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ニューヨーク的思考


スクールバスのストライキ 2013 年 1 月 16 日

  ここ数日は10度を超える暖かい日が続いていたニューヨークですが今日から本来の寒さが戻ってきました。来週にはニューヨーク冬場お決まりの氷点下の気温に戻りそうです。寒さが増し始めるこの中、明日水曜日からスクールバスのストライキが始まろうとしています。
  ほとんどの小学生や中学生はスクールバスを利用して登下校しています。登下校時には道路に黄色のスクールバスがあふれ、スクールバスが停車している間は左右の車は全部ストップとなります。この登下校時に混雑を巻き起こすスクールバスは152,000人もの生徒が利用しています。
  明日からすべてのスクールバスがストライキに入るわけですから家庭は大変です。教育庁長官 Dennis Walcot は該当の生徒には電車やバスで使う定期券メトロカードを発給するし、またタクシーが必要であればその代金も返金すると言っていますがまさに大混乱です。各家庭では親が会社に行く前に子供を車で送るなどの対策が検討されています。学校側もこのストライキによる遅刻は不問との声明を出しています。
  一方のバスドライバー組合の組合長 Micheal Cordiello は生徒にとって安全なバス運行を保障するのならベテランのドライバーの雇用を維持しろと言うのが主張です。ブルンバーグ市長は年配者の雇用を維持するのは予算の跳ね上がりにつながり、反対の姿勢です。  スクールバスのストライキは随分と久しぶりで過去にストライキがあった時は数か月にもそれが続き、生徒たちが随分と不便な思いをしました。各バス運勢会社にはすでに警官が配備され、ストライキによる不測の事態に備えているようですが、組合側はこのような警備状態はストライキ現場のピケで組合員との衝突を招き、危険だとの声明を出しています。
  市民生活に大きくかかわるスクールバスの問題、明日から寒波が押し寄せ、流感もおおはやりのこのタイミング、最悪と言ってよい気がします。

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ブルックリンからミスアメリカ 2013 年 1 月 14 日

  ニューヨーク州からミスアメリカが誕生しました。ミスアメリカは各州代表のミスから選ばれます。正確には米国の50州の他にワシントン特別区(Washington DC)とプエルトリコ(Puerto Rico)そしてUS Virgin Islandsと言う53名で最終戦を競います。ロサンジェルスの会場で栄冠を勝ち得たのはニューヨーク州代表、しかもニューヨーク市ブルックリン在住の23歳の学生です。マンハッタンを中心とするニューヨーク市からミスアメリカが選出されるのはなんと30年ぶりです。
  ミスアメリカはその美貌やスタイルだけを競うのではなく、色々な質問を受け、その受け答えから知性や性格も考慮されて選出されます。今度の優勝者に与えられた質問は昨今の大きな話題である銃規制に関してでした。大きな力を持つ全米ライフル協会(NRS)が安全のために学校に武装したガードマンを配置すると言っているがどうも思うかと言う時事の質問です。銃規制に反対する国民も数多く抱える米国、うまく答えなければ失敗します。彼女の答えは”I don’t think the proper way to fight violence is with violence. I think the proper way is to educate people on guns on the ways we can use them properly”(私は暴力に対して暴力で制するのは正しいとは思わない。銃を使う人に正しい使い方を教育することがまっとうだと思う)と言う答えです。中間の答えを意識しながら銃に対する規制は大事と言うメッセージが伝わります。
  質問は予測していて答えは用意されていたのかもしれませんがミスアメリカのメッセージとしては上出来です。前年度の優勝者は年度途中、人種差別問題でミスアメリカの地位を剥奪されました。新しい優勝者はこの一年、公の人としてその言動に注意してミスアメリカの役割を果たすことになります。男女平等を謳うアメリカ、美しいだけがミスアメリカの役割ではありません。

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Flu Outbreak インフルエンザ流行 2013 年 1 月 8 日

  ニューヨークの気温は今のところ日本と同じくらいです。しかし今から2月にかけて極寒のニューヨークとなります。この季節に困るのがインフルエンザ(Flu)。日本でかかる風邪と違うのが吐き気を伴う胃の不快感です。Fluに感染すれば基本的に安静にして治すしかありません。米国人は病気の時はチキンスープが良いと言いますが、私的にはピンときません。スポーツドリンクを飲んでひたすら回復を待つしかない、と言う感じです。
  毎年、Fluに感染しないように注意するのですが、人口密度の高いマンハッタンでは感染防止は簡単ではありません。白いマスクなど着用している人はなく、着用すれば奇妙な目で見られてしまいます。握手が当たり前のこの国の習慣も感染を容易にしている気がします。去年の冬のシーズン全体でインフルエンザの感染者がニューヨーク内で4,400名に対して今年のこのまだシーズン半ばで15,000名が感染。全米で18名の子供が亡くなり、ニューヨークでも1名が亡くなっています。
  当局はワクチンの接種を呼びかけていますが猛威を振るうインフルエンザ、今からワクチンでは遅すぎる気がします。このインフルエンザの猛威はここ10年間で最悪のベースとなり、好ましくない記録を作りそうです。あの、忘れられない不快感、私も十分に注意しています。この際、人目を気にせず、外出時はマスクの着用をするかと。しかしやはりマフラーで隠すことになりそうです。警察に不審人物者と思われるとこれはもっと厄介なことになる。米国人もマスク着用を習慣とすればもう少し、感染が防げる気がします。

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全米ライフル協会(NTA) 2012 年 12 月 22 日

  あの悲惨な乱射事件から1週間たった今日金曜日にNRA(National Rifle Assosiation)、全米ライフル協会の代表が記者会見を開きました。一週間前、コネチカット州のSandy Hook小学校で20名の小学生と6名の学校関係者がハンドガンの乱射によって殺されました。全米で銃規制の動きとそれを認めようとしない全米ライフル協会への反発が広がる中、ライフル協会はコメント控えていましたがこの金曜日に代表のWayne La Pierreがコメントを出しました。
  抗議団体からさえぎられながら出したコメントは20人の幼い小学生たちが犠牲者になったと言う痛ましい事件の直後にも関わらず、銃の保持を正当化し、原因を他に向ける内容です。事件直後とは思えないそのコメントの内容は”The only thing that stops a bad guy with a gun is a good guy with a gun”つまり、”銃を持った悪い奴を止めることができる唯一の手段は銃を持ったいい奴しかない” 銃は悪くないと言うライフル協会のポリシーを事件後もそのまま言ってのけました。人を殺すのは人であって銃でないと言うライフル協会のお決まりの文句です。詭弁です。しかもこんな事件の直後に言うような言葉ではありません。
  その他にもこのような事件が起こるのは殺人をテーマにしたビデオのせいだとか。最後にはライフル協会は解決策としてどの学校にも銃を持ったガードマンを配置するように協力すると言うのです。彼が言うにはこのような事件はまた起こる、模倣犯が出る。だから銃を持ったガードマンが必要だと言うのです。これでは銃のセールスをしているのと変わりません。ホント、どこか正常の世界観が抜けている気がします。このような人が銃規制に対してストッパーになっているこの米国の実態に冷たいものを感じます。
  この発言に憤りを感じた人は400万人を超す全米ライフル協会にも多数いるはずです。これを機会に銃規制に向かって米国が大きな一歩を踏み出すことを願います。

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またも銃の乱射 2012 年 12 月 15 日

  今朝、またも銃による惨事が起きました。ニューヨーク州に隣接するコネチカット州の小学校です。Sandy Hook Elementary Schoolで26人が死亡すると言う大惨事です。この26名の中の20名は5歳から10歳の小学生と言う痛ましさです。
  犯人のAdam Lanza20才はこの学校の教師である母親を家で殺害したのち、ハンドガンを持って学校に侵入し、銃を乱射、後に自殺しました。このような銃による悲劇は何度も起こり、その度に取締りの声が上がるのですが、具体的な規制は中々出ません。
  前にも話題にした通り、全米ライフル協会の米国議会への圧力が強く、銃を取り締まる根本的な策が取れていません。今回の凶器となったハンドガン、これも一時期は販売が禁止されていたものを全米ライフル協会のロビー活動で販売禁止の法律が期限切れとともに廃止となり今回の事件の一役を買ったように思えます。
  今回のハンドガンは被告の母親が合法的に購入したものです。いくら合法的に購入されても、身内が犯罪に使えば意味がありません。”人を殺すのは人であって銃でない”をスローガンとする全米ライフル協会。このような罪のない幼い子供たちが殺されてもどうどうとこのスローガンを言うのでしょうか。オバマ大統領は記者会見で涙を隠しきれませんでした。そんな思いがあるのならオバマ大統領!銃の販売を禁止にしろ!この思いは多くの人が抱いていると思います。
  大統領再選が決まり、次の再選は出来ないオバマ大統領選にはもうなにも恐れるものはないはずです。本当にこんどこそ英断をしてほしいと思います。この事件は2007年のVerginia Tech大学で起きた32名を射殺すると言う惨事の次に大きな事件です。米国が変わることを願ってやみません。

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Assembled in USA 2012 年 12 月 7 日

USA産の有名な商品と言えば、みんなさんの多くが使っているi Phoneやi Pad。ご承知のようにアメリカApple社の製品です。実はアメリカの製品なのですが、生産地は中国。つまり、米国内や日本で販売されているi Phoneは中国製です。
i Phoneをお持ちの皆さんは裏の小さな英語表記を見ると Assembled in China.と言う文字が見えるはずです。中国で組み立てられた、と言う意味でMade in Chinaとは違います。i Phoneの部品のほとんどは日本製や韓国製です。Apple社が他国の企業に発注してそれを中国で組み立てる。そして出来上がった商品を米国や日本で中国から輸入すると言う仕組みです。
何故、このようなことをするのか、中国の人件費が安かったからです。ところが中国の人件費は上がり、中国人従業員との問題も勃発。Apple社のCEO Tim Cookは来年、中国での生産をUSAに戻す計画だと発表しました。iPhone やMacコンピューターのヒットで中国に生産拠点を置きながら米国内でも60万人の雇用を実現したApple社。USAに生産拠点を移すことで米国の雇用はますます安定し、景気回復に一助買うことは間違いありません。
オバマ大統領が再選し、中国などの海外にある大手企業の生産拠点を米国内に戻すことが大きな政策の一つになっています。米国は中国への技術流出もずいぶんと心配しておりその政策に企業が呼応した形です。この先、他の事業も次々と米国内への生産拠点移動が活発になると思います。中国への対決姿勢を強める米国。今後も中国との摩擦は避けられない模様です。

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ニューヨークショービジネス 2012 年 12 月 4 日

  ニューヨークと言えばショービジネス。タイムズスクウェアの一角から始まるブロードウェイは世界に知れ渡るミュージッカルの名所です。リーマンショック以後の米国の景気後退からこのブロードウェイも一時期は客足が途絶え、踊り子なのどのアーチストが職を失うと言う深刻な事態が続きました。
  最近は米国の景気も復調しブロードウェイにも活気が戻ってきました。ここ1年でブロードウェイを訪れた人たちが1300万人近くとなり、近年で最高の収益を上げたようです。タイムズスクエアはニューヨークの中で一番活気のある場所です。そこにあるブロードウェイに元気が戻ってきたのはニューヨークに元気が戻ったのと同じです。
  今更ながらですがニューヨークは観光都市です。NY証券取引所があり、国連の本部があり、世界各国の銀行や商社の支店がある。ミッドタウンでは世界各国から来ているビジネスマンであふれている。それだけでなく最新のファッションの発信地でもあると、観光地であることを忘れてしまいそうです。
  NYC(ニューヨーク市)は観光収入にも力を入れ、映画などの撮影誘致にも熱心です。勿論、観光による収入は市の大事な財源だからです。実はニューヨークを訪れる観光客でもっとも多いのは他州からの米国人たちです。アメリカの景気が悪ければ当然、ニューヨークを訪れる人も減る。ニューヨークの活気はまさにアメリカの景気をそのまま反映します。ブロードウェイを訪れた1300万の人の63%が米国内からの観光客でした。その中の3分の2が女性です。米国の女性にミュージカルが根強い人気であることが分かります。米国の景気が上向きならブロードウェイの客が増える。分かりやすい尺度かもしれません。

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感謝祭 2012 年 11 月 21 日

 11月22日、明日は感謝祭です。七面鳥にとっては受難の日となります。この感謝祭とは全く別の話題になりますがFisical Cliff(財政の崖)と言う言葉を最近よく聞きます。
  2000年に大統領に就任したブッシュは富裕層を中心に恩恵がある大型減税を行いました。累進課税の上限を39.6%から35%、株の配当による所得は39.6%からなんと15%に減額。中間層も年間700ドルほどの減税としました。この減税の法律が今年の年度末に失効します。実質の増税となってしますので消費がしぼむことが心配されています。
  ブッシュ政権の後を継いだオバマ大統領は2011年の議会で予算を通すためにBudget Control Act of 2011(財政管理法)にサインしました。日本と同じ”ねじれ国会”になっている米国。共和党の反対を何とか抑えるための苦肉の策です。この法案は2013年から10年間で1兆2千億㌦(120兆円)の歳出を減らすというものです。これが実行されれば防衛費を中心に2013年だけで6070億㌦(60兆円)もの予算がカットなり、国内消費がしぼみます。すでにロッキド社やボーイング社は大幅なリストラを宣言しています。
  このブッシュ減税の終わりと財政削減が同時にやってくる危険性を財政の崖と呼んでいます。この年末までにこの2つを何とか解決しなければ米国の景気は後退するでしょう。ねじれ国会の中、民主党が共和党の協力を得れるかが大きなポイントなります。
  新興国に投資していた企業は新興国の通貨をドルに換え、不景気に備えようとしています。おかげで米㌦は徐々に値を上げています。日本にとっては円安を招き、悪くないのですが、米国の景気が冷え込めば元も子もありません。100万人の雇用が失われてしまうという財政削減、オバマ政権の正念場です。
  木曜日の感謝祭の次の日はブラックフライデーと呼ばれ大手家電店やスーパーなどが大安売りを行います。ブラックとは、黒字のことを意味し、この日は売り上げが伸びて儲かると言う意味です。クリスマス商戦の幕開けです。ところが多くの店ではこの売出日を前倒しして明日の感謝祭から始めると言う異例の事態となりました。不景気に突入するのではないかと言う懸念からの前倒しです。再選されたオバマ大統領の手腕を見守るしかありません。

広域通信制高校 一ツ葉高校 校長

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巨大クリスマスツリー 2012 年 11 月 14 日

  ニュージャージー州を出発したクリスマスツリーが50マイル(100km)離れたロックフェラーセンターに本日、水曜日にやってきます。ご承知のようにニューヨークのクリスマス風景はロックフェラーセンターの巨大なクリスマスツリーとスケート場に象徴されます。
  去年のクリスマスツリーはペンシルバニア州から伐採されたものでしたが今年はお隣のニュージャージー州からです。82フィート(28m)もあるこの巨大なクリスマスツリー。実はヘリケーンSandyが来る前に今年のクリスマス用と指定されていてハリケーン被害のひどかったニュージャージー州で無事かどうかと関係者をひやひやさせましたが、家が倒壊したりする中、無事に生き延びていました。
  米国では来週11月22日(木)から感謝祭に入り、大型の連休となります。昔は宗教的な意味合いがあった感謝祭も今では、家族が集まって食事をすると言うクリスマス前行事のようになっています。感謝祭の週は多くの人が故郷に帰るため、道路や飛行場などは年間でも一番混み合います。
  ニューヨークではMacys(メーシーズ)と言う老舗のデパートが大型の風船を使ったパレードを行い、市民の目を楽しませてくれます。感謝祭が終わると一気にクリスマスモードでニューヨークは一足先に年末に入った感じです。ロックフェラーセンターのクリスマスの点灯式は感謝祭終了後の11月28日です。ツリーを飾る4万5千個ものライトが点灯します。点灯式では朝から多くの人が列を作ってその瞬間を眺めようとします。年末の足音がします。

広域通信制校 一ツ葉高校校長

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避難命令 2012 年 10 月 29 日

  ハリケーンSandyの上陸による避難命令が市長より出ました。海や川に近い住民は避難しなければなりません。10数年、ニューヨークで生活していますがハリケーン到来による避難命令は初めてです。マンハッタンの中でもバッテリーパーク近くやイーストサイドと海岸に近い地区は避難をしなければなりません。本日日曜日夕方の7時をもってバスや地下鉄もストップとなります。月曜日は学校を含め、すべての公共のサービスは中止です。車の運転を含め、外に出ないようにとの勧告が出ています。避難シェルターも設置されました。ハリケーンのインパクトによる停電も心配です。PC TECHも休校を決めました。無事にハリケーンが通り過ぎるのを祈るだけです。

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