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ニューヨーク的思考
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2013 年 9 月 14 日

カテゴリー:NYこのごろ

Election Day

ニューヨークの市長選が始まりました。最終の市長選は11月に行われますが、数段階を経て市長が決定します。その中でも最も大切な選挙が9月の今週に行われたPrimary(プライマリー)です。米国の2大政党はDemocrat(民主党)とRepublican(共和党)。それぞれに複数の市長立候補者がいます。
このPrimaryではそれぞれの党から1名の市長候補を選出し、本番の11月に党の代表候補者として市長当選を目指して戦うと言うものです。
特に民主党では候補者が乱立し、行方のわからないPrimaryとなりました。本命とされていた現市長ブルーンバーグに近いChristine Quinn女史は予想外の転落。Primaryのトップに躍り出たのはBill De Blasio氏です。40.3%の得票率を取ってPrimaryを制しました。日本ならこれで終わりですが、米国の選挙はこのままで終了ではありません。
50%以上の投票率を確保していないのは本当の指示ではないとみなす米国は、半数を超えない場合、2位との決選投票を行います。もちろん、2位の候補者が決選投票を辞退すれば決選投票なしでPrimaryは終了し、本選挙へと進むことができます。この決選投票を英語でRunoffと言いますが、1位が40%を切れば強制的に決選投票となります。
Bill De Blasioの場合、40.3%とかろうじて強制的決選投票を免れています。2位のBill Thompsonは26.2%ですが諦めません。10月の決選投票にのぞむつもりです。
ここでこの情勢を更にややこしくするのが投票の確定です。実は今発表されている投票の他にまだ未開封の投票があるのです。まだ開封されていない選挙地区や不在投票など70,000票を超えます。
100%近い投票の結果だからと当日、発表になった投票率で新聞もBill De Blasioも1位当選を報道していますが、この未開票の分が開封されれば1位のBill De Blasioが投票率40%を切りRunnoffの決選投票に強制的になる可能性もあるのです。民主党は党内で意見が割れるのを嫌い、2位のThompsonに今のうちに決選投票を辞退するように求めていますが、納得がいかないのはThompson。最終の投票結果を見て判断すると言っています。
日本なら投票日の未明にはすべての得票数がきちんと発表されるのですがNYの投票は不在投票などはあとでカウントするように法律で決まっています。何か不都合でそしてファージーな中でものが決まっていく、いかにも米国らしい気がします。

ニューヨークではElection Day(選挙の日)は火曜日と決まっています。昔、農家が多かった時、水曜日は市場、日曜日は礼拝、遠くの人が馬車で駆けつけても間に合うようにと日曜日と火曜日の間の月曜日に移動のゆとりを設けて火曜日となったそうです。今では平日は投票率が下がると休日の選挙日を求める声も多いようです。

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