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ニューヨーク的思考


仕事は時間がかかる。 2014 年 8 月 1 日

 ニューヨークの商用不動産の賃貸条件は大家によって様々です。日本とは違い、賃貸契約とは言いません。リースと呼びます。普通10年リースです。つまり、10年借りる契約です。とても長く感じますがこれが普通になっています。
 家賃は毎年、前年の3%位の値上げで、しかもTax Portion Shareと言って固定資産税の増額分をテナントが負担します。本当にとても高い取引となります。
 また、驚くのが公になっている広さと実際の広さが違うことです。賃料は公になっている広さで支払うわけですが、実際の広さは言っている広さより随分と狭い。何だかだまさされた気分ですがニューヨークでは実際は公称の70%位の広さが普通です。何も知らず、日本流で考えていくととんでもないことになってしまいます。
 日本より良い点はいくつかあります。不動産手数料が要らないこと、普通、大家が支払います。基本工事は大家がやる。敷金の一部は数年かかって戻ってくる、退去の時は敷金は全額返金となる等。
ただ、契約が完了するまで契約書つくりのやり取りだけで1ヶ月はかかります。せいては仕事が出来ないのがニューヨーカーです。

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ニューヨークの規制は多い 2014 年 8 月 1 日

 学校移転のプロセスについていくつか紹介します。このプロセスでニューヨーク流が分かると思います。
 ニューヨークでは学校は3つの組織の管理下に置かれています。一つはNYS Department of Education(DOE)教育庁です。そしてDepartment of Homeland Security (DHS) 国土安全保障省、これは学生ビザの発行に大きくかかわる組織です。そして最後にAccrditing Agencies,これはオバマ大統領の新法によるものでこのAgenciesからAccredit(信用保証)がないものはビザの発行ができません。このAgenciesは書類検査の後、学校の訪問を行い、学校内容をあらゆる方面から審査します。
 これら3つの団体から認可が出てようやく営業許可となります。更にニューヨーク市とDOEは教える場所の基準も厳しく、適切な設備を備えたビルにしか営業を許可しません。つまり営業するのは本当に大変。
 この度、名前を替えるににも1ヶ月かかります。すべてこの3団体の認可が必要です。勿論、教える先生は免許が必要、カリキュラム、教材も認可が要ります。こんなにがんじがらめになったのは、自由にやらせておいて問題が数々起こったためです。自業自得か・・
 ニューヨークは本当に規制が多い街です。魚釣りもライセンスがいる・・。色々なDepartmentがあって隅から隅まで管理しています。砂糖入りジュースにも規制をかけようとしたり・・。やりすぎの気もしますが、多様の価値観があるニューヨーク、ある程度の規制がないと何が起こるか分からないか。

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郵便局はいやだ 2014 年 7 月 28 日

 ニューヨークのスーパー(Grocery)やドラッグショップで買い物をするとレジが遅い。ものすごく待たされます。これは店員の処理スピードがのろいため。長い列を作って待つしかありません。
 それよりもっとひどく憂鬱になるのが郵便局での順番待ち。朝一番に出かけてもすでに長い列。窓口はいっぱいあるのに対応している職員はたったの二人。長い列を作っていると知りながら窓口は開かない。
 客一人一人に対応する時間がものすごく長い。一人に15分くらいは楽にかかります。切手を貼るだけでも時間がかかる。小包など必要な書類をはりつけて持ってい行ってもその情報をその場でまた職員が再度オンラインに入力するのでメチャメチャ時間がかかる。
USPS(郵便)は赤字経営で大きなリストラをやっています。でも時間=コストと経営陣は分かってないらしい。

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トランザムは生産されてません。 2014 年 7 月 25 日

 私の愛車はトランザムです。と言っても2001年の911同時テロの年に買ったものですからもう13年ものです。当時、インターネットで購入しました。
 このトランザム、アメリカ人はよほど好きな車らしく、古くなった今でも時々、Nice Car!とか言って手を振ったりしてくれます。
 私が買った後、GMはトランザムの生産をやめ、その後リーマンショックで破綻。立ち直ったのは最近です。アメ車のスポーツカーは一時期、トランザムに象徴さえるように下火でした。でも米国経済の復活を象徴するかのようにマスタングなどかってのマッスルカーMuscel Carが再登場しています。
 見た目はかっこいいアメ車ですがともかく故障が多い。片方の窓がモーター不良で開かなくなったらこんどはもう片方、次はライトが上がらなくなる。修理工場に持っていくとBuy TOYOTA と言われました。日本人なのになぜ故障の少ない日本車に乗らないんだ?と。
 品質はやはり日本の方が上、ただこのおおざっぱなつくりと馬力は日本車のセンスとは別。
 故障も多いがこのおおざっぱさがアメリカらしい、と思わないと。

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日本人はニューヨーカーになれない 2014 年 7 月 18 日

 米国で働くには米国人でない限り就労ビザ、もしくはグリーンカードが必要です。米国人であること=市民権を持っている。グリーンカード保持者は市民権をとる過程の人と見なされます。 
 そのステータスは永住権を持っていることになります。永住権と市民権の違いは?永住権には選挙権がありません。また、他国でもし拉致されても、米国軍が助けには来ません。あくまでも市民権を得るための途中の権利と見なされています。
 市民権を得た移民の多くは2つの国籍を持っています。自分の国と米国の国籍。つまりパスポートが2枚ある。しかし、日本では国籍は1つと決められています。米国の市民権を得た途端に日本の国籍は抹消します。
 ここの違いが日本人の米国進出を阻んでいるのかもしれません。ニューヨークにはチャイナタウン、コリアタウン、その他、インドやドイツなどのコミュニティーが色々とありますが、日本のその類はありません。多くの日本人が帰国を前提とする人たち。ニューヨークに腰かけの滞在をしてもニューヨーカーにはなれません。

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ニューヨーカー 2014 年 7 月 7 日

 ニューヨーク市は5つのBoroughで成り立っています。Bronx、Brooklyn、Qeens、Staten Island、Manhattan。マンハッタンばかりにいるとニューヨークって本当に狭いなと感じてしまいます。
 Brooklynなどは居住空間もマンハッタンよりよく、またConey Islandなどの本格的なビーチもあります。Bronxには広大なブロンクス動物園もあって、マンハッタンだけからイメージされるニューヨークとは全く違います。
 ニューヨーク市全体を観ればやはりアメリカ。アメリカの広大さを感じる場所は多々あります。ただマンハッタンだけは違う。狭い範囲に多くの高層ビルが立ち並び、昼間は他Broughから多くの人たちが働きにやってくる。また、それ以上に他州からの観光客がいっぱい。
 道路はいつも人で一杯。レストランは狭い中にテーブルがぎっしり。オフィスだって狭い。アメリカの広大さを感じることは難しい。でもこのエネルギッシュな空間はやはり魅力がある。
 ニューヨーカーってマンハッタン人を言うのかニューヨーク市人を言うのか?ニューヨーク市人を指すのならニューヨーカーのイメージはもっと大らかかもしれない。

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ニューヨーク的思考 社会構成2 2014 年 6 月 26 日

さて、ニューヨーク的と言うか米国的思考をする社会の仕組みとして2番目。米国は官僚主義です。つまり役所、役人が強い。日本的に言う”公僕”の考え方はありません。学校を開校するのにFire Inspectionが必要となります。消防署に何度電話をしても留守番電話につながるばかり。1ヶ月も2ヵ月も経っても返答がありません。忘れたころにようやく返答が来る。役所関係に問合せをするとだいたいこのパターンが基本です。教育庁に問合せをする。やはり留守番電話、いつ返答が来るのかもしくは来ないのか全く分からない。e mailを出しても返答がない。運が良ければやがて返答が来る。アパートに不備があってHousing Departmentに連絡をする。全くの返答なし。1年経っても返答が来ない。そんな役所とのやり取り。みんなこれが当たり前と思って生活している。そんな日常からせっかちに急いでも無駄だと分かる。そんな風土の中からゆっくり構えるニューヨーク気質が見えるのかも。

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ニューヨーク的思考 社会構成1 2014 年 6 月 26 日

ニューヨーク的思考と言う大きなタイトル。ニューヨークに在住して20年近くになります。いまだに基準がはっきりと分からないニューヨーク的考え方。一部は自分の中に当たり前になってしまっていますがいまだにしっくりとはいきません。日本での考え方と大きく違ってくるしくみはおそらく社会の基本的構成の違いだと思います。基本的な違いは色々とあります。生活している人たちを観れば種々雑多の民族。ニューヨークには移民してきた人がいっぱいいます。それにあわせてそれぞれの民族のコミュニティが存在し、自然、同じ民族がある地区に集まる。そうなるとその地区は米国であって米国でない文化となる。考えてみれば不思議な場所です。移民でなくとも白人、黒人、ヒスパニックが混在する米国。これもまた違った文化を形成する。一体何が標準なのか。標準がないのが標準。言えばお互いの自由を守りあうのが標準。それがニューヨーカーを無関心な人間に見せる。他人のことには口出しをしない。外面はそんなかんじ。英語が通じる人たちばかりではありません。街中でも電車の中でも自分たちの母国語でしゃべる人たち。英語を意識せずマイペースで生活する人たち。こんな人たちは決して少なくありません。まずはこの市民構成がニューヨーク的思考を作っているようです。

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