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ニューヨーク的思考
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2012 年 5 月 6 日

カテゴリー:NYこのごろ

大統領再選開始宣言

 今週の土曜日にオバマ大統領が今年11月に行われる大統領選の選挙活動開始宣言を行いました。オハイオ州で始まった選挙演説。会場には14,000人の観客を動員しました。これはオバマ大統領が初めて大統領に出馬した時の2008年の同じ時期の同じオハイオ州での選挙演説の動員人数の半分以下です。
  当時”Change”のスローガンを掲げたオバマ大統領にはその期待からくる熱狂的なファンが多く、オハイオ州では30,000人の動員を果たしました。前大統領のブッシュ政権で出来た様々な負の遺産。アフガニスタンとの戦争、イランとの戦争、金融規制の緩和から起こった金融破たん、そして大手自動車会社GMの倒産、10%を超える史上最悪の失業率。2009年に政権を受け継いだオバマ政権は難題の山積り。
  無理なサブプライムローンの負担から家を手放した人も多く、多くの人たちが職もなくしました。この4年間は米国の地に落ちた時代と表現しても言い過ぎではないかもしれません。このような背景の中でオバマ大統領は自分の主張する皆保険導入に積極的な態度をとりました。景気の良くない米国民にとって更に負担の増える皆保険制度の導入は必ずしも歓迎ではありませんでした。
  ”オバマケア”と揶揄されたこの保険制度、オバマ大統領は米国を社会主義にするのかとの批判も多く聞かれます。オバマ大統領は米国で初めての黒人大統領。これに対する批判も脈々とあります。
  現職が圧倒的に強いという大統領選挙ですが現在の支持率は共和党からの大統領候補Romney氏と拮抗しています。どちらに傾いてもおかしくない情勢です。私は下院で勢力が逆転しているこの状況の中ではオバマ氏が再選しても、米国は前には大きく改革が進まない気がします。オバマ氏の大勝が見えない今、オバマ氏の再選は経済の沈滞を招きかねない気がします。

広域通信制高校 一ツ葉高校 校長

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