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ニューヨーク的思考
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2012 年 5 月 16 日

カテゴリー:NYこのごろ

本日より移民取締り強化

議論を沸かせている”Secure Communities Program”が本日からニューヨークでも有効になりました。このプログラムは連邦政府が各州に実行するように働きかけた簡単に言えば”違法移民の取り締まり強化”のプロフラムです。
  米国で暮らす移民の数は多く、違法で暮らしている人も少なくありません。いつか法律が変わったり、特赦があったりなどを期待しながら現実、米国で国籍のないまま生活している移民は数多くいます。
  全米の中でもニューヨークは様々な国からの移民が暮らす特別な地区。このプログラムの実行には人道的な問題が指摘されてニューヨーク州知事のKuomo氏は何とかニューヨーク州をこのプログラムの実行から守ろうと努力しましたが、失敗して今日の日を迎えました。
  次期ニューヨーク市長候補者の市議会議員スポークスマン Christine Quinn 氏は反対声明を発表、抗議のパレードも予定されています。このプログラムの一番の問題はもうすでに家族をもってこの国にで何十年も生活している人たちに今更、国外追放を言い渡す点や、このプログラムを実施するICE(US Immgration and Customs Enforcemnt, 移民局)のやり方です。
  オバマ大統領はテロやその他の脅威から国を守るためにこのプログラムを実施したのですが、彼のいままでの大統領在任中に100万人の移民が国外追放。
  例え、国籍がなくとも米国で生まれれば米国籍がもらえるのがアメリカ。昨年は5千人近くの米国籍をもった子供たちの親だけが違法滞在として国外追放されています。つまりこれにより5千人もの孤児ができたわけです。
  また、この違法滞在の対象となるのが”犯罪”を犯している人が基本となるわけですが。ICEは本質を捻じ曲げています。重大な犯罪ならまだしも、過去に交通違反のチケットを取られた人なども対象にして、ニューヨークでも多くの人が質問に呼び出されています。これじゃ、自由の国アメリカどころではなく、かってのソ連のKGBのような恐怖です。
  私の知り合いもICEから携帯電話に電話があり呼ばれました。携帯電話の番号を当局が知っていることも気味が悪いのですが国民総番号制のアメリカではそのSS(ソーシャルセキュリティ番号)を調べれば、携帯電話、所得、現住所、所有している自宅や車のナンバーまで分かります。自国の安全と個人のプライバシーや幸せ、いつもアメリカが遭遇する問題です。今日から始まった、この移民取締り強化プログラム、波紋なしには終わらないと思います。

広域通信制高校 一ツ葉高校校長

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