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ニューヨーク的思考
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2020 年 8 月 1 日

カテゴリー:NYこのごろ 政治 文化 生活

ニューヨーク最新情報:コロナで変わったニューヨーク市(11)トップの判断がコロナを防ぐ

日本で感染が拡大中。

私が日本を離れて2週間の間にものすごい勢いで日本での感染が拡大してびっくりです。

2週間前、日本を発つとき、日本の感染はマイルドで米国へ向かってニューヨークに戻るのが憂鬱でした。ニューヨークでまともに暮らせるのか、感染は大丈夫かという不安でニューヨークに向かうのが気が進みませんでした。

6か月以内にNYに戻らなければ永住権がなくなる。この事情がなければおそらくまだ日本で米国とニューヨークの動向を見守ることにしてたでしょう。

米国全体はまだまだ感染が拡大しています。一番ひどかったNYは今や米国の優良州、感染者数が一番少ない州になっています。NYCの感染者数は東京より少ない。逆に今は日本に戻ることの方が心配です。

米国は自由な国、民主主義の国と米国民が信じている。ところがかなりの官僚主義。御上の権力はすごい。権力者は一日にして法律を変え、トップダウンで国、そして州を仕切る。

NY州を仕切るのはクオモ知事。新しい州の立法はあっという間に可決され、もしくは可決させられ、クオモがサインをするとそれがExecutive Orderとなって現行の法律を超えた超法的な新法律が期間限定で出来上がる。これがNY州のコロナ対策に劇的でスピーディな効果を与えます。

問題が浮上すれば矢継ぎ早に繰り出されるExecutive Order。その数は200を超えている。そのたびにNY州の生活が変わる。

市長のデブラジオもクオモのOrderに沿って細かなOrderをだす。NY市民の生活がコロナに対してどんどん変わっていきました。

中でも彼らがコロナ対策で絶対譲らないのが換気とSocial Distancingに関するExecutive Orderです。解放まで4段階のスッテプの最終ステップに来たNYCですが、いまだにレストランの室内飲食は禁止です。室内で飲食をすると感染が広まると言う認識です。

レストランは屋外でしか営業できません。屋外Barも禁止です。屋外だからいいと言うことで屋外で酒類を売り、住民が集ってパーティをしたという事件がありました。翌日にExecutive Orderが発令。クオモは会見で本当に怒りながら禁止令を出しました。

禁止令が出たその週には100件以上の店舗を摘発。Executive Orderにそって警察が動きました。罰金10万㌦(110万円)の上にライセンスはく奪。さすがに酒売りはなくなりました。

先日レストランのオーナーがTVで環境を語っていました。売り上げは70%減。キャスターが冬になると屋外の営業もできなくなるねと聞くとそのオーナーは言葉を失っていました。市長のデブラジオは屋外で営業が出来るようにと道路の封鎖を広げたりと策を出しますがレストランの正常経営には程遠い。

NYCの感染者数抑え込みは多くの人の犠牲の上で成り立っています。

 

New York Walker

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