Menu

ニューヨーク的思考
RSS Feed

2012 年 4 月 11 日

カテゴリー:NYこのごろ

オバマの対抗馬

  オバマ大統領(民主党)に対抗する共和党側の大統領候補指名選が終了しました。つい最近話題にしていた Rick Santorum が指名選のキャンペーンを打ち切ると表明しました。共和党内からの大統領候補者の一本化の圧力に加え、難病を抱えた娘への配慮から大統領候補をとうとう断念しました。
  これで今年11月に行われる大統領選挙でオバマ大統領に対抗する共和党の候補者はMitt Romneyと決まりました。アメリカではこのような大統領の候補者選びをはじめとする選挙では候補者が一堂に会して討論会を行い、それを聞いた党代議員などの投票者が投票を行います。
  その当日の討論の出来具合によってその投票数が大きく変わるというもので下手な考えは披露できません。この数か月に及ぶ長い戦いの間に候補者の人格や収入、家族関係まで身ぐるみはがされ行くような感じです。
  対抗馬の誰かがメディアにライバルに不利な情報を流すのか、メディアが収拾するのかは定かではありませんが、ちょっとレースで優勢を走り出すと必ず、揚げ足を取るような情報が流れます。この不利な情報はさまざまで例えば大統領候補に決まったMitt Romneyは資産の大きさを批判され、収入の割に支払った税金が少ないことを責められました。それだけでなく宗教がモルモン教、自分の会社の従業員を解雇したなど、次々と個人情報が暴露されました。
  Rick Santrumの前に指名選を断念したGingwitchは数回にわたる再婚や不倫関係まで取りざたされて娘や前配偶者までがメディアに追われました。
  民主主義のアメリカ。国民は指導者に対してその人格や思想背景、育ちまですべてを知ろうとし、本当に自分たちの指導者として正しいのか判断します。市長選、大統領選でも同じことが繰り返され、家族を大事にするかどうかは当選での大きなポイントにもなります。対立候補が相手の考えや周辺状況をTV広告で攻撃することは選挙戦では当たり前です。この繰り返されるネガティブキャンペーンでその候補者の実態が見えてくる。アメリカの選挙はきれいごとでは済まない。
  日本のように党内でわけわからないうちに首相が決定するようなことはありません。

広域通信制高校 一ツ葉高校 校長

ブログランキング・にほんブログ村へ