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ニューヨーク的思考
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2013 年 4 月 27 日

カテゴリー:NYこのごろ

ニューヨークは狙われていた

  今日のニューヨークは暖かい。小春日和です。4月といっても肌寒い日が続くニューヨークですが今日、金曜日から週末にかけては72°(摂氏23度)まで上がるそうで、週末は上々のピクニック日和となりそうです。春を満喫できる週末になりそうですが、ニューヨークでは4月15日に起きたボストンマラソンテロ事件の余波が続きます。
  テロを起こした Tsarnaev兄弟は4月15日、ボストンマラソンで爆弾テロを行ったあとの4月18日、ニューヨークのタイムズスクエアでの爆弾テロを目指してニューヨークに向かっていたことが公になりました。発表によると4月18日にSUVをカージャックした二人は5本のパイプ爆弾とボストンマラソンテロで使用したものと同じ圧力鍋式の爆弾を車に積んでニューヨークへと向かっていました。  カージャックされた被害者を人質として乗せたまま、ニューヨークに向かった二人はガソリンがないのに気が付き、立ち寄ったガソリンスタンで人質が脱走、通報されて、警察と銃撃戦、26歳兄のTamerlanは射殺、弟のDzhokharは後ほど重篤で逮捕。
  ニューヨークもテロの標的に入れていたことが分かった今日、ブルーバーク市長はタイムズスクエアを訪れ、テロに狙われていたことを認め、改めてニューヨークのテロ対策の堅牢さを強調しました。市民の反応は冷静です。ニューヨークはいずれまたテロが起きる。驚くことでもない、と言うのが大方の反応です。
  FBIはボストンテロが起きる前からこの情報は分かっており、FBIの手落ちも指摘されています。ニューヨーク市警コミッショナーのRaymond Kellyはニューヨークにテロが向かったと言う情報が公開されなかったことを憤慨していました。あの911同時多発テロの際も、アメリカの縦割り組織の実態が見せつけられました。諜報機関が得ている情報が大統領に伝わらないために手だてが遅れたと、後に大きな批判を浴びました。その後、米国はHomeland Securityと言う新しい部署を作り、国家安全の情報は一括化されたはずです。今回も情報は権力なりと言う,つまり情報を持っている方が強い、その思考で情報の共有化が進まない、根深い米国の官僚主義、官僚間の権限争いのにおいがします。米国の安全を守るにはもっと内部の情報共有を行うことが必須と思います。

広域通信制高校 一ッ葉高校校長

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