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ニューヨーク的思考
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2012 年 5 月 13 日

カテゴリー:NYこのごろ

18日にFacebookが上場します。

  今日もニューヨークは五月晴れでとても過ごしやすい土曜日です。イーストリバー沿いにジョギングをして、Grocery(スーパー)で食料品を注文して、部屋に戻って新聞を読んでいると面白い記事を発見。
  今、ニューヨークだけでなく世界中でもホットな話題がFacebookのIPO(Initial Public Offering、株式公開)。Facebookは5月18日に市場に株の公開を果たします。
  ハーバード大学の時代にこの交流サイトを立ち上げた Mark Zuckenberg。今でもパーカー姿で現れる彼はカリスマ的な存在です。映画”The Social Network”を観た方はご承知の通り、Facebookには創業者としてもう一人、Eduardo Saverinと言う人物がいました。    Facebookが急激に成長する中、この二人は仲たがいとなり、Eduardo Saverinは会社から追放されます。後にかれは創業者であることを裁判で勝ち取り、4%の株を勝ち得ます。
  今度、株式公開されるFacebookは上場時の株価が$96 billion (9兆円6000億円)と言われ、今までにない大きな取引だと話題もちきりです。共同創業者のEduardoも4%ととはいえ、$3.6 billion(4000億円)を手にすることになります。
  その彼が米国民であること(市民権)を放棄しました。ブラジル出身の彼は1998年に米国国籍を取得していましたがこの度、放棄しました。表向きは現在、シンガポールで生活しているので米国の市民権は必要ないとのことですが、報道では大金を手にする前に米国民を放棄し、税金を逃れようとしていると騒がれています。
  過去にも多くの人が税金を逃れるためや犯罪捜査を逃れるために米国籍の放棄を行いました。ただ2004年から法の強化でExit Tax(Exparitation Tax)と言って米国籍を放棄しても特別税がかかるようになりました。
  もちろん、彼もそのことは承知の上で放棄したのでしょうから、この法律の対抗策も考えているのでしょう。米国の税金の取り立ては非常に厳しく、日本の税務署に相当するIRS(Internal Revenue Service)は米国籍を放棄した人の名前を3か月ごとに発表しています。つまり目をつけているわけです。いずれEduardoとIRSの対決となるでしょう。富裕層からの税率を上げようとしているオバマ政権が見逃すわけがありません。

広域通信制高校 一ツ葉高校校長

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