ニューヨーク最新情報:コロナとワクチン(4)NYは正常に戻りつつあります。 2021 年 4 月 30 日
ワクチン接種が進んでいく中、ニューヨークは正常の生活を取り戻しつつあります。
昨日クオモ知事は規制の緩和を改めて発表しています。現在、レストランやバーは夜12時までの営業と規制されています。以前は10時までだったのが12時に延長されたのですが、更に屋外でのレストランやバーは5月17日から営業時間の制限がなくなり、また、5月31日からは室内の営業時間制限もなくなります。
またCDCは2回のワクチン接種が終わり、2週間を経た人のマスク着用を大幅に緩和しました。散歩やジョグでマスクの必要がなくなりました。更に本日は市長のデ・ブラジオが7月1日までにニューヨーク市のすべてのサービスを平常に戻すと発表しました。バスや地下鉄の便数が平常に戻る、レストランやバー、スポーツ施設、美術館などが平常に戻ると言う発表です。ニューヨークは正常に向けて急速に動き出しています。
New York Walker
クオモ知事からのMessageです。
The COVID numbers continue to point in the right direction, allowing us to increase economic activity even more. Beginning May 17, the 12am outdoor dining area curfew for bars and restaurants will be lifted. The 12am indoor dining area curfew will be lifted on May 31. We will also lift the 1am curfew for catered events where attendees have provided proof of vaccination status or a recent negative COVID-19 test result beginning May 17 (with the curfew for all catered events set to be lifted May 31). Lifting these restrictions will help businesses and bring us all closer to a new normal. However, we will only able to maintain this progress as more people get the COVID vaccine to protect themselves and our communities. With walk-in appointments available at all NYS mass vaccination sites beginning tomorrow—all you have to do is show up. If you’ve already gotten the vaccine, help us spread the word!
ニューヨーク最新情報:コロナとワクチン(3)留学生もワクチン接種できます。 2021 年 4 月 24 日
先日、当校の生徒が第1回目のワクチン接種を終えました。日本人の方です。
ニューヨークでは留学生であってもワクチンの接種は無料でできます。
私も17日には二度目のワクチン接種を終え、今はFully Vaccinated です。今月末には抗体ができる2週間を経て、ニューヨーク州のワクチンパスポートEXCELSIOR PASSでワクチン接種終了を証明できます。このパスポートで旅行が自由になり、野球などの屋外会場イベントにも参加が出来ます。
ニューヨークはワクチン接種の拡大に精力的に動いています。ワクチン接種の予定日前には確認メールが届き、接種当日には接種したかどうかのメールと電話が届き、もし接種を忘れていた場合はすぐにアポイントを取りなおすようにと丁寧な案内があります。
ラジオとテレビでは連日、ワクチン接種を受けるようにと宣伝が流れます。州と市のバックアップでワクチンの接種率は40%を超えました。昨日の陽性率は2.06%まで下がり、昨年の11月から最低の記録です。入院者数、新規感染者数も大幅に改善し、ワクチン接種の効果が出ています。
予約が基本の接種ですがインターネット予約が苦手で電話予約に頼る高齢者のために複数の会場で60歳以上を条件に直接来場を許すと言う新しいサービスが始まり、高齢者には好評です。
ニューヨーク州はワクチン接種で4時間まで勤務を抜けて良いと言う法律をつくりました。これにより平常勤務がある人もオフィスを抜け出し、ワクチン接種を優先することができます。もちろん学校も優先です。留学生はワクチン接種のために授業を休むことができます。
ニューヨークは2週間隔離を数日前免除しました。Asymptomatic travelers entering New York from another country, U.S. state, or territory are no longer required to test or quarantine as of April 10
症状がない限り、隔離ナシでニューヨークに入ることが許されています。ニューヨークは平常に向けて急加速しています。
New York Walker
ニューヨーク最新情報:コロナとワクチン(2)高まる期待、ワクチン効果 2021 年 4 月 12 日
ワクチン接種が加速しています。昨日は一日の接種がUS国内で460万人と新しい記録を作っています。国や地方の政府はワクチン接種会場を日々増やし、接種スピードを加速しています。
ニューヨーク市では現在7日平均の陽性率が5.57%。感染者数はUS国内では微増しているものの、入院者数や重症患者数は減り、ワクチン効果が出ています。
ニューヨーク市は500万人が少なくとも第一回のワクチン接種を終え、6月までには500万人がFully Vaccinated、つまり2回目の接種も終えてワクチン接種を完了すると発表しています。500万人が完全に6月までに接種を追えると言うことはニューヨーク市の60%の人が安全圏に入ることを意味します。
市はこの数値に基づき、規制を徐々に緩和しています。ヤンキースやメッツの試合も解放され、映画館も人数制限付きながら解放されています。飲食店はまだ時短制限はあるものの11時まで営業は許可されています。今まで2人以上の感染者が出た場合、休校になると言うTwo Cases Ruleも廃止され、ワクチン接種の拡大に合わせて市は正常化に向けて動いています。
New York Walker
ニューヨーク最新情報:コロナとワクチン(1)ワクチン第一回目、接種しました 2021 年 4 月 8 日
しばらく日本に居て、3月19日にニューヨークに戻りました。戻った翌日の3月20日にワクチンの第一回目の接種を終えました。
日本を出発する3日ほど前にWebでアポイントを取りました。州が主催する大きな会場はすでに5月まで予約でいっぱいでしたが、家の近くのPharmacy(薬局)での接種が可能とVacccine Finderでの情報が出ましたので、すぐに予約しました。
私の場合、ワクチンはモデルナ製で2回接種が必要ですが、最初の予約を取ると、2回目も自動的に予約が入ります。次の接種は4月17日です。
米国では日本と違いすべての保険をカバーするためには民間の保険に加入する必要があります。私は民間の保険には加入していません。事前Formで保険に加入していないことを書く欄がありますが、ワクチンは受ける人全員が無料で保険は必要ありません。それでも初めてのワクチン、接種前は不安でいっぱいでした。
行った先は自宅から徒歩15分のWalgreensの薬局Duran Read。薬と雑貨を扱う日本でいうドラッグストアです。商品の陳列棚の奥に薬を処方する薬局があります。薬を求める客と混ざって列に並ぶと15分ほどで窓口です。
受付はたったの一人で薬の受け渡しとワクチンの接種者の対応をやっています。口頭で住所や氏名、アレルギーなどの確認をされたのち、隅に置いてある椅子で問診表を完成させ提出です。そのあと、名前を呼ばれるまで椅子で待機。
名前を呼ばれて入った部屋は薬局の片隅、ぽつんと椅子が一つだけ。多少の不安がよこぎりましたが、ワクチン接種をする女性がとてもやさしい。副作用の説明などしながら接種しました。あっと言うまです。
接種終了後、15分は椅子に座って様子見。重大な変化がなければ帰ります。15分の待機の後、受付に礼を言って帰りました。深刻な副作用はないのですが、私の場合、打った腕に軽い筋肉痛が残りました。
第二回の接種が終わり2週間経つとワクチンパスポートがもらえます。ニューヨークではワクチンの記録が読み取れるExclsior Passと呼ばれる無料アプリがこのパスポートとなります。
現在、ニューヨークで猛烈な勢いでワクチン接種がはじまり、4月6日からは16歳以上であればだれでも接種が可能となりました。ワクチンの接種拡大で規制が緩み、正常化に戻る様子をシリーズでお伝えします。
New York Walker
ニューヨーク最新情報:コロナで変わったニューヨーク市(25)学校再開は難しい 2020 年 9 月 24 日
デブラジオ市長が予定していた学校再開はもともと9月8日(水)。換気システムの不備や教職員の反対でそれが伸び、9月17日に延期。それもまたしても延期し、中学、高校は10月1日となりました。オンライン授業は21日から再開しています。
一転二転する開校の時期。この裏には対面授業に反発する教職組合、安全の心配をする保護者の反対があります。一方で学校が再開されないと働きに行けない親の深刻な悩みもあります。
最近、郊外のニューヨーク州立大学が対面授業を始めたところ、学生がパーティをやって700人近い感染者がでた事件があります。学校の再開はかなりのリスクです。
市長は生徒が登校するのは週に2回を予定し、あとはオンラインとするいわゆるブレンド型の授業です。これに対して教職員側は一人の教師がオンライン授業と対面授業を担当することは出来ないとの姿勢です。確かに両方の担当は無理だと思います。オンラインと対面はまるっきりやり方が違うからです。
そうなるとオンラインと対面授業のブレンド型には通常の2倍の教師がいる。圧倒的な教師不足に加え、予算が足らない。10月の学校再開を再度宣言しても実行できるめどはたっていません。
教室の換気システム改善もまだ不完全のまま。もうあと一週間しかないのに・・
一方でニューヨーク市内に100以上ある公設民営型のチャータースクールはすでに年内オンライン授業を決めています。公立学校の再開はあせれば焦るほどその再開の問題点を浮き彫りにしていくように思えます。
New York Walker
ニューヨーク最新情報:コロナで変わったニューヨーク市(24)とうとうレストランでの室内飲食再開 2020 年 9 月 10 日
今日の昼、クオモ州知事の記者会見がありました。その中でも目を引くのがニューヨーク市のレストランの室内飲食を9月30日から認めると言うものです。
レストランオーナーにとっては待ちに待った室内飲食の再開日ですがその条件はとても厳しいものです。まず、定員は通常の25%、またレストラン利用者は住所や電話番号などのコンタクトインフォメーションを店に提出することなどです。
ニューヨーク州はどこの州よりもコロナ感染のテスト数が多く、レストラン再開に関してもこの手法がとられます。室内飲食はどうしてもリスクが高い。このリスクを如何に減らすかがクオモ知事のポイントです。テーブルどうしは6フィートの距離が必要。狭いレストランが多いニューヨーク市では本当に定員は25%以下になりそうです。またエアコンのフィルターや換気のシステムは検査がある。窓を開けることも奨励されています。
そのような規制があっても室内でのクラスター発生は決して0とは言えない。その時のためのコンタクトインフォメーションです。
ニューヨークではちょっとでも調子が悪いと何度でもテストを受けて陽性であれば隔離することで感染率1%以下を維持しています。この手法をレストランの室内飲食に持ち込んだ。リスクはある、しかし、そのリスクを出来るだけ低くすると言う手法です。レストランで感染者が見つかれば利用者全員にテストを受けさせ陽性なら隔離する。決してそこから感染を拡大させないというスタンスです。
他の州では室内飲食に関して定員の50%を認めているところが多い中、ニューヨーク市は25%です。あくまで感染防止をまず第一に出した方針です。
知事の言葉に” Compliance is only as good as the enforcement” (強制力がない限り、規則に従順にならない)があります。ニューヨーク州警察がレストランが規則を守っているのか、絶えず監視すると言うものです。ニューヨーク市では400名の検査官もレストランがルールを守っているかチェックするようです。
これに加えてレストランをオープンするにあたりクオモ知事が言ったのは ”Report compliance issue on text or call” ルール違反のレストランを市民が通報しろと言っています。通報先の電話番号も発表になりました。レストランの室内飲食に大きなリスクを感じていることがよく分かります。また”The New York Community is the best compliance unit” と言って市民にルール順守の見張り番になる協力を依頼しました。
ここまで詰められるとレストランもルールを厳守するしかないでしょう。
最後にクオモ知事はレストラン再開後に感染率が上がらなければ25%の定員を50%にすると付け加えました。その決断は11月1日に発表させるそうです。その間もし感染率が上がれば、室内飲食がなくなることも暗に示唆しました。
厳しい再開ですが、ようやくレストランの生き延びの策が動き出しました。
New York Walker
ニューヨーク最新情報:コロナで変わったニューヨーク市(23)変わる市長会見 2020 年 9 月 9 日
コロナパンデミックが始まってから市長の方針がコロコロ変わります。これは大統領も含め、ほとんどの政治家がこの初めての経験に過去の対策例がないことに起因していると思われます。
デブラジオ市長は先週、来春迄レストランの室内飲食は認めるつもりがないと会見していましたが、そのあとレストランから猛烈な反発。市長は室内飲食をどうするかは近々決めると前の会見での見解を修正しました。
今日はクオモ州知事の会見です。陽性率1%未満が4週間続いた事実からカジノや商店街(Mall)をReopenするとの会見。学校もReopenするがそれぞれのLocalの判断によるとの会見です。NYSUで学生がパーティを開いたことに憤慨していました。パーティなどの禁止は学長の義務であると。学長が学生にパーティなど開くなとは言えないと言ったことの反論です。
大まかな方針は知事が出し、あと実行はLocalに任せる。これもよさそうですがLocalの指示が大まかな方針を揺るがすこともある。
クオモ知事とデブラジオ市長の二重指示になってしまう危険もあります。
デブラジオ市長は今日学校を再開する予定でしたが教職組合と折り合が合わず、9月21日に再開とまた訂正。しかも21日にすべての学校を再開するわけにはいきません。6万5千校の公立学校のうち2,800校は換気システムが間に合いそうにないからです。
また、学校に通う間子供を預かるChildcareのサービスは10,000人に必要とされていますが3,000人へのサービスしか間に合いません。子供を持つすべての親が学校に子供を送ることができると言うわけではないと言うことです。
NYCには公立の学校に張り合った半公立ともいうべき、運営は個人が行い、市が予算を提供すると言うCharter Schoolが100以上あります。前市長のブルンバーグの時に精力的に作ってすべてCharter Schoolに変えるとまで言っていました。賛否いろいろあるCharter Schoolですが通う生徒は多く、支持者もいっぱいです。
このCharter Schoolは今年いっぱいはOnlineの授業しかしないと発表しています。これだけバラバラになると何が正しいか。なぜ、それが正しいと思っているのか分からなくなります。
私は準備もできてないのに学校の再開を急ぐべきではないと思います。一方で死活問題であるレストランの室内飲食は何とか解決策を見つけないとまずいと思います。
New York Walker
ニューヨーク最新情報:コロナで変わったニューヨーク市(22)ニューヨーク市長の会見で失望 2020 年 9 月 1 日
感染者数は最低に抑えられているがその犠牲になった経済。ビジネスマンが街に戻ってこないニューヨーク市の経済は本当に落ち込んでいます。
コロナ禍で在宅勤務が増え、マンハッタンを離れる人が増えています。マンハッタン内の不動産物件売買は去年比56%の落ち込み。それに反して近郊のウェストチェスタ―地区では112%増、つまり2倍以上のマイホームの売れようです。ニュージャージ州やコネチカット州の家も1.5倍以上の家の売れ行きです。
ニューヨーク市で育った人たちもニューヨークを離れています。高い家賃を支払って狭いニューヨークのアパートで生活するより郊外でのびのびと生活したほうが良いと考える人が増えています。在宅勤務ならそれの方が良いと考えても当たり前です。
このニューヨーク脱出のありさまはニューヨークの経済に大きな打撃を与えています。このままでは地下鉄やバスの運営もままならない。地下鉄やバスは連邦政府から支援がないと今のサービスを支えられないと言っています。
地下鉄は利用者が半分以下に落ち込んでいます。収入はがた減りです。
市も州からの支援がなければ市の職員をレイオフすると言っています。デブラジオ市長は支援がない限り、どうしようもないと宣言して、このままでは警察職員、清掃職員の数がどんどん減ってニューヨーク市が荒れてしまうのではないかととても心配です。
合わせて今日の会見ではレストランの室内飲食は来春迄許可しないと明言しています。レストランオーナーは相当ショックのはずです。
デブラジオ市長はニューヨーカー達は必ずニューヨークに戻ってくると言っていますが全く根拠はありません。
ニューヨーク市からこんなに人が出て行ったのは過去の第二次世界大戦以来だそうです。事の重大さに気が付いているのでしょうか。
学校開校を急ぐデブラジオ、教職組合はこのままではストをすると脅しています。デブラジオ市長の市政がうまく機能しているようには思えません。
New York Walker
ニューヨーク最新情報:コロナで変わったニューヨーク市(21)アウトドア問題 2020 年 8 月 29 日
何度も書いていますがニューヨーク市ではいまだに室内での飲食は認められていません。
市はレストランに便宜を図り、かなり多くの道路をアウトドアダイニングとして認めています。ダウンタウンのコリアタウンでは複数のレストランが協力して大きなアウトドアダイニングストリートを作り、ニューヨークのホットスポットになっています。
ここではかなりの客が入っているように見えますがある店主によると実は以前の2割しか入っていないそうです。
多くのビジネスマンを抱えるミッドタウンやダウンタウン。この摩天楼にはビジネスマンはまだ帰ってきていません。オフィス面積を小さくし、在宅勤務を拡大する動きが主流です。
NYEAもダウンタウンにありますが、近くのワイン屋の店主が言うには前は一時間に1000名以上のビジネスマンが店の前を行き来していたが今は50名にも満たないとのこと。ビジネスマンが戻らない限りレストランを始めとする多くのSmall Businessは成り立ちようがありません。
あるシンクタンクはビジネスマンが戻らねば3分の一のSmall Businessが永久に消えるだろうと予測しています。そんな中でのアウトドアダイニングはレストランにとっての唯一の生き残りの方法です。
ところが。ここ最近、そのアウトドアダイニングに車が突っ込むと言う事件が立て続けに2件も起こりました。改めて路上にテーブルを出してレストランを営業する危険が指摘されています。マンハッタン内はほとんどの道路が一方通行ですがその道路の両側にテーブルが並び、その間を車が走る。テーブル横には防護壁も何もありません。ハンドルを切り間違えるとテーブルに突っ込んでしまいます。
今回は大きな人身事故にはなりませんでしたが路上食事に安全の保障はありません。
出来るだけ人と接するのを避けると言うのはニューヨーク市民にとっては当たり前の話ですが、ニューヨーク市の住居は狭い。フレッシュエアーを求めて公園に出かけ食事をとる人が増えています。(公園は禁酒・禁煙です。)
そこでまた新たな問題が起きてしまう。公園でのごみがたまって処理が追いつきません。これはアウトドアダイニングも一緒で使い捨ての皿などを使うのでゴミの量が極端増えて公園同様処理が追いつきません。
ニューヨーク市には公園が多い。ニューヨーク市の14%の面積が公園です。市は財政難を理由に公園管理の予算を大幅に削減。全く処理が追いつかない状態になっています。公園にゴミがたまるのはニューヨーク市が正常に動いてないのと一緒、それを見て治安が悪くなると警鐘を鳴らす人もいます。
確かに前々市長のジュリアーニの時代、清掃と小さな犯罪を見逃さない市政のおかげでニューヨークは安全を取り戻しました。ゴミで人の心があれれば治安に心配が出るという説は否定できません。
コロナで変わったニューヨーク市、それに合わせてもっと市政も変える必要があります。
New York Walker
ニューヨーク最新情報:コロナで変わったニューヨーク市(20)クオモ州知事のBriefing 2020 年 8 月 25 日
今日の正午前にニューヨーク州のクオモ知事のBriefing(会見)がありました。
コロナがニューヨークでOutbreakして本日が177日目。今日の陽性率は0.66%と過去最低を記録し、陽性率1%以下の日が連続して17日間です。
大統領選挙まで90日を切っています。
民主党のクオモ知事はそれも意識してか、ニューヨークで感染拡大したのは中国のウィルスが直接ニューヨークに来たのではなく、中国から渡ったウィルスがヨーロッパで感染拡大し、それがニューヨークにやってきて大爆発した。またその勘違いの責任は連邦政府、つまりTrump政権にあると断じました。
確かに中国で感染拡大する中、Trumpは遠い国の出来事として、米国は万全だと事態を軽視、ヨーロッパでの感染拡大が始まっても入国制限などの手は打たずにヨーロッパから多数の感染者が入国し、その窓口となったニューヨークが感染拡大の犠牲となりました。そしてTrunpはウィルスは中国からきていると言い続けました。それでますます感染は拡大してニューヨーク全米一のHot Spotになってしまった。これは事実です。
ニューヨークはいわばヨーロッパからの窓口。打つべき手は打つべきでした。ヨーロッパからの感染だと分かったのは感染者が増えてOutbreakから2か月近くったころ。ニューヨークのウィルスDNAが中国のDNAと違うと分かってからです。
それにしてもその最悪の状態を回復したクオモ氏のリーダーシップは強く、そして強制力があります。現在West New Yorkで陽性率が上がっていることを懸念として、彼のクラスターを見つけ出してアッタクしてクラスターをつぶすと言っています。まさに戦いです。
こうやってコロナをつぶしてきたクオモ氏の言葉は現状のレストランにも再度、忠告を放っています。バーやレストランが規則に従わなければ州警察で摘発する。”Problems come when people don’t comply.” これが彼の信念なんでしょうね、”人々がルールに従わなければ問題が起こる。”
クオモ知事は9月から再開する学校でのスポーツについても言及しています。学校の施設以外でのスポーツは禁止する。感染率が高い tackle football, wrestling, rugby, ice hockey などは禁止。一方でサッカーやテニスは認めると言っています。のちに細かな指示が出るはずです。
コロナの感染とは関係ありませんが先日ニューヨーク市を直撃したTropical Storm Isaias の被害で長く続いた停電について電力会社のCon Edisonを強く批判。ストームでサービスが止まるのは許せない。州民は何のために金を払っているんだ、晴れのために金を払っているのではない、Con Edは嵐に備えろと大変な勢いでした。
最後の出た解決方法は電力会社にたいして不具合の際の罰金を大幅に増やす法律を作ると言うことでした。電力会社は慌てればいい、それが嫌なら備えをしっかりやれとのメッセージでした。
権力者が州民のためにリーダーシップを発揮するとはこのようなことではないかと思ってしまいました。コロナの対策もまだまがクオモ氏からこれからも発信されるでしょう。
New York Walker