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ニューヨーク的思考
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2012 年 8 月 29 日

カテゴリー:NYこのごろ

役所仕事

  最近、PCTECHの学校運営整備に忙殺されています。ライセンス更新のこの時期、多くの提出書類を用意しなければなりません。一ツ葉高校もそうですが、日本の学校は文部科学省に管轄されています。前にも書きましたがニューヨークのビジネス学校は大きく分けて3つの政府関係の管轄下に入ります。一つは日本の文部科学省に相当するニューヨーク州教育庁(NYS Department Of Education)。この管轄部門がニューヨーク州の学校のライセンスを統括しています。
  学校運営のライセンスは4年毎に更新の義務があり、その都度この NYS DOEが学校運営のInspection(査察)を行います。何を教えるかのカリキュラムもNYS DOEの承認が必要。また、もちろん先生もここからのライセンスが必要。教室の生徒数も査察で決められています。これらすべての許可事項は期限があってどれもこれも期限前に更新をしなければなりません。
  多くの書類を教育庁に提出して認可事項をすべて更新するわけですが、提出する書類の作成も大変ですが、一番大変に思うのは提出した書類に対する教育庁からの返事がおそろしく時間がかかること。1か月は早いほうで2か月たっても返事がなく、次のステップに進むことができません。電話しても期限までまだ待てとかメールしても返答がないとか、本当にそっけない返事しかありません。
  消防庁から出る更新に必要な消防検査もその証明書を得るのに2か月かかりました。ニューヨークの役所仕事はほとんどがこのペースです。永住権を取得するプロセスなど10年は当たり前。役所はBecause Of Lack Of Man Powerと人手が足らないからと返事しますが、いま直面しているライセンスの更新などは期限がありそれに間に合うように手続きを済ませるには役所の適切な動きが必要です。
  6月から準備を始めていたライセンスの更新ですがようやくすべて手続きが終了しそうで2週間後には教育庁の担当者とMeetingができそうです。そのあともまだ続くのですがゆっくり前に進んでいる感じです。教育庁に言わせると1000近くの学校を面倒みているので時間がかかるとのことです。それでもこの夏休みは担当者はしっかり2週間の休みを取ってその期間中、手続きは完全にストップ。米国は担当者がすべてやってしまうので担当者が休めばストップします。この考え方も日本のやり方を知る私には大いに不満です。広い大陸の中で考えもゆったりする、米国人らしい考えですが、ビジネスは別物と役所も考えてもらいたいものです。

広域通信制高校 一ツ葉高校校長

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