カテゴリー:NYこのごろ
米国の正義
最近も書きましたが、どうしても納得がいかないのが銃の販売です。これだけ、銃による犯罪がある米国でなぜ取締りを行わないのか。それどころか全米ライフル協会をバックに銃の所持を擁護する共和党。
ニューヨークの南、国道95号線を5時間くらい車で走るとワシントンDCに着きます。その南がバージニア州です。日本でも大きく報道されましたがこの州のバージニアTechと言う学校で2007年に32人の人が銃の乱射で殺されるという惨事が起きました。学校での銃の乱射は米国でも大きな問題の一つです。つい今週の火曜日にもオハイオ州の学校で学生が銃を乱射、3名の学生が死亡しました。ニューヨークでは今年2か月のうちに4名の警官が撃たれ、また6歳の男の子が肩を撃たれるという事件もありました。
ニューヨークの犯罪に使われている銃のほとんどがこのバージニア州から流れてきていることが分かっています。バージニア州にはハンドガンを月に1つしか売ってはいけないと言う法律が20年前からありました。銃の販売を禁止している法律ではなく逆に言うとハンドガンなら月1つは売っても良いよと言うようにも聞こえますが、ないよりあったほうがまだ良い法律だと普通に考えれば思えます。
この法律が昨日、廃止になりました。この法律を廃止する法律が可決されたのです。知事や共和党の議員は20年前と違って本人調査などの技術が進歩してこのような法律は必要ないと主張しています。当然、2007年の犠牲者家族は猛反対しましたが、反対を押し切っての可決です。全米ライフル協会が政治に大きな力を持っていることは周知の事実ですが、いくら西武時代から続く銃の歴史があると言っても、これだけの犯罪が起こっているのも事実。合理的なはずの米国流がなにか曲がっている気がします。
広域通信制高校 一ツ葉高校 校長