トランプ政権
しばらく日本でした。長期フライトの時差ボケの中、今日のニューヨークは実にいい天気。秋晴れの快晴です。
注目の大統領選はトランプ氏の勝利。彼の公約通りにすべてが進めば世の中はひっくり返るような大騒ぎになる。もう米国内でもトランプ大統領反対のデモが起こるなど尋常ではない。でもヒラリークリントンが大統領になっていたら事情が表に出ないままじわーとアメリカはもっとダメな方向へと行ったかもしれない。
大統領選の1週間前、NY Daily Newsは異例のOpinionを出してヒラリーへの投票に疑問を投げた。トランプ氏は悪態をつくがそれ以下ではない。でもヒラリーは作られた仮面の下に本性を隠しているというような内容で始まるこの記事はアメリカ国民がボツボツとこれまで耳にしてきたゴシップの裏打ちで構成される。
ヒラリーの後ろ盾であるクリントン財団への献金がロシヤ、アラブ、中国企業そしてISIS(イスラム国)からきていること。そのおかげで米国内ウランがロシアに流れていること。ヒラリーがいかに高慢であるかということ。国防長官時代の失態。そしてシリアの内戦のトリッガーを引いたのヒラリーであること。夫の元大統領ビルクリントンと16年別居したままで夫婦を演じているのはクリントン財団の円滑運営のためだろうとの記事。
数々の記事が今まで噂されてはいたがこの権威あるNY Daily Newsがあえて大統領選挙前に噂の信頼性をバックアップして報道した。これを見て投票先をトランプ氏に変えた国民も多かったと思う(NY州はそれでもヒラリーが勝ったが)。
私が言いたいのは果たしてトランプ氏が負けてヒラリーが勝っていたら米国や世界はもっと安堵したか、いやそれ以上に本当に安堵する状態になったか。トランプ氏の政権で世の中は米国の行き先を最悪になるのではと心配している。ヒラリーならそれはない、つまりそれこれほど皆は期待もしないけど心配しないだろう。トランプ氏は皆を心配させ、国政の動向に世界中を注視させている。
トランプ氏の政権が公約通りにメキシコに壁を作り、イスラム教徒の入国を拒み、同盟国への援助を断ち切るなら大きな混乱を招く。しかし、どの政権が担当しても避けられない課題に対して彼ははっきりとした彼なりの回答を出している。この彼の極論から議会と世論のかみ合いで修正路線が出るのだろうと私は信じている。
トランプ氏の公約はそのまま実現すれば米国にとって危ない。でもこれらが国民の議論まで降りてきたことは価値があるかもしれない。公約実行の反対が渦巻く中、1月の大統領就任式に向けて政権移行が動き出している。
New York Walker