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ニューヨーク的思考


突風の土曜日 2012 年 2 月 26 日

  時折、突風が吹き、注意警報が出ています。英語でWindyこれがひどくなるとGusty。今日は両方が入り混じった感じです。今日は別の風も吹き荒れています。情報公開の自由と言う法律(Freedom of Information Law)のもとに昨日の金曜日、ニューヨーク市の学校の先生の評価一覧が一般に公開されました。
  今日の新聞では一部の先生の名前がその評価点とその勤務先の学校名付きで公表されています。この評価は自分の生徒の数学(math)と英語(English)の成績をどれほど上げたかと言う実績を主体に教育庁(Education Department)が評価したものです。今回は前のschool chancellorであるJooel Kleinが評価した2007-2010が公表になりました。教師の組合はこの評価に猛烈に反発して2年近くも当局とやりあった末の公開です。
  学校の校長はこの資料を基に教師を継続雇用(tenue)するかまたはいつでもやめさせることができる雇用にするか決めてきました。もう過去のDataとはいえ、それを目にした親からは自分の子供が程度の低い先生から習うのは耐えられないと早くも影響が出ています。
  資料によると100点満点のスコアで24名の教師がなんと0点。評価点のつけ方が公平でないと組合はものすごい噛みつき方です。私個人の意見は評価の仕方に問題があろうとやるべきだと思います。教育の仕事は国を作る仕事、単に生徒に接する仕事ではありません。生徒の業績が伸びない限りその先生の価値がないと言う基本の考えは正しいと思います。ただ、確かにそれを点数化するのは難しい。でも、日本では到底できそうにないこのシステムを実行している米国は本当に進んでいると思います。資源のない日本、優秀な人材を育てるのは国家戦略だと思います。風の舞う今日のニューヨークですが、日本にもよい風が舞ってほしいと本当に思います。  

広域通信制高校 一ツ葉高校 校長

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監視カメラ 2012 年 2 月 25 日

  今日は所用で隣のニュージャージ州に出かけました。マンハッタンから霧の高速道路を走ること20分程度でたどり着きます。まあこの霧の中、みんな飛ばすこと飛ばすこと。法定速度が時速50マイル<時速80Km>のところ、時速70マイルくらい<時速110km>で走り抜けていきます。マンハッタンを囲む都市高速の東側はFDRと呼ばれますが本当に狭くて、車が一台やっと通るくらいの車線が4本あります。こんな天気の悪い日はもっとゆっくり走ればと思いますが、せっかちの多いニューヨークではこんな考えは通用しません。
  このニュージャージー州のニューアーク市が今、もめています。正確に言うとNYPD<ニューヨーク市警>とNewark市がもめて関係市長や知事にまでそれに巻き込んでいます。Newark市は先日、その地で葬儀が行われたホイットニーヒューストンの生まれ故郷でもあります。ニューヨークからの国際便はニューヨーク市にあるJFKを利用するかこのニューアーク市にあるニューアーク空港を利用します。大きな家具屋(IKEA)などもありニューヨーク市民にもなじみが深いところなのですが、先般ニューヨーク市警がsurveillance カメラ<犯罪防止用の監視カメラ>を取り付けたことが問題になっています。このカメラ、ニューヨーク市の警察が管轄外の隣の州まで来て取り付けたこととイスラム教の人たちがよく集まる場所に取り付けたことで人権問題などの物議を醸しだしています。イスラム教徒がよく利用する、コーヒーショップ、教会、はては小学校までが監視の対象となっています。しかも監視しているのは隣の州のNYPD。ニューアークの市長とニュージャージー州の知事も異議を申し立てていますがニューヨーク市長のブルンバーグはNYPD<ニューヨーク市警>を擁護しています。
  実は911の首謀者たちはニュアークであの貿易センタービル破壊の案を練っていたという事実があり、この監視カメラはNYを守るために取り付けられました。Newarkの住民には監視カメラ自体がショックなのかもしれません。マンハッタンに住むとあちこちにこの監視カメラがあってそれが慣れっこになって、今では大きな不平はでていません。実際、この監視カメラ、ニューヨーク市では犯罪者を捕まえるのものすごく貢献しています。ニューヨーク市で起きた事件はほとんど何らかの映像がこの監視カメラに残っています。プライバシーの問題は無視できませんが、土地柄、この監視カメラは不可欠のように思えます。

広域通信高校 一ツ葉高校 校長

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NYから枢機卿が誕生 2012 年 2 月 24 日

  いやー、暖かい。これは初夏の雰囲気です。毎回毎回、気候のことを言っていますが。ホントに異常で今までに体験したことのない冬です。毎年この頃は毛糸の帽子にダウン、ズボンの下にはもう一枚ズボンを重ねて外出、それでも寒くて長くは外にいられない状況が普通。なのに今日は帽子など暑くてかぶれない気候です。木の芽もこの暖かさに騙されて開きそうです。
  ニューヨークの公園は管理が厳しく、閉まる時間が決まっている公園がほとんどです。ビールなどのアルコールも公園内で飲むことは許されていません。日本でやる花見などとんでもなく、見つかれば即逮捕。そんな公園にもホームレスが居て、寝泊まりしている風景を見かけます。
  昨日、バチカン市国から戻ったTimothy Dolanがホームレスに食事を配っているのが話題となりました。彼はカソリック教のアーキビショップと言う大司祭だったのですがこの度、枢機卿(Cardinal)に昇格しました。ローマ教皇に続くカソリック教会の2番目の権限者の仲間入りをしました。米国のミズーリー州の生まれですがシカゴを経てニューヨークでアーキビショップを務めているところを枢機卿に大抜擢されたわけです。ニューヨークからの枢機卿の誕生は30数年ぶりだそうです。カソリック教徒が多いニューヨークの市民は自分の地から枢機卿が生まれて興奮気味です。枢機卿の中から互選で次のローマ教皇が生まれるわけですからニューヨーカーも無関心ではいられません。Timothyは大のニューヨークびいきで枢機卿になったのも自分のためではなく祝福はエンパイヤーステートビルやヤンキースタジアムなどニューヨークにされるものだとコメントしていました。この偉ぶらないところがニューヨーカーらしく映りました。しばらくはTimothyの話題が続くでしょう。

広域通信制高校 一ツ葉高校 校長

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ついに記録的暖冬 2012 年 2 月 23 日

  2月も残すところあとわずかとなりました。民間気象予測の大手The National Weatherの発表によると2月にはもう寒い日が来る予測はなく、ニューヨークのことしの冬は過去の暖冬3位以内に入る記録的な暖かさになるそうです。今日の朝も暖かく木の芽を見ると今にも開きそうなつぼみです。季節外れの暖かさ、英語でunseasonableと言います。
  話はかわりますが日曜日に10年来親しくしているシーザーが仕事に復帰しました。2か月前に心臓発作で倒れ病院に担ぎ込まれて九死に一生を得た友人です。日本から戻った直後にその話を聞き、すぐに見舞いに駆けつけましたがその翌々日には退院。入院は2週間程度、後は自宅休養。心臓が止まった患者をこんなに早く退院させるなど日本では考えられないでしょう。
  ずいぶん前ですが、職員が盲腸で緊急入院。ところがやはり手術後、傷もふさがらないうちからすぐに退院で自宅療養です。本人はよく歩けませんから他の職員が助けに行ったりしました。まあ、日本にくらべると本当にあっという間の退院です。退院のことを英語でリリースされると言います。解放される、と言う感覚そのままです。お産などは何もなければその日に退院です。日本での長い入院が当たり前の感覚は医療制度が恵まれているせいかもしれしれません。職員の盲腸の手術は3万ドル<300万円>しました。私的な保険に加入していたおかげで助かりました。入院期間が短いのは病院での滞在が長くなればもっと医療費が高くなると言うことが背景にあるようです。
  ともかく無事復帰できたシーザーを祝福です。本当に安心しました。

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USPSとUPS 2012 年 2 月 22 日

  今日は最近の暖かさでなく、例年の冬のように日が陰って寒いです。と言っても最高7℃にはなる気候です。郵便局に小包を出しによりました。連休明けのせいか、人が多く長い列が出来ています。ニューヨークでは郵便を出すにも列が出来てこれで30分や1時間かかることも珍しくありません。何故か、受付窓口はいっぱいあるのに担当者はたったの二人。後ろの列からは何人が窓口にいるの?との声。皆、イラついています。
  郵便局は米国ではUSPS,日本にもある民間の宅配が有名なFedExとUSP。このUSPと名前がよく似ていますね。UPSはUnited Parcel Serviceで民間です。郵便局のUSPSとUPS、間違えやすい名前です。米国の郵便局USPSもemailなどに押されてここ数年、売上ががったりへり、縮小に追い込まれてしまいました。
  USPSではオバマ政権のもと3000人に及ぶレイオフが実施されます。それでも再建の道は遠く、最近First Class の封書が45セントに値上げになりました。今は円高ですが円を本来の基準100円としても封筒に貼る切手は45円と言うことで米国の郵便料金は値上げしても日本の値段と比べてまだまだ低いと思います。USPSは配達ミスも数多くあり、届かなかったりすることもしばしばで、私の郵便受けに他人の封書が合ったりするのは日常茶飯事でこれが自分の送った郵便だったらと思うとぞっとします。民間のUPSやFedExがこの国の国民の支持を得、USPSが窮地に追い込まれたのもサービスの結果かと思うと納得かもしれません。

広域通信高校 一ツ葉高校 校長

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President Day 2012 年 2 月 21 日

  今日はプレジデントデイという祝日です。President=大統領、つまり大統領の日で休日と言うことです。アメリカの初代大統領はワシントンと言うのはご承知ですね。そのワシントンの誕生日が2月22日、それを祝して2月の第3週目の月曜日をPresident Dayと決めました。ワシントンは1ドル札、リンカーンは5ドル札に納まっていますが現在のオバマ大統領でアメリカの大統領は44代目となります。
  アメリカの大統領になるためには3つの条件があります。1.アメリカで生まれたこと。・・・これはアメリカで生まれなくても市民権をとりアメリカ人になることができるアメリカではとても重要な条件になります。 2.最低35歳であること 3.すくなくとも14年はアメリカに永住していること・・・これはアメリカ人でもアメリカを離れずっと海外で生活している人は大統領にはなれないということです。
  多くの移民をアメリカ国民として受け入れているアメリカらだからこそこの当然のような原則を全面に打ち出しています。反オバマ派のあるグループは実はオバマ大統領の生まれがアメリカではといまだに主張しています。大統領の任期は4年。今年でオバマ大統領は任期切れとなります。今年の11月の選挙でオバマ大統領は再選を争います。明日はオバマ大統領に反する共和党の代表を決める大事な共和党の党大会があります。このPresident Dayを境に米国は選挙ムードが一気に高まります。

広域通信高校 一ツ葉高校 校長

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日曜日 2012 年 2 月 20 日

  月曜日が祝日でNYは3連休です。今年に入ってMartin King Luther Dayに続く2番目の祝日です。いつもの通りジョギングをして今日は久しぶりに近所のレストラン街に歩いて行ってみました。レストランの開店は昼前から、特に休日の日は普段は夕方からの開店のレストランも多くが昼前には開店します。休日を楽しむ人たちがブランチ目当てにレストランへやってくるからです。春先や夏場は店の軒下に席が並んで外で食事をする人がたくさんいます。今の時期はさすがにそれはないですが、夏場などレストランに入るとまず”Outside<外> or Inside<内>?”とレストランの中で食べるかレストランの外にセットされたテーブルで食べるのか聞かれます。
  昼からワインをちょっと一杯などニューヨーカーが愛するレストランですが、店名が替わってしまったレストランも少なくありません。たくさんのレストランがあるがその競争も厳しく、長く生き残るのはとても大変です。レストラン経営を苦しめるのは競争ばかりでなくNYの家賃の急騰です。契約によっては毎年家賃が向上し、そのうち採算が合わなくなる。老舗のレストランでもその家賃の支払いに追いつかずとうとう何十年と言う歴史を閉じてしまったところもあります。テナントだけでなく住居の家賃も毎年上がり、居住環境から考えるとNYは全米の中でも最低だろうと思います。それでも人が集まるのがこのエネルギッシュなNYの魅力のおかげですかね。

広域通信高校 一ツ葉高校 校長

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土曜日 2012 年 2 月 19 日

  今日も暖かい日です。ジョギングを日課にしていますが、私のコースはイーストリバー沿いの遊歩道です。今日は土曜日とあってジョギングを楽しむ人も多く、半ズボンで走っている人もちらほらいます。これじゃあ春気分ですね。ジョギングの帰りは近くのグローサリー<日本で言うスーパー>によって、水やビールなど1週間分を購入。
  マンハッタン内のグローサリーは駐車場がないところがほとんどですが、私のようにまとめ買いする人はたくさんいます。マンハッタンの水道水は米国一うまいと言う記事を見ましたが、そのシステムはマンハッタンのビルの屋上に木造の貯水塔があってそこにいったん水道水をためて各部屋に流すというものです。
  私にはどうもこの木造の樽がひっかっかて水道水を生のまま飲む気になれません。私のようにBottle Water<ボトルの水>を購入する人は結構います。レストランに入ってもBottle Water or Tap Water<水道水>?とまず聞かれます。このスーパーで買い込んだ水やビールは店に駐車場がないので車に乗せるわけにいきません。とても重くて持ち帰れません。
  そこで頼りになるのがデリバリー<配達人>。グローサリーにデリバリーの人が待機していて指定の住所まで30分ほどで運んでくれます。店の近くでないと受けられないサービスですがとても便利です。彼らは専用のカートをゴロゴロ引いて徒歩でやってきます。これもマンハッタン特有の風景かもしれません。
  今日は隣のニュージャージー州でWhinteyの葬式がありました。ケビンコスナーが長い弔辞を読み、またスティービーワンダーも歌って悲しみよりも天に召されるWhitneyを祝するという黒人文化特有の葬式でした。まるで音楽祭をみているような錯覚になります。米国はとても近くに感じられますが文化は日本のそれとはまるっきり違うと再認識させられました。

広域通信制高校 一ツ葉高校 校長

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小春日和 2012 年 2 月 18 日

  これは本当に異常気象です。今日は10℃位あって、日も照って、本当に春みたいです。半袖で自転車に乗っている人を見かけましたが、全く変じゃありません。それ位、春の陽気です。今日は所用があって隣のニュージャージー州に車で出かけました。パーキングから出てきた車を見ていつもの冬とは違うなって気がして。
  私の車はGMの紺色、アメリカのシンボル車トランザムです。もう10年以上乗っていますが、この私の持っている2001年仕様が最後でかの名車は生産中止となってしまいました。そのころからGMの売り上げはもうどうしようもなくなって、ご承知の通りGMは倒産。政府の公的資金でようやく復活したところです。そんな意味でもアメリカの象徴である私の車はネイビーブルーの紺色、それが毎年冬は真っ白になります。道路凍結防止のための塩がはねて車全体を覆うためです。気が付いたら今年は一度も車が白くならないままで冬が終わろうとしている。ホント、異変です。この塩、Sanitary Departmentと言って直訳すると衛生局、が雪が降ると市長命令で道路に撒きます。毎年、何度かは雪の嵐がやってきて嵐が来る前夜は徹夜でこのSanitary Departmentが活躍するのですが本当に今年はその出番がありません。このまま寒くなく終わるのなら私は歓迎ですがね。

広域通信制高校 一ツ葉高校 校長

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Happy Thursday 2012 年 2 月 17 日

  暖かい冬が続く中、今日は朝から雨模様の天気です。でもそのどんよりしたハッピーなニュースが届きました。PC TECHのコースアドバイザー、シバーニがニューヨーク州教育庁の英語教師のライセンスに合格しました。彼女はコースアドバイザーとして10年もの間、PC TECHで働いていますが、この度私の命を受けて英語教師のライセンスに挑戦、見事、ゲットしてくれました。
  NYは許認可がとても厳しい州で何をするにしてもライセンス無しではできません。学校を運営することはもちろん、教えることももちろん、教える内容や教科書ももちろん、問い合わせの電話をとることにもライセンスが必要です。このようなライセンス制度は学校に限ったことでなく、なんと魚を釣るにもライセンスが必要です。
  州と市はデパートメントと呼ばれる部門制度で街の秩序を管理しています。それぞれのデパートメントにコミッショナーがいて業務を統括しているわけです。今回のライセンスはNY州の教育庁<Education Department>の統括です。毎週日曜日、丸一日の講習を受け毎回のテストにパスしながら4回無事にクリアしてようやく手に入るライセンスです。大きなキャリアアップになるこのライセンス、Shivaniも手放しで喜んでいます。

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