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ニューヨーク的思考
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2012 年 5 月 10 日

カテゴリー:未分類

同性婚も政策

  前にも話題にしましたが、米国では同性婚、つまり女性同士の結婚や男性同士の結婚を認める、認めないの議論が止みません。これは日本では表立って聞いたことがない議論ですが、米国では人権問題と絡み、大きな問題となっています。
  キリスト教ではアダムとイブが人類の誕生のもとであり男子と女子の結婚が当たり前と教えます。当然、同性同士の結婚には反対です。しかし米国の実態では同性同士で生活している人は多く、また家族として子供も育てている家庭も少なくありません。
  そんな現実の中、同性同士でも結婚を認め、社会的に安定した生活を保障することが民主主義だと主張する声も少なくありません。結婚していなければ受けられない社会的保障や、学校などの社会的な場での同性婚を公に認めることが人の平等を認めると言う考えです。
  米国民の多くがキリスト教で、その教えに従えば同性婚はありえないという発想になります。当然、教会も反対の立場です。ただ、同性のカップルが多い現状の中、その人々の人権を尊重し、同性婚問題はキリスト教の教えを超えた別次元と言う人々もたくさんいまいます。
  依然、人種差別を抱えているアメリカではこの同性婚問題も同等の人権尊重問題として重要に見られています。現在、ニューヨーク州をはじめ、米国内6つの州(ワシントン特別区含む)で同性婚が認められています。共和党は同性婚に反対で、対するオバマ大統領が先日、同性婚は連邦法で認められるべきだと発言して大きな話題を呼んでいます。
  この発言のタイミングがノースキャロライナ州で同性婚は憲法違反で、それを支持するCivil Unionも禁止すべきだと言う法案が可決された直後の発言です。この法案が可決された直後、たったの1時間で2万人もの人々がこの同性婚反対法案に抗議のオンライン署名を行いました。
  共和党基盤のノースキャロライナ州で4年前にわずか1%で大統領選に勝ったオバマ大統領。この同性婚問題も政争の具にされているのは間違いありません。日本では政策論争にはならない同性婚問題。米国ならでは政策議論です。

広域通信制高校 一ツ葉高校校長

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