カテゴリー:NYこのごろ
USCBP
しばらく日本にいました。昨日、ニューヨークに戻りました。いつものことながら12時間のフライトは長い。機内は乾燥して天然パーマ系の私の頭は直毛になりました。それでも予定より30分早く到着したのは少しだけうれしい気分になりました。
ニューヨーク国際空港JFKでちょっとした異変がありました。日本でいう出入国管理は米国ではUS Custom & Border Protectionといいます。Borderは国境のこと、Protectionはまもること、Customは税金です。この名称は日本の出国入管理と言う表現より国境を守り、国を守ると言う意味合いをもっと強く感じさせられます。移民大国アメリカは多くの移民を認める反面、多くの不法移民がいます。その不法侵入を防ぐのがこのUSCBPの役割です。
アメリカに入国する人はアメリカ市民をはじめ旅行者もすべてこのUSCBPで審査を受けます。日本人の旅行者なら3ヶ月以内滞在であればビザは免除されますので多くの日本人はビザなしで入国カードをきちんと書けばだれでもでに入国して米国を旅行できると考えていると思います。ですがそれは大きな間違いです。ビザなし旅行者を含めすべての人がUSCBPで入国審査を受けるのです。つまり、旅行者であってもUSCBPの審査官の印象とその判断によって入国拒否の可能性があり得ます。
幾たびとなくこのUSCBPの入国審査を受けて米国へと入国していますが、この審査官たち、お世辞にも親切な人とはいえません。米国の役人は本当にお高く、フレンドリーからかけ離れています。質問の仕方はものすごく大柄で、何か悪いことをしたかと勘違いするくらいです。
冒頭に書いた”異変”ですが、以前までUSCBPの前に作る列は2列でした。1列が旅行者と学生ビザや就労ビザを持っている人たち、2列目はビザの要らない人たち、つまり米国市民か米国永住権を持った人たち。
しかし、今回は従来の2列が3列に増えています。1列目は同じですが、2列目は米国市民、3列目は永住権を持った人たちとなっていました。どうやら米国市民は機械によって入国審査が簡素化されている模様。私は永住権保有者なので3列目と進みます。1列目、2列目にくらべて非常に少ない列です。待ち人数が少ないのは歓迎ですが、人数が少ないことを見越した審査官は執拗に質問をします。職業のことや、なぜ日本に長期いた理由など、果ては私が米国を留守している間、米国の会社は誰が面倒を見るのかなどです。それも何とかして入国を拒否しようと聞こえるような横柄な言い方です。
まあ、このようなやり取りは毎度のことで驚きませんが、審査官は”永住権は米国側にとっては米国市民になるプロセス、そのプロセス途中でみだらに米国を離れることはけしからん”と言うスタンスです。テロの侵入も防がなければいけない審査官、米国の背景はよく理解できますが、列が3列と増えたおかげで今後の審査時にGrillされ(執拗に質問される)入国にすごい時間がかかると思うとものすごく憂鬱な気分になります。