人主義の進んだ国と感じてしまいます。この大国、根っこは何かなと考えさせられます。
USCBP 2014 年 1 月 17 日
しばらく日本にいました。昨日、ニューヨークに戻りました。いつものことながら12時間のフライトは長い。機内は乾燥して天然パーマ系の私の頭は直毛になりました。それでも予定より30分早く到着したのは少しだけうれしい気分になりました。
ニューヨーク国際空港JFKでちょっとした異変がありました。日本でいう出入国管理は米国ではUS Custom & Border Protectionといいます。Borderは国境のこと、Protectionはまもること、Customは税金です。この名称は日本の出国入管理と言う表現より国境を守り、国を守ると言う意味合いをもっと強く感じさせられます。移民大国アメリカは多くの移民を認める反面、多くの不法移民がいます。その不法侵入を防ぐのがこのUSCBPの役割です。
アメリカに入国する人はアメリカ市民をはじめ旅行者もすべてこのUSCBPで審査を受けます。日本人の旅行者なら3ヶ月以内滞在であればビザは免除されますので多くの日本人はビザなしで入国カードをきちんと書けばだれでもでに入国して米国を旅行できると考えていると思います。ですがそれは大きな間違いです。ビザなし旅行者を含めすべての人がUSCBPで入国審査を受けるのです。つまり、旅行者であってもUSCBPの審査官の印象とその判断によって入国拒否の可能性があり得ます。
幾たびとなくこのUSCBPの入国審査を受けて米国へと入国していますが、この審査官たち、お世辞にも親切な人とはいえません。米国の役人は本当にお高く、フレンドリーからかけ離れています。質問の仕方はものすごく大柄で、何か悪いことをしたかと勘違いするくらいです。
冒頭に書いた”異変”ですが、以前までUSCBPの前に作る列は2列でした。1列が旅行者と学生ビザや就労ビザを持っている人たち、2列目はビザの要らない人たち、つまり米国市民か米国永住権を持った人たち。
しかし、今回は従来の2列が3列に増えています。1列目は同じですが、2列目は米国市民、3列目は永住権を持った人たちとなっていました。どうやら米国市民は機械によって入国審査が簡素化されている模様。私は永住権保有者なので3列目と進みます。1列目、2列目にくらべて非常に少ない列です。待ち人数が少ないのは歓迎ですが、人数が少ないことを見越した審査官は執拗に質問をします。職業のことや、なぜ日本に長期いた理由など、果ては私が米国を留守している間、米国の会社は誰が面倒を見るのかなどです。それも何とかして入国を拒否しようと聞こえるような横柄な言い方です。
まあ、このようなやり取りは毎度のことで驚きませんが、審査官は”永住権は米国側にとっては米国市民になるプロセス、そのプロセス途中でみだらに米国を離れることはけしからん”と言うスタンスです。テロの侵入も防がなければいけない審査官、米国の背景はよく理解できますが、列が3列と増えたおかげで今後の審査時にGrillされ(執拗に質問される)入国にすごい時間がかかると思うとものすごく憂鬱な気分になります。
クリスマスチップ 2013 年 12 月 26 日
この時期頭が痛いのがクリスマスチップ。ドアマン、駐車場従業員、その他自宅の管理で世話になっている人たちに一年間の感謝を込めてクリスマスチップを渡します。日頃は何か特別なことをしてもらったお礼として手渡す少額のお金ですが、この時期は彼らにとってはボーナスみたいなもの。ある程度、まとまったお金を渡さねばなりません。いくらと言う決まりもなく相場も分からないのですが、色々と聞くと10㌦くらいから多くは100㌦まで。とても安い額ではありません。もらう方は一人からもらいますが、渡す側はかなりの人数に渡すことになり大きな出費となります。
このクリスマスのシーズンはクリスマスチップがらみで関係者たちの私に対するサービスも日頃より、より丁寧となります。クリスマスと言う心温まるシーズンのおかげでもありますが、日頃のサービスの質によってチップの額が決まるわけですから、出来るだけ印象良くしようとする努力は理解できます。
もともと米国はチップ制です。日本人には馴染のないチップ。慣れるのには時間がかかります。レストランで食事をすれば15%くらいのチップは残す。タクシーに乗っても15%位のチップを渡す。タクシーはクレジットカードも使えますが、運転手はいい顔をしません。トラブルをさけるためにも現金で支払ってしまいます。一ドル札が手元にない時はチップを支払うのに苦労します。米国で生活し始めたころ、タクシーに乗る時、一ドル札があることを確認していましたが、米人のしぐさを観察してなるほどと思いました。20㌦札しかない時でもまずお釣りをもらってそれからその釣銭からチップを払えばOKです。ただ15%の計算をするのはいまだに面倒です。
米人が15%の計算になれているかって?私もそう思ったのですが、レストランの中で携帯電話で計算をしている人を時々、見かけます。携帯にはチップ計算のアプリなどあります。チップは働く人の大事な収入で、多くをもらうためにサービスに力を入れる。この構図はよく効果が出ているように思います。日本のサービスは世界一と思いますが、日本にもチップ制があればもっと細やかなサービスが実現するのかもしれません。
Christmas 2013 年 12 月 23 日
クリスマスシーズンです。米国は日本と違い、正月の時期がありません。12月31日のカウントダウンが終わると次の1月1日はHappy New Year Dayで祝日ですが1月2日からは平常通りのビジネスに戻ります。銀行も学校もオープンです。
日本でいう正月三が日などの感覚はなく、門松や神社参りと言う風習も当然ない味気ない正月です。と言うか正月そのものがない国です。日本人の私にとってはニューヨークでの正月はつまらなく、日本の正月が懐かしくなります。
米国はその正月の代りに年の変わり目の行事として、10月のハロウィーンに始まり、11月の感謝祭とこの時期からビジネスもスローになり、人々はクリスマス、年末に向けて、ホリデーシーズンに入ります。会社も先週の金曜日、12月20日あたりから休みになるところもあります。公立の学校は12月23日(月)から1月1日までは休みです。日本でいう冬休みと言う感覚ではありません。聖なる日に合わせた宗教的意味合いの深い休みとなります。
人々は故郷に帰り、このクリスマスの前後を家族と過ごす。日本での恋人同士がロマにチックに過ごすクリスマスとはかなり意味合いが違います。クリスマスは家族で過ごす、これが米国流のクリスマスです。11月の感謝祭には七面鳥を料理するのが慣わしですが、クリスマスに特別な料理はありません。家庭のお母さんの手作り料理がメインです。クリスマスケーキの習慣もありません。もちろん、デザートでケーキを食べることはありますが・・。
日本はハロウィン、感謝祭、クリスマスと米国の行事を日本流にアレンジして楽しんでいます。年末に楽しい行事が多くHappyな気持ちになれることはいいことだと思います。宗教感の薄いこのような行事、私にも馴染めますがキリスト色の強い米国のこのシーズン、どうも本当に溶け込むのは難しいと毎年、感じてしまいます。
広域通信制 一ツ葉高校校長
車検 2013 年 10 月 24 日
ニューヨークにも車検があります。日本の場合、新車なら購入して3年目に車検。その後、2年ごとに車検を受けることになっていますね。この車検、日本では安くても10万円くらいはします。ニューヨークの車検は毎年あります。ただ、一般的なチェックをして38ドル(3800円)で済みます。調べる内容がまるで違うのでしょうけど、日本の車検は高すぎます。場合によっては20万円近くもします。まあ、安全生から言えば日本が上なのかもしれませんがやっぱり高すぎます。
日本では車は販売店で買いますね。トヨタならトヨタの販売店があってそこで車を購入し、修理や車検なども購入した販売店が面倒を見ると言う仕組みですね。車を購入するとき、お気に入りの車種が販売店になければ販売店が手配してその販売店通しで車を購入できると言うシステムです。ニューヨークにもメーカー別に販売店がありますが車の売り方が日本とは事情が違います。販売店はあらかじめメーカーから先に車を購入してそれを顧客に売ると言う形です。つまり白の車がほしくてもその販売店に白がなければ他の色の車を購入するか、白を持っている別の販売店を探すかするというパターンです。
10数年前になりますが、当時、どうしてもトランザムの最終生産の車種がほしく、結局インターネットを使ってメールで希望の車種を尋ねました。色々、メールしている中でブロンクスのイタリア系販売店にその車種があることが分かり買いに言った覚えがあります。目当ての車種には会えましたが色を選ぶことはできませんでした。今となっては私の愛車でそのネービーブルーの色も気に入っていますが本当は白が目当てでした。
このような販売店別にそろえている車しか購入できないのですが修理となると事情が違います。日本ではメーカー別に販売店へ修理を委託しますが、ニューヨークでは近くにあるBody Shop、車の修理工場に委託するのが一般的です。車検もここでやります。この修理工場ではアメ車から日本車、ポルシェやフェラーリなどの高級車などありとあらゆる車種の修理を行います。世界中のすべてのメーカーの車のパーツが手に入るのです。もちろん車の専門パーツ屋がいるわけですが、すべての車種を用意できるとはさすがアメリカ、スケールの違いとそのおおざっぱな心意気を感じます。車の維持費が日本より少ないのは車は生活上必須の道具でぜいたく品の感覚がない米国だからでしょう。
米国政府シャットダウン 2013 年 10 月 7 日
米国の政府機関がシャットダウンして一週間が過ぎようとしています。政府のシャットダウンと言えば、警察官などをはじめ、途端に公務員がいなくなることを想像しますが、実際には徐々に予算がカットされて政府のサービスがなくなっていくと言うものです。
米国は9月30日で第2回目の財政の崖を迎えました。法律により、9月30日に借金を返し、支出も少なくすると言うものです。この法律の施行を延長しない限り、国を運営する資金がなくなり、政府のサービスがなくなります。
オバマ大統領をはじめ、民主党は財務規制施行を延期する法律を求めていますが共和党はそれに応じません。こうやって暫定予算法(2013年10月~2014年9月)が決まらない状態でとうとう、米国は政府のシャットダウンに追い込まれてしまいました。
両党にとって政府のシャットダウンは望とことではありません。すでに数十万人の政府職員が自宅待機となり、ホワイトハウスの警備員も無給で働いていると言う異常事態です。このままこの状態が続けばビザの発給なども止まり、市民生活はもちろん、米国の経済活動に大きな支障をきたしてしまいます。
政府シャットダウンは17年ぶりです。今回のシャットダウンの原因、つまり共和党が暫定予算案を認めない訳はオバマケアと呼ばれる国民皆保険の導入です。
米国には基本的に保険はありません。私たちの給与から保険に関して引かれるのはメディケアとメディカエイドと言われるもので前者は高齢者向けの保険、後者は低所得者向けの保険。ほとんどの人は自分で民間の医療保険に入らねばいけないのが実態です。会社が医療保険の面倒を見る例は少なく、個人の負担で保険を用意することが一般的となっている国です。そのため5000万人の国民が医療保険に未加入と言われています。
オバマケアは10月1日にスタートし、国民皆保険を目指しています。政府は企業にも補助金を出し、この制度を全国民に適応しようとしています。10月1日から開設されたこの皆保険受付のウェブサイトは一時パンク状態となり、今でもアクセスは非常に難しい状態です。それほど国民に関心があるわけです。
共和党は暫定予算法にこのオバマケアの完全実施時期を延期する法案を盛り込むように要求しています。彼らの主張は財政がひっ迫している折、オバマケアで更なる支出は許せないと言うことと、それより大きいのは保険を選ぶのは国民の自由であってそれを奪うのは社会主義に等しいと言う理屈です。米国民の中にはこの考え方が根強く、保険選択の自由は民主主義だと主張する人が多くいます。オバマ大統領は反響の多いこのオバマケア、予算を盾にとって反対するなど茶番劇だと言うスタンスです。どこかで折り合いがつかねばこのシャットダウン、米国経済だけでなく、世界中の経済に大きな打撃を与えることになるでしょう。
正義 2013 年 10 月 4 日
ニューヨークで銃を使った事件は毎日のように起こります。ニューヨーク市だけで犯罪絡みで殺される人が年間600人もいるわけですから日々、銃の事件が報道されても不思議ではありません。ニューヨークの暴力は銃だけではありません。最近繰り返し報道されているのがバイクの集団による暴行事件です。
数十台のバイクに前後、両サイドを囲まれた車がバイカーにとまれの指示をされる。この様子は一人のバイカーのヘルメットに着けていたビデオで一部始終が撮影され、何度もTVで放映されました。車の前のバイカーがわざとゆっくり走行し、車を止めようとする。その瞬間、車は猛加速してバイクを撥ね飛ばし、逃走する。怒った数十台のバイカーたちが追跡、バイカーの一人がナイフで車のタイヤを切り、車は街中でストップ。バイカーがストップした車の窓を割り、殴り倒して車の運転手の顔を切りつけると言う事件です。
車が跳ね飛ばしたバイカーは意識不明でおそらく二度と歩けないとの診断。この事件、警察は車の運転手の正当防衛を認め、運転手の刑罰は問わない姿勢です。バイカーの当事者は逮捕されました。車には2歳の子供と奥さんが乗っており、彼らを守るための行為であったと言う判断です。
米国ではこの種の白黒の判断が非常に早い。昨日は心の病を持つ34歳の女性が何を思ったか首都ワシントンのホワイトハウス前の道路を逆走、制止する警備員を跳ね、ホワイトハウスに向かうと言う事件がありました。このような事態の警察の行動は決まって銃による射殺です。警察に追い詰められた車はパトカーにぶつかりストップ。それを狙って複数の警察官が銃で発砲し、問答無用で射殺する。
ニューヨークでちょっと前に起きた事件も同じです。タイムズスクエアで銃らしきものを振り回している男を複数の警官が射殺。あとで銃でないことが分かる。それでも現場で即座に白黒を判断する。そういう規則(プロトコル)になっています。日本の警察のように上部の判断を仰ぐ前に正義の白黒をつける。
このような正義の判断や銃を使った解決方法は憲法で保障されている自分の命は自分で守ると言う精神から来ているように思います。銃規制でいつも問題になるこの憲法2条ですが、深く米国の社会に浸透しているように思います。
それでも平和的に解決できる方法があるように思えてなりません。