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ニューヨーク的思考
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2012 年 3 月 7 日

カテゴリー:NYこのごろ

33校が閉鎖

  自宅の近くに学校があります。街のど真ん中でビルに一角にあります。2年位前から子供の数が増えたなあと思うと近くに学校が4つくらいできています。お昼は生徒たちが食事を買い求めて近くのデリにあふれています。以前はなかったのにここ数年で自宅付近にバタバタと新しい小中学校が出来ました。3時くらいになると通りは迎えに来たスクールバスでごった返しになり、車も渋滞します。
  さて、このようにどんどんと新しい学校ができる一方で閉鎖される学校も少なくありません。生徒の数が少なくなり閉鎖されるわけではありません。学校の業績(performance)がわるいと勧告を受け、指定された期間内に改善が認められなければ閉鎖となります。ブルンバーグが市長となってから学校改革を全面に掲げ、学校行政の全権限を市長のものとしました。すなわち、学校は市長の命に従うという大胆な構図です。これに基づき、先生の査定制度や貧困層への学費補助など様々な改革を進め、市長は成果が上がったと自負しています。
  この政策に真っ向から反対しているのがニューヨーク教職員組合(NY Teachers Union)です。組合長の Mulgrewは教育長のWalcottとの対話に応じようとせず、このままでは連邦政府からの予算がニューヨークに来なくなります。前回に公表された教師の評価一覧に猛烈に反対したこの組合長、市と州が提示している教師の評価制度の話し合いに全く応じようとしません。
  官僚的トップダウンが当たり前なこの米国。一方で教育だけは特別に教師平等を唱えるUnion。全くいびつに映ります。生徒の親たちはよりよい教師を求め、教師評価制には大きな反対はありません。子供を相手にする仕事だからでしょうか。大人を相手にする仕事なら不満があればそのお客の大人が直接不満をいいますが、子供はできない。それにあぐらをかいている実態は日本と変わらないと感じます。

広域通信制高校 一ツ葉高校 校長

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