Menu

ニューヨーク的思考
RSS Feed

2012 年 8 月 13 日

カテゴリー:NYこのごろ

Running Mate

大統領選挙もいよいよ大詰めです。オバマ大統領に対する共和党の大統領候補者ミットロムニー氏が副大統領候補としてPaul Ryanを指名しました。副大統領の指名はRunning Mateと呼ばれ、大統領選を一緒に戦う大事な仲間の指名となります。
  米国では大統領の緊急事態の時は副大統領がその役目を果たすこともあり、副大統領候補の考え方は大統領候補と一心同体とみなし、副大統領候補の指名は大きく選挙戦を左右することになります。
  2008年の大統領選ではオバマ大統領は副大統領にバイデン氏を指名し、白人で年配の起用により自身の欠点を補いました。一方、対する共和党の候補であったMcCain氏は比較的若い女性のSara Palin氏を指名し、話題を呼びました。ところがSara Palinは選挙キャンペーン中にさまざまなミスの発言をして、副大統領候補として不適格であると批判を呼びました。
  McCainがSaraを指名したのは当時、民主党で大統領候補をオバマ氏と競っていた女性のヒラリークリントン氏を支援する女性票を狙う一策もありましたが、見事に当てが外れ、落選しました。
  今回の共和党の副大統領候補は42歳のPaul Ryan氏。ウィンスコン州の下院議員です。大統領候補のRomney氏はモルモン教徒でカソリック福音派の支持が多い共和党では不利。Rayan氏は信心深い福音派カソリック。また、ロムニー氏がマサチューセツ州知事時代に社会保障制度を制定したことが現時点でのオバマ氏に対する皆保険否定のロムニー氏の立場を矛盾と批判する実情。このPaul氏はマサチューセツの社会保険制度を頭ごなしに批判。
  と言うように副大統領として才に長けるので指名するのではなく、自分の欠点を補うために指名する。これが米国流です。現職の大統領を破るのは並大抵ではなく、今回の副大統領候補の指名がどれくらいロムニー氏に風を呼ぶか。何事も計算高く動く米国流。これが合理主義なのか、あまりにも分かりや過ぎて味気がない気もします。

ブログランキング・にほんブログ村へ