水道水 2014 年 2 月 16 日
またしてもWinter Stormです。今年は本当に雪が多い。雪のおかげで3連休の週末にもケチが入ります。
雪が降りだす前の午前中に公園へ散歩に出かけました。まだジョギングは危ない。雪が解けて歩道に氷が張って滑ります。散歩の帰りに近くのGrocery(スーパー)に1週間分の買出しです。ここのスーパーでは主にビールや水を購入することにしています。日本では水は買いませんがニューヨークの水道の水を飲むのにはちょっとした勇気が要ります。
マンハッタン内はほとんどが高層ビルで住居もその中にあります。水道は一度、ビルの屋上にある貯水タンクに汲み上げられて各部屋の水道口へと流れます。貯水タンクは木製です。年に数回の洗浄が義務付けられていて専門の業者がタンクの中に入って、一旦、水を抜いたのち、ブラシでタンクのうちがわを掃除します。
飲料水のタンクの中に人が入って長靴を履いたままブラシで掃除することも気持ちはよくないのですが。タンクには多くの誇りにまみれてネズミなどの死骸が入ったりしています。上の方から順次、水を使用するのでタンクの底の水を使用することはあまりないのですが、清浄の日、水道をひねると真っ赤な水がしばらく出てきます。タンクの底にはほこりやゴミが堆積しているそうです。
実際、貯水タンクを調べるとバクテリアの数が多く、それでも病人が出ないのように感じているのはただ市民が水が原因と思ってないからだそうです。ニューヨークに来たすぐにこの報道を見てとても水道水を飲む気になれず、それ以来、ボトルの水を購入しています。私のようにボトルの水を飲料水としている人が多く、スーパーにはガロン(3.8リットル)単位のボトル水がたくさん置いてあります。レストランに入ると”Tap Water(水道水) or Bottle Water(ボトルの水)”と聞かれます。ニューヨークの水は全米の中でもおいしいと聞きますが、タンクのことを考えると飲む気になりません。
嵐の後、快晴 2014 年 2 月 15 日
Winter Stormが去った翌日の朝、快晴です。でも歩道は雪が解けて靴がびっしょり。果たして予想通り、市長に非難の嵐。まあ、ここまで言われるか。新聞もTVも市長が昨日、学校をオープンにしたことをどれほどの間違いかと報道しています。
実際に学校に行った生徒は45%ほどであったようで最低の出席率となりました。ニューヨーク市の学校は出席や欠席、遅刻の管理と記録が厳格です。出席率が悪ければ進学できません。学校をオープンにしたばかりに雪のために学校に行けなかった生徒はずいぶんと不公平な目に遭ったと言うのが市長への苦情の一つ。
そして昨日学校をあけた市長の判断が悪いと言うのが2つ目。判断の間違いについては教職組合、学校長連合も市長を批判。更に市長の側近までも市長を批判。東京ならどうでしょう?まず学校を休校にする判断を都知事を最終責任者としてやるか?その判断が間違っていたら次の日に批判するか?ニューヨーク市は市長の権限も強い反面、市民の市長への要求もストレートです。
教育は市民にとって一番重要な課題の一つ。雪の日の対応についても重たく市政の責任が問われます。今年は異常に雪が多く1月からののニューヨークでのWinter Stormは11回目です。そのたびに市民生活に大きな影響が出て市長の対応も注目されます。市の教育を統括するSchools Chancellor(学校総長)のCarmen Farinaは ”学校の先生は毎日そのレッスンで色々なことを学ぶ。今度の(雪の対応)の件でも多くを学んだ”と言っています。これはますます市民の反感を買う対応だと思います。この新しい政権、市民生活の目線で考え、行動できるまで、まだまだ時間がかかりそうです。
市長の判断ミス 2014 年 2 月 14 日
案の定、真夜中から大雪。朝は真っ白の状態で、午前中はさらに雪が激しく降りました。当然、公立の学校は休校と思い、TVでチェックするとなんとこの状況でオープン。当校もニューヨーク市の学校の運営に合わせますのでオープン。
しかし、午前中、降りしきる雪は激しさを増すばかり。午後からは雪は雨に変わり、また夕方から雪に変わると言う予報です。いくつかの私立の学校は独自の判断で休校しています。Teachers Unionはデ・ブラジオ市長の学校オープンの判断が間違ったと発表しました。子供や父兄を通学によって危険にさらすべきではないと。
私も前市長のブルムバーグの時はこの状況下なら休校にしたろうなと思います。前市長の時はリスク回避が多く、このような事態の時は除雪を行う衛生局のスタッフと市民に直接、注意を促していましたが今度の新市長にはそれがない。
市長にはニューヨーク市全体の統括権があります。ニューヨーク市警(NYPD)、ニューヨーク消防局(NYFD)もちろん衛生局(DSNY)もそうです。米国の大統領と同じようにすべての権限を統括する力があります。特にNYPDなどは戦闘用ヘリコプターなども装備し軍隊なみの装備で市長の権限の大きさが分かります。
誰が責任者か見えにくい日本の縦割り行政と違い米国は一点集中型。雪による学校の休校の有無も市長の裁量とみなされます。あまりに寒い時は市長が自ら市民に警告を与える。これもニューヨーク市では当然です。新市長はまだまだここら辺の気遣いまで届いてないように感じます。
さて当校は午後からは休校と決定しました。昼過ぎの今、雪は小康状態になっています。この間に生徒も職員も帰すことと決定しました。前回のストーム時に地下鉄の本数が減り、電車に乗り損ねた人たちがホームにあふれ、帰宅するのが大変でした。これを回避するため、休校と決定です。これ以上の被害なくこのストームが通り過ぎてくれることを願います。
ウィンターストーム再来! 2014 年 2 月 13 日
またしても今晩からWinterstorm(ストーム)です。米国での雪の降り方は日本で降る雪と違うように感じます。ストームと言うだけあって台風のようにやってきて雪や氷などを降らせ去っていく。今も嵐の前の静けさ。雪など降る兆候はありません。
ニューヨーク州の南部からやってくるこのストーム。ニューヨーク南部のジョージア州やノースカロライナ州で停電や飛行機のキャンセルなど多くの被害が出ています。ジョージア州と言えばフロリダ州の隣、もともと寒い地区ではありません。なのにこのように台風のようにやってくるストームが大雪を降らせます。ジョージア州では18万の所帯が停電して市民生活がマヒしています。
このウィンターストーム、雷を落としながら大雪を降らせることもあります。今回のストームは雪、氷、雨が繰り返し降るようです。今日の真夜中から明日にかけてニューヨーク市を直撃します。積雪は30㎝まで予測され強風が吹くようです。今、市はまだ何も発表していませんが、予報通りとなると明日、学校は休校となる可能性が高いと思います。通勤は間違いなく混乱。まず地下鉄の不具合が出ることは避けられないでしょう。マンハッタンに通勤できなくなると1日中マンハッタンのビジネスはストップで世界にとっても大変な損失です。本日深夜12時から明日の朝6時までWinter Storm Warning(ウィンターストーム警報)が出されています。
日本海と東海 2014 年 2 月 12 日
Sea of Japan (日本海)の名前があぶない。韓国が主張する East Sea (東海)の名前を米国の公立学校の教科書で使用すると言う法案が可決されています。先日、バージニア州でにSea of JapanとEast Seaの教科書への併記が法案として可決、続いて2月7日にはニューヨーク州の州議会に同じ内容の法案が提出され、更に10日にはニュージャージー州の州議会にEast Seaの単独表記を求める法案が提出されました。教科書の単独表記が可決されると”日本海”の表記は一切なくなることになります。
2012年にThe International Hydrographic Organizationが日本海(Sea of Japan)を一般名と認める結論を出してからの韓国側の逆転劇に発展しています。ニューヨーク州もニュージャージー州も韓国移民の多い州です。マンハッタンにはコリアン街があってちいさな韓国を作っています。韓国コミュニティーはニューヨーク、ニュージャージーのあちらこちらに存在し、私がよく利用するニュージャージー州のゴルフ練習場も韓国人の経営。客も韓国人が多く、よく韓国語で話しかけられます。
このようなコミュニティの出身であるコリアンアメリカンが州の議員として法案を押します。また韓国の団体が議会に圧力をかけます。米国人で日本と韓国の歴史や関係を詳しく知っている議員は少ないでしょう。議員でない一般の人ならことさらです。多くを主張する方が正しい意見として取られるのは防ぎようがありません。
ニューヨークの日本大使館がニュージャージー州にできた慰安婦像の撤去を求めても聞き入れられません。大きなグループに向かって一人が叫んだところで聞き入れられるはずがありません。
”移民”、様々な国からここ米国に移民して生活している人がたくさんいます。その移民者が作るコミュニティー。もはや白人がマイナーになろうとしている米国。チャイニーズアメリカの人口も増え、その発言力を増しています。今度の法案も米国人の提案で決まったものではありません。米国で生活する韓国人が後押しをしているのです。
ニューヨーク市やニュージャージ州で暮らす日本人も5万人以上と相当数います。なのに韓国ほどの力がない。ニューヨーク近辺で暮らす日本人のほとんどは駐在です。数年、ニューヨーク近辺で暮らすと日本に帰る。ニューヨーク市なら金融・証券会社、ニュージャージ州なら工場関係。
帰国することが前提。韓国のようにジャパンタウンもなければコミュニティもありません。国内でグローバル化の重要性を声高にする日本。しかし、本当の意味で海外へ進出しなければグローバル化にはなりません。文科省も英語の重要性を説いていますが、その英語で何を目指すのか。日本人ももっと海外へ”進出”するべきと思います。
ASCPA 2014 年 2 月 11 日
今日明日と2日間、ニューヨークのマジソンスクウェアガーデンでWestmister Kennnel Club Dog Show(ウェストミンスターケンネルクラブドッグショー)があります。190のブリーダーが参加するこのドッグショー、1877年に始まって今年で138回目を迎えます。チャンピオンの資格を持った犬しか参加できないドッグショーとあって注目度は抜群です。優勝した犬には賞金はないものの銀のボールと犬のためのスペシャルトリートメントが与えられるとか。
ニューヨークのマンハッタンは住宅事情が厳しく庭付きの広い家などとても望めません。それでも犬を飼っている人の多いこと。犬を認めているアパートの方が多いように思います。公園は毎朝、たくさんの人が犬を散歩させています。
自宅のすぐ近くにASPCAと言う施設があります。American Society for the Prevention of Cruelty to Animalsの略でつまり動物の虐待防止の施設です。職員が弱った犬を散歩させている光景をよく見かけます。施設の入り口には捨て猫や捨て犬が窓越しから見え、希望者は引き取ることができます。リーマンショックで不景気になった時期、多くの犬が捨てられました。犬を家族として迎えるのが当たり前の米国人ですが毎月のペットのエサ代が払えなくなって捨てるしかないと言う悲しい結末です。
実はニューヨークのASPCAは動物の保護ばかりでなくASPCA’S Human Law Enforcement Divisionと言うセクションがあって動物虐待者に対して逮捕権を持っています。ASCPAに動物虐待の報告が入るとこのセクションが出動し、容疑者を逮捕することができます。数年前、妻と言い争ったあとに妻の小型ペット犬(Beagle)を虐待し、1年の懲役となった人物がいます。どんな事情があれ暴力は許さないと言う制度。裏を返せばほっておけば暴力がまかり通る米国の姿が見え隠れします。
2月9日(日) 2014 年 2 月 10 日
午前中は太陽が出ていてマイナス4℃位。夕方から明け方にかけてまた雪となりそうです。日曜日の今日、ニューヨーク市で開かれたHuman Right Campain(人権キャンペーン)で州のAttoney General(検事総長、司法長官)が同性婚(同性同士の結婚)の権利を拡大する旨を発表しました。ご存知のように米国は州ではそれぞれの法律が独立しており、現在34州は同性婚を認めていません。連邦法は米国全体の法律ですから、司法長官が同性婚の権利の拡大をすると宣言するのは国として同性婚を容認すると言うことになります。
同性婚の問題は奥が深く、カソリック教徒が多い米国ではアダムとイブと言う神の教えに逆らうと言う反対者も数多くいます。その一方で実質、多くの同性婚がいる米国。同性婚の家庭には一般の所帯に認められる権限がなく不公平だとの声も多くあります。
今回の連邦政府の同性婚者に対する権利の拡大は同性婚であっても所帯での破産は認める、パートーナーが収監された場合、同性婚者にも面会を認める、更に警察や消防隊員が殉職した場合、同性婚であってもその補償金を支払われる、また同時多発テロ911のような被害者の同性婚配偶者にも補償金が支払われると言うかなりの同性婚者への制度改良となります。
3月17日はSaint Patric Day と言うIrish Americanのお祝いの日です。現在では多くのアメリカ人にとって宗教的なお祝いの行事となっています。ニューヨーク市でもこの日を祝して大々的なパレードがあります。ほとんどの歴代市長はこの日のシンボルカラーである緑の服を着てこのパレードに参加しています。最近このパレードに参加しなかったのは黒人のDavid Dinkins市長(1993年)。
新市長のデ・ブラジオも参加を拒否しています。カソリックの教えからこのパレードにはゲイの参加は認められていません。これを人権問題と受け止めて新市長のデ・ブラジオは参加を拒否しました。米国ではDiscrimination(差別)行為は重い犯罪となります。同性愛者を理由に殴るなどの犯罪を行った場合、罪は一段と重くなります。昔はDiscriminationと言えば人種差別。今の米国ではこの言葉の意味はもっと広くなっています。現状に対応するために同性婚に差別を与えるべきでない。ただ子供ころから同性婚も将来の結婚の選択肢になることは国の存亡としてどうでしょうか?
オバマ政権はオバマケアなどで劣勢に間違いありません。秋の中間選挙で大敗を期せば政権の維持が難しくなります。今回の連邦政府の決定もマイナーな人たちを味方につけようとする大統領の意向は強いと思います。
全くこの話題と関係ありませんが今日は50年前、ビートルズが米国のCBS TVに出演した日です。
広域通信制高校 一ツ葉高校
解けない雪 2014 年 2 月 9 日
マイナス6℃でしたが厚着して公園に行ってみました。こんな寒さでも土曜日だからでしょうかジョギングをしている人がたくさんいます。イーストリバー沿いに広がっていくCarl Schurz Parkは私のジョギングコースでもあります。さすがにマイナス6℃の中、私には今日のジョギングのことは思いつきませんでした。
公園の歩道は除雪されていますが両脇には雪の山。と言っても雪は氷の塊に変わっています。黒ずんだ雪は決して美しい風景を提供してくれません。昨日、Pothole(パットホール)のことを書きましたが公園の歩道のあちこちも寒さと雪のおかげでへこんでいます。
この時期の車の運転は本当に大変です。市内で車を運転してPoholeにひっかかてFlat Tire(パンク)した人が多いと今日のニュースでの報道です。マンハッタン内は車がなくても地下鉄とバスで生活はできますが、マンハッタンを出ることを考えるとやはり車なしでは大変です。多くの人は路上駐車をしています。結構、路上駐車が出来る場所は多いのですが、DSNY(NY Department of Sanitation,衛生局)が道路掃除を行うため、Alternative Parking(オールタナチブ)パーキングとなっているところがほとんどです。例えばある通りは月曜日と木曜日の午前9時から午前10時半までは駐車禁止と言う具合です。その時間は車をどこかほかに移動させなければならないと言うとても不便な制度です。
ただこんな雪の積もっている日などはこの規則が一時中止となり便宜が図られます。利用者は今日がSuspend(一時中止)なのかTwitterなどでチェックします。今日道路脇に駐車している車を見ると前後をぎっしりと氷の塊になった雪山ではさまれています。簡単には車を移動できそうにありません。Alternative Parkingだけでなく衛生局本来の仕事も一時中止のようで歩道に出された黒いごみ袋はいつまでも放置されたままです。Storm後の処理はまだまだ時間がかかりそうです。
Pothole (パットホール) 2014 年 2 月 8 日
ニューヨーク時間では本日が2月7日です。2月7日は実は私の誕生日。皆さんにとってはどうでもいい日かもしれませんが、ビートルズファンにとっては大事な記念日になる2月7日です。ちょうど50年前の1964年2月7日、ビートルズが初めて米国の地につきました。JFK空港(ケネディー空港)に降り立ったビートルズは熱狂的なファンに出迎えられます。やがて彼らは活動拠点を米国へと移す決定的な日です。
ビートルズは渡米してすぐの9日にCBSテレビのエドサリバンショーに出演し、米国TV歴史上最高の視聴率を上げます。ビートルズがニューヨークにやって来て50周年と、今年はニューヨークでビートルズに関する展示館など色々な行事があります。
こんな盛り上がっている2月7日が私の誕生日とは恐縮ですが、せっかくの誕生日、何かおいしいものをと思い、ニュージャージー州まで買出しに行きました。自宅から高速道路を使い20分ほどで到着するのですが、道路のあちこちにWinter Stormの被害があります。まずは、かき上げられた雪のおかげで高速道路の両脇が狭くなったいる。相変わらずの凍結防止用の塩がまって視界が悪い。
それにPothole(パットホール。Potholeとは道路のあちこちに開いた穴のことです。寒さと雪のおかげでアスファルト下の地盤が緩みあちこちで穴を作っています。高速道路ですから本当に危ない。よく注意して穴を回避しながら運転しないととんでもないことになります。元々ニューヨーク市内ではこのPothole、61,000もの報告があり、修理が間に合っていない状態です。それに加えてこのストームのおかげで穴が増え、ますます危険です。
マンハッタンをつなぐ道路は別ですが米国は日本に比べると高速道路の料金は安い、2㌦とかです。いや無料の高速道路の方がずっと多いと思います。ただメンテナンスが悪く、高速道路は傷みが激しく、パンクしたタイヤなどゴミも多く落ちています。いつかマンハッタンに向かう95号線を運転しているときに道路に消火器が落ちていて驚いたことがあります。
日本の民主党政権の時に高速を無料にすると言う案が出た時、真っ先に米国の高速道路事情が思い浮かびました。日本の高速道路は米国に比べてメンテナンスが良くてきれい。この高速も米国並みになるのかと随分と悲しい気がしました。そうはいっても米国の高速道路は輸送の命綱、なくてはなりません。Potholeの修理完成をあてにする前に用心することが大切です。
記録的寒波、経済も凍る。 2014 年 2 月 7 日
昨日のWinter Storm第二弾はニューヨーク市にさまざまな障害を起こしています。大雪から簡単に想像できる障害でなく、ニューヨーク市の抱えるもろさが分かります。ニューヨーク市はCon Edisonと言う電力会社が電気を供給しています。毎年夏になるとクーラーなどで市民が電気を大量に使うおかげで、ニューヨーク市のどこかしらは停電してしまいます。数年前は3日ほどこの停電が続き、暑い盛りの市民生活を直撃しました。停電はクーラーをとめるばかりでなく、ガソリンスタンドの給油もストップ。夜はもちろん電気はありませんが、なにしろ一番厳しいのが水が出ないこと。
ニューヨークは高層ビルが多いために水は一旦屋上に吸い上げてそれから各部屋へと分配します。停電になると吸い上げるモーターが止まり、水が出ません。飲み水もそうですが風呂、そしてトイレの水も出ません。電気は本当にすべての生活の基本です。
今回のWinter Stormでもマンハッタンのハーレム地区が電気使用の制限を言い渡されました。雪で?電気のケーブルが雪で切れた?と思いきや、積もった雪が解けて電気ケーブルに流れる。そこまでは良いのですが、この解けた水、市の衛生局がまいた凍結用の塩を含み、その塩が電気回路の邪魔をすると言う簡単に想像できない原因です。
ニューヨークは世界の先頭を行って早くから近代化がすすみました。しかし、その逆に昔から使われているインフラも相当古くなっている。そんなことから色々な不備が生じます。塩に弱いインフラ。言われればニューヨークらしい気がします。
全米で寒波が続き凍結防止用にまく塩が不足しています。塩の値段も高騰し、例年の4倍にもなっています。ニューヨーク市では昨年346,112トンの凍結防止用塩を使用しました。今年はすでに250,000トンを使用しています。寒波で車の販売も鈍っています。この寒波経済にも冷たい風を吹かしています。