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ニューヨーク的思考
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2013 年 6 月 27 日

カテゴリー:未分類

変わるアメリカ

 本日、米国で一つの裁判が終了しました。 Federal Defense of Marrige Actが最高裁で米国憲法違反だと判断されました。米国は州ごとに法律があるわけですが、今回の判決は米国全体、つまり連邦の憲法と照らし合わせた判決で全州に適応されるものです。
この憲法違反と認められた法律はブッシュ大統領の時1996年に承認されたものです。米国も日本と同じように結婚すると税法の緩和、年金の受け取りなど独身者以上の恩恵を受けることができます。しかしこのFederal Defense of Marrige Actはこの恩恵を同性婚(女性同士や男性同士の結婚)には認めないと言うものです。
 当時の政権はブッシュ政権、共和党でクリスチャン絶対支持、しかも福音派のブッシュです。同性婚など聖書の教えに沿えば認められるはずがないとの見解です。当時はすでに米国内でのいくつかの州が同性婚を認めていましたが連邦法では同性婚を本物の結婚とは認めないスタンスを取ったわけです。
  本日、その法律が憲法違反だと判断され、同性婚の人たちににも結婚による税金等の優遇が受けられるようになりました。つまり、全く一般の結婚と変わらなくなったわけです。ただ、同性婚を認めているのはニューヨークやカリフォルニアをはじめ、全米では9州、残りの州は認めていません。それでも、この判決は同性婚を認めるアメリカの判断に違いありません。アメリカはかって黒人を奴隷扱いしました。人間の平等を認める判決としては今回の事例は奴隷解放に匹敵するかもしれません。
 多くの同性のカップルがいる現状のアメリカ、この判決はその人たちにとっては本当にありがたく、やっと一般の人間の価値を取り戻した気持ちなることには間違いないでしょう。ただ、あまりにも大きな価値判断の変化に戸惑う人も多いと思います。現状を見れば、この判決は必要だし、多くの人が救われます。
 ただこの先、このアメリカはどうなるのでしょうか?同性婚が一般的になる。子供たちは小さいときから結婚相手は異性だけでもなく同性も視野に入る。一体、どこの方向にこの国が向かうのか想像がつきません。同性婚が一般的になる、あまりにも大きな価値観の変化に戸惑ってしまいます。

広域通信制高校 一ッ葉高校校長

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