カテゴリー:NYこのごろ
K12
米国では今が卒業式シーズンです。日本で言う高校の卒業式です。米国は日本で言う”義務教育”が12年間です。このことをK12 と呼びます。日本では6-3-3制で小学校、中学校、高校となりますが米国では小学校がどこまでで中学校がどこまでと言う明確な区分はありません。また校舎も小学校用、中学校用、高校用と明確に分かれているわけではありません。 12年生が日本で言う義務教育の最終学年とすると1年生~4(5,6)年生はElementary School。5(6,7)~8(9)年生がMiddle School そして9年生~12年生がHigh Schoolと言う区分です。
今、日本で言う高校3年生の卒業式のシーズンと言うことです。しかし全員が卒業できないのが米国の実態です。NY市が発表した卒業率は2013年の今年が74.9%です。2割以上の生徒が卒業できなかったことになります。これでも10年近く前に比べるとかなりの改善です。2005年の卒業率は半分にも満たない46.5%です。単位の取得に関して日本のそれと比べると非常に厳しく、小学校でさえ落第があります。この夏休みシーズンになると成績や出席率が足りない生徒たちは夏補習を受けて何とか挽回しなければなりません。9月が新学期なので夏に挽回が出来なければ落第です。
米国生まれの米国人でも落第が多い中、移民して英語を勉強しながら学校に通う生徒たちの卒業率はなんと32.3%、2010年が41.5%ですからその率は悪化しています。米国は教育は自由と言う立場を取っており、日本で言う義務教育とは根底が違います。法律で義務教育を受けなければならないとは規定していません。多くの州でHome Schooling(自宅教育)を認めており、Home Schoolingで学んだ生徒たちは大学受験に必要なSAT、PSAT、ACT、GEDなどを受けて大学を受験することも出来ます。日本のように義務教育の縛りがない分、個人の責任が大きいと言うことです。