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ニューヨーク的思考
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2014 年 2 月 10 日

カテゴリー:NYこのごろ

2月9日(日)

 午前中は太陽が出ていてマイナス4℃位。夕方から明け方にかけてまた雪となりそうです。日曜日の今日、ニューヨーク市で開かれたHuman Right Campain(人権キャンペーン)で州のAttoney General(検事総長、司法長官)が同性婚(同性同士の結婚)の権利を拡大する旨を発表しました。ご存知のように米国は州ではそれぞれの法律が独立しており、現在34州は同性婚を認めていません。連邦法は米国全体の法律ですから、司法長官が同性婚の権利の拡大をすると宣言するのは国として同性婚を容認すると言うことになります。
 同性婚の問題は奥が深く、カソリック教徒が多い米国ではアダムとイブと言う神の教えに逆らうと言う反対者も数多くいます。その一方で実質、多くの同性婚がいる米国。同性婚の家庭には一般の所帯に認められる権限がなく不公平だとの声も多くあります。
 今回の連邦政府の同性婚者に対する権利の拡大は同性婚であっても所帯での破産は認める、パートーナーが収監された場合、同性婚者にも面会を認める、更に警察や消防隊員が殉職した場合、同性婚であってもその補償金を支払われる、また同時多発テロ911のような被害者の同性婚配偶者にも補償金が支払われると言うかなりの同性婚者への制度改良となります。
 3月17日はSaint Patric Day と言うIrish Americanのお祝いの日です。現在では多くのアメリカ人にとって宗教的なお祝いの行事となっています。ニューヨーク市でもこの日を祝して大々的なパレードがあります。ほとんどの歴代市長はこの日のシンボルカラーである緑の服を着てこのパレードに参加しています。最近このパレードに参加しなかったのは黒人のDavid Dinkins市長(1993年)。
 新市長のデ・ブラジオも参加を拒否しています。カソリックの教えからこのパレードにはゲイの参加は認められていません。これを人権問題と受け止めて新市長のデ・ブラジオは参加を拒否しました。米国ではDiscrimination(差別)行為は重い犯罪となります。同性愛者を理由に殴るなどの犯罪を行った場合、罪は一段と重くなります。昔はDiscriminationと言えば人種差別。今の米国ではこの言葉の意味はもっと広くなっています。現状に対応するために同性婚に差別を与えるべきでない。ただ子供ころから同性婚も将来の結婚の選択肢になることは国の存亡としてどうでしょうか?
 オバマ政権はオバマケアなどで劣勢に間違いありません。秋の中間選挙で大敗を期せば政権の維持が難しくなります。今回の連邦政府の決定もマイナーな人たちを味方につけようとする大統領の意向は強いと思います。
 全くこの話題と関係ありませんが今日は50年前、ビートルズが米国のCBS TVに出演した日です。

広域通信制高校 一ツ葉高校

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