官僚主義 2015 年 3 月 14 日
本日、ACCETへの通知が終了し、開校に関して各当局との間での必要な事務手続きがようやくすべて終了しました。
官僚主義の米国、一つ一つの事務手続きは本当に暇がかかります。工事終了後にまずC of Oと言う書類をビルディングデパートメント(DOB)からもらう。これがものすごく大変でExpeditaterと言う専門業者を雇い、朝の5時から役所に並んでもらって手続きを行う。それでもその日に手続きに必要なアポイントがもらえるかは分からない。信じられないCrazyな世界です。このC of Oと言う書類を得るまで2ヵ月。
そのあとはFire Inspection(消防法検査)。これは教育庁から消防署(FDNY)に通知が行く。いつ来るか分からない消防検査をじっと待つしかありません。教育庁に督促をかけるがなかなか動かない。満を持して直接FDNYとコンタクトを取るとようやくFDNYが来校。こちらから連絡しなければいつになったか分かりません。それでも11日かかりました。
それから教育庁の現場検査。これでまた1週間かかります。それからようやく教育庁のライセンス更新。すぐに終わると言う教育庁。でもこれも2週間かかりました。
何と言う長いプロセス。やっている役人は”やってあげている”と言う立場。日本にある国民の公僕など言う感覚は一切ありません。
米国でのビジネスはやりやすそうで実は大変ハードルが高い。レストランなども改装は終わっていてもしばらく営業していないケースが多い。似たようなプロセスで時間がかかっているはずです。アメリカ的悠長さでなく、そこにあるのは官僚主義。
New York Walker
あれれ、どこ行ったStorm 2015 年 1 月 28 日
火曜日、朝は大変な積雪のはず。しかもまだまだこの吹雪は続くはず。なので昨日の月曜日から公立の学校は休み、ニューヨーク市民には外出禁止勧告が市長から出されていた。アレー。朝、雪降ってないし、道路にも積雪がないし。
確かに昨日の夕方はほとんどホワイトアウト状態。これは2日間とんでもないことになる、と私も思いました。ところが午後8時くらいには雪は小康状態、市から出される情報では午後11時に地下鉄が全面ストップとのことで、誰しもが夜中の豪雪を疑っていなかったはず。結果、予報はおおこけ、市長からの指示もおおこけ。この騒ぎは何だったのか?
夕方6時出発の便でロンドンに向かおうとしていた人たちが、滑走路で6時間待機させられた後、知事から出された旅行禁止令によって結局は午前12時に空港ロビーに戻る。ところが道路もシャットダウンの状態。結局、ロビーで一夜を過ごすことになる。とんでもない目に遭っています。
詳しくは知りませんが日本では航空会社や空港の判断によって事態の対処方法を取っているはず。ここ、ニューヨークでは市長と知事がすべての指示を出す。学校の開校の有無から地下鉄の運行まで。指示が的確であったら市民も納得します。
今回はまたしても裏目。デブラジオ市長は去年の同時期、豪雪の中、学校をオープンさせると言う判断で大変な非難を受けました。今度は逆。この知事と市長の情報がうまく交換されていたかどうかが問題となっています。不確定要素の多い気象に対する対処方法まで責任を問われる市長と知事。それだけにその職務は市民のためと言うことでしょうが如何にもアメリカン。
ともかく大きな被害がなくて良かったと思います。
New York Walker
年末商戦 2014 年 11 月 3 日
リーマンショックから6年。米国は景気の回復途上にあると言われています。新車の数が増えたりと景気回復を身近に感じる材料はあるものの雇用率などを見るとまだまだ本格的回復には至っていません。
4日には中間逝去が実施され、上院議員の半分が改選となります。現オバマ政権の政策の是非を国民が審判する日です。エボラ熱対策やイスラム国対策に消極的との見方で劣勢と言われているオバマ政権、どこまで巻き返しがきくか。
好景気や戦勝国となった時の大統領は強い。今の政権にはそれがありません。強いリーダシップを求める米国民、共和党にとっては巻き返しの大チャンスです。景気回復の兆しがあるこの時、政権を握る党は長期の国民の支持を得ることになるでしょう。
年末商戦も今年は前倒しです。店舗でのセールに先駆け、ネットでのセールが始まりました。クリスマス前のこのシーズン、中間選挙、前倒しセールと活気を帯びています。
エボラ熱余波 2014 年 10 月 27 日
エボラ熱のパニックは続いています。ニューヨーク州では医者のSpencer氏が西アフリカでのエボラ熱援助から帰国後、感染が判明、急きょ隔離入院。発症する前に地下鉄に乗って観光地のHigh Lineを訪れ、更にボーリングまでやったことで市民をパニックに陥らせています。
また同じ西アフリカで看護活動をしていた看護婦のHivkox女史はニュージャージ州で隔離、軟禁の状態。エボラ熱の潜伏期間が21日間であることから狭いプラスチックのテントに軟禁されています。差別的で非人道的な取り扱いを受け、犯罪者扱いだとして、ニュージャージー州のChris知事を訴える構えです。
エボラ患者であるかどうか分からない彼女には同情が集まっています。
一方、医者であり、体調がすぐれなかったことを押してNY市内を動き回ったSpencer氏には非難が集中しています。Dr.Ebolaとまで言われ、防護服を着た記者がSpencer氏の部屋の中まで放映する始末。報道のあり方を考えてしまいます。
アメリカは個人の権利を主張する割にはプライバシーの保護は日本とは大きく違います。情報公開の方が優先します。
何かことに巻き込まれれば大きく顔も、名前も報道される。それがいいのかどうか。しかしこれも米国の文化です。
着工 2014 年 10 月 20 日
移転先の工事が始まりました。工事は大家側が受け持つことになっていますが、進行状況はよく確認しないと仕上がりが全く違うものになってしまうことも否定できません。そこがおおざっぱな国アメリカ。良くある話です。
基礎工事を受け持つ会社と内装を受け持つ会社がバラバラでそれぞれに個別にコンタクを取って仕上がりを管理する必要があります。この国での鉄則は任せないこと。任せてしまうと勝手に走ります。
工事費用は大家もちですが、あるラインをこえると超過費用を取られます。そこら辺、ここまではOKと言う明確なラインがありません。油断すると予告なしに工事費用が跳ね上がることもあります。ともかく何をするにしてもこちらから細かく内容を聞くことが大切です。
我が中心のアメリカ。工事は依頼者より工事請負人中心で進んでいきます。完成日の確固たる約束もない。約束してしまえば遅れた時に裁判沙汰になってしまう。まあそんなことを考えればお国柄仕方がないのか。
Ebola熱2 2014 年 10 月 13 日
JFKでエボラ熱に対する対策が始まりました。温度計で西アフリカからやってくる客の体温を測るものです。ダラスのエボラ熱患者がなくなった後、看護してた看護婦の感染が発覚し、米国は緊急体制です。
4000人もの死者を出しているエボラ熱は米国民にとって本当に脅威です。問診による熱などの質問状では正直に答える乗客は少なく当局は体温を測ると言う策に出ました。しかし、乗客は色々な国を行き来していますし、体温だけで防げるか疑問です。
多くの人々がたくさんの国から行き交うニューヨーク。このような伝染病などでは一番敏感に対応します。事なきにエボラ熱を封じ込めれば良いのですが。
サーズ、Swine フルに続く深刻な伝染病との戦いです。
エボラ熱 2014 年 10 月 5 日
ニューヨークはエボラ熱の厳戒体制に入りました。エボラ熱とは西アフリカで猛威を振るう感染病です。空気感染はしないものの接触によって感染します。テキサス州ダラスでUS国内第一号の患者が発見され、その余波がニューヨーク市の厳戒態勢となりました。
9月25日に病院へ運ばれたThomas Duncanはリビアの出身でアフリカで感染した模様。病院の手違いで退院されたのち、重症となり、再度、運び込まれました。接触した50名が重要指定人でモニターされ、そのうちの10名は重症です。家族は隔離されています。
このエボラ熱はアフリカで7,100の患者を出し、その半分の3,330名が死亡すると言う恐ろしい伝染病です。ニューヨーク市では病院の取り扱い訓練や、症状を市民に訴えるだけでなく、周りにそういう症状の人がいれば通報するように通知しています。
アフリカから多くの人が入国するニューヨークの空港も厳戒態勢です。
健康保険制度はじまりました。 2014 年 9 月 28 日
学校での健康保険の制度が始まりました。これはオバマ大統領の新法によるものに呼応した対応です。
日本では健康保険の加入は当たり前。米国は基本的に加入の義務はありませんでした。今回、米国では新法によって健康保険に加入していない人には罰金が科せられることになりました。またある程度以上の企業は会社単位で加入しなければなりません。
ただ日本の社会保険と大きく異なるのはこの保険制度に国が直接、関与していないことです。あくまでも保険会社と個人、または保険会社と働いている会社との契約になります。 その契約内容も保険料も様々です。多くをカバーする保険もあればそうでない保険もある。日本のように一律ではありません。
またその保険の種類によって受診できる病院が決まっています。これは大きなポイントで受診できる病院が少なければいざという時に困ります。
自由がきく分、不自由な面も多い。如何にもアメリカ的発想です。
米国人ISIS兵士 2014 年 9 月 23 日
とうとうアメリカのISIS(イスラム国)への空爆が開始されました。本格的参戦です。世論おされたオバマ政権が意を決して空爆を実行した形です。
この参戦は今後の米国へ戦争の影を暗く落とすことになるでしょう。ISISから今回投稿されたビデオには米国訛りのISIS兵士のメッセージがありました。米国民がISISの戦士として米国を相手に戦っている。米国民にとっては本当にショックな映像です。
FBIはさっそく人物の特定を始めましたが、これに合わせたようにFBIからの公開情報です。ISISで兵士として訓練を受けた100名以上の米国人ISIS兵士がすでに米国に舞い戻っていると言うものです。
米国内テロを起想させ米国民に不安を与えます。FBIは何らの情報を得ているらしくこれらの人物はすでにマークしているそうですが安心できる話ではありません。もうすでに何十年も続いてるこのテロとの戦い、主戦場が米国内になればとんでもないことになります。
明るいアメリカ、自由の国アメリカを守るためには代償なしでは済みそうにありません。
米国、またも参戦 2014 年 9 月 15 日
残虐行為を続けるISIS(イスラム国)。3人目の被害者です。英国人ジャーナリストが首切りによって殺害されました。オバマ政権はシリアとイラクにまたがるイスラム国への空爆をを強調しています。米国の戦争参加への事実上の表明です。
米国は全ブッシュ大統領時にオサマビンラデンが率いるアルカイーダによって2011年の9月に旅客機ハイジャックと言う手段でニューヨーク、ワシントンと攻撃を受けました。その同時テロから13年。同時テロ後にアフガニスタンを制圧し、その後、イラクのフセイン大統領政権を崩壊させたアメリカ。イラクからの撤退はままならず、地上戦において数多くの戦士を亡くしました。
ブッシュ大統領のとったこの政策は米国市民の支持は得られませんでした。当時、短期決戦で終わると信じていた国民は戦況の長期化に不満を示し、その戦争終結を訴えて大統領に当選したのがオバマ氏です。
今回のイスラム国への空爆、実際の参戦は大統領にとっては苦渋の判断だったでしょう。強いアメリカ、これは米国人誰もが信じるアメリカ像。しかし、戦争の実態とアメリカの国力を信じる国民の思いとは大きく隔たりがあります。中東絡みのこの戦争やテロ、いつになったら平和になるのでしょうか。