またカメラ 2013 年 3 月 14 日
Surveillance camera (監視カメラ)、ニューヨーク市のいたるところに設置されています。市が設置したものから民間で設置したものまで。何か犯罪があるとほとんどの場合、この監視カメラで何かしら証拠が残っています。それほど、数多くのカメラがニューヨーク市の中には設置されています。一昔はプライバシーの侵害だとか市民団体も抗議の声を上げていましたが、もう環境にならされたのか以前のような大きな抗議の声は上がりません。
Stop and Frisk、ニューヨーカーなら誰もが知っているこの言葉。警察官が不審な人物を呼び止め、身体検査をすることです。この身体検査、対象が圧倒的に黒人に集中し、人権問題に発展しています。ニューヨーク市警(NYPD)によるとこのStop and Friskのおかげで犯罪が未然に防げていると。黒人の市議会議員がこのStop and Friskに遭って事態は更にエスカレート、これを禁止する法案を設定する騒ぎまでに発展しています。
このような市警絡みの犯罪防止策にもう一つ、手法が加わりそうです。またしても監視カメラですが、今度は交差点に設置して信号違反やスピード違反を取り締まるカメラです。このたび、テストプログラムとして20のカメラを取り付ける予算が州から認められました。まだ合法化されていませんが賛否両論です。賛成者は安全のためにぜひ必要と主張。反対者はそのような予算はほかに回すべきだと主張。
ただどうも真意は違反者からの罰金収入にウェートが大きいようです。ニューヨークでは市の財政が苦しい時、いきなり違反切符の数が増えたりと年間行事的に取り締まりの強化があります。市内の速度制限は時速30マイル(時速48K)。10マイルオーバーすれば$50の罰金。カメラばかりのニューヨーク市。今度は罰金徴収用カメラかと思ってしまいます。
コーラ、ジュース禁止令 2013 年 3 月 12 日
Large Sugar Drinks Ban、大型の砂糖入りドリンク禁止令。具体的にはコーラなどのアメリカで言うLLサイズ(16オンス以上、450cc)の飲み物はレストランや映画館では売ってはいけないと言う法律です。この法律が市長ブルーンバーグの強力な後押しで明日可決されるところ、直前の本日、ニューヨーク州最高裁から法律は違法であると差し止めの判決が出ました。
State Supreme Court のMilton判事はこの法律は”arbitary and capricious”つまり独断的で気まぐれであり個人の自由を侵害するものであるとして違憲としました。法律施行の前日の判決ですがソーダ会社などがこの法律は違法であると市を訴訟していた結果の差し止めの判決です。
もともと、市長には強い権限がありますが、ブルーンバーグ市長は特に持論を強引に推し進める傾向があります。学校の裁量権を市で統括する、市長の在任期間を延長する法律を自ら作る、レストランに衛生のランキングシールを貼る、そしてレストランでの喫煙を禁止する。今度は砂糖入りの大型ドリンクの禁止を目指しました。多くの市民はやりすぎと批判しています。私も禁煙例までは本当にありがたいと思いましたが、ドリンクまではねえ。
市長の言い分は肥満は禁煙に次ぐ大きな問題だ。太った人は普通の人と同じ仕事でのパーフォーマンスは出せない。肥満は低所得層に集中している、とあらゆる持論を展開。最高裁から差し止めの命令が出るまではニューヨークのこのLarge Sugary Drinks Banは全米の模範となるまで言い切っていました。
レストランや映画館は収益ダウンになると猛反対、市民もそこまで鑑賞されたくないと反対。それを押し切って明日、施行の予定でした。なぜそこまでやるのか。実はもっと別次元での問題があります。市のHealth Care System,市が負担する市民の健康に対する経費が大きくかさんで破産しそうなのです。市長は何とか経費を減らしたい。肥満を無くせば肥満が原因で派生する多くの病気を防げる、つまり経費が減ると言う公式です。禁煙である程度の効果を得て市長は次の手を打ったわけです。そう考えれば、Large Sugary Drinks Ban もいかにも合理的なアメリカ発想のもとだったと言えます。
20の学校が廃校 2013 年 3 月 8 日
ニューヨークの学校は厳しく管理されています。学校管理の大元はDepartmnet of Education(教育庁)です。官僚的に管理されたこの学校のシステムは日本では考えられません。今年はニューヨーク市の公立の学校が20校無くなりそうです。
廃校と決定すればいきなり閉鎖し、生徒はほかの学校に移る。もしくは生徒の通学は禁じられ、少しの余裕をもって徐々に閉鎖するPhase OUT。主に後者のスタイルでの閉鎖が多いようです。閉鎖対象の学校は事前に通知をもらい、与えられた猶予期間で改善がみなされなければ閉鎖すると言うすざましいものです。
教育を第一と考えるニューヨークの市政です。今回、ニューヨーク市の中では22校の学校が閉鎖の対象となりました。そのうちの2校、ブロンクスのHerber H. Lehman High SchoolとクイーンズのPS140は何とか改善を認められました。この2校は教育長Dennis Walcoffの査察を受け、その成果を認めれました。Public Hearingと言って、教師、生徒、スタッフから聴衆を行い、一定の教育成果改善がなされたとみなされたわけです。
残りの20校は不合格で最終段階に入ります。3月11日に The Panel foe Education Policyと言う委員会が投票をしてPhase Outさせるかさせないかを決定します。まず、まちがいなくPhase Outです。この委員会のメンバーはすべて市長のブルンバーグから選ばれたもので、市長の意思そのものが反映されていると言って過言ではありません。
ブルンバーグは公の学校より補助金をだして民間に委託するチャータースクールのほうが教育効果が高いと言う持論があり、実際、ニューヨーク市ではチャータースクールが増えています。このチャータースクール、一社独占の状態ですがそれでも教育効果を出している限り、支持をしている人が大勢います。強引とも思える教育改革。市長の権限は本当に強い。
広域通信制高校 一ツ葉高校 校長
予備訪問 2013 年 2 月 24 日
休みのない忙しい日が続きます。ニューヨークの学生ビザを発行する学校はオバマ大統領の新しい法律によりアクレディットと言う第三機関の承認が必要となっています。2011年に申し込んだこの承認の大詰めがPCTECHにやってきています。大量に提出した書類を持って2月13日にACCETと言う機関がPCTECHの予備審査に訪れました。
ワシントンからやってきたRogerは朝10時にPCTECHに到着。緊張の時が始まります。私を含め4人のスタッフで対応しました。事前に提出した膨大な書類を基に一つ一つ、学校運営についての質問が繰り返されます。予備審査の冒頭で、Rogerが”私は普通、昼ごはんは必要ない、この予備審査が終わったら間違くなく皆へとへとになるだろう”と不吉な宣言。スタッフの一人のShivaniが思わず、えーランチ無し?と叫びましたが、それには応えずRogerは予備審査を開始。宣言通り、延々と審査は続き、ランチタイムもなく、驚くことにRogerは一度もトイレにも行かず、6時間以上が過ぎました。
本審査での欠陥を教えてくれる予備審査ですが次々と彼の理論が絶え間なく出てきて、それをメモするのが大変です。彼は私の真正面に座り、あたかも尋問を受けているような印象です。本審査は5月。それまでに指摘されたウィークポイントを補う必要があり、忙しい日々が続いています。
米国でのこの審査は日本では経験のない本当に厳しいものです。学校の格付けを書類と現地での調査と延々と続く面談で行います。事前に何が必要かなどは提示されず、100以上の質問に答えながら米国の教育法に沿い、またこのACCETの33のスタンダードに沿う運営をする必要があります。
事前に用意する書類の質問の内容ほとんどなぞかけ、多岐にわたり調べ上げて答えを導き出し、そして学校運営に反映させると言う気の遠くなるプロセスです。ただ確かにこれを通じて運営が更に本物になるのは実感できます。米国は官僚的で学校運営もしっかりとその組織の傘下に入らねばなりません。もともと教育庁と移民局の傘下で法律に縛られながら運営してたPCTECHが新たに3つ目のACCETの傘下に入ることを目指しているわけです。米国で教育は政府にとって大きな関心ごとです。このような新たな規制が起きても不思議はありません。ここ数か月は忙しい日々となります。
Nemo hits NY 2013 年 2 月 9 日
今日から明日にかけてSNOW STROM(雪の嵐) がニューヨークにタッチダウン(上陸)します。昼12時前の現在、朝から降っていた雪は小雨に変わり、大雪に変わる気配はありません。Nemoとなずけられたこのストーム、一夜にして大雪と強風をもたらすようです。
昨日からブルンバーグニューヨーク市長がTVで市民に警戒を呼び掛けています。毎度のことですが、ハリケーンやこのような大雪の前には市長が自ら市民に警告を与え、また市側もそのような気象状態の被害を最小限に抑える努力を行います。市の運営権限を一手に市長の手の中に納めているからこそ出来る分かりやすいシステムです。このような事態の時、誰の警告を気けばよいのか、日本では色々な部署が縦割りで分かりません。ニューヨークでは市長が市民の前で事態を分かりやすく説明します。
雪に対する対策部隊はDSNY(Department of Sanitatation NYC), 日本で言う衛生局です。除雪車と塩を用意し、雪の到来に備えます。ニューヨーク市内の空港はほとんどの便がキャンセルとなり、天候によるスケジュール変更無料と言うWeather Waiverの措置がとられています。
本日金曜日の夕方6時から明日土曜日の午後1時までBlizzard Warningが出て、車などでの外出は控えるようにと通知されています。このストームNemoは風も強く、まだ昨年のハリケーンSandyから復旧が十分にされていない地区の影響も心配されています。
メトロノースや地下鉄などの公共機関のダイヤも乱れ始め、そのサービスがいつ止まるのか分かりません。市長は本日は早めに帰宅するように警告しています。それに合わせて午後の早い時間は電車などは増発便で対応しています。
雪がやって来る前にこのように事前に早めの対策を取る。この姿勢は日本も学ぶことがあると思います。PCTECHも午後は休校。3時には職員も帰宅します。
USPSとUPS 2013 年 2 月 7 日
日本でもUPSはお馴染みですが、米国ではUPSとUSPSがあって初めてこの二つのサービスを知った時、混同してしまいました。フルネームを言われてああそうかと思いましたが紛らわしい。UPSは United Percel Service of America(米国小包サービス会社)、USPSはUnited State Postal Service(全米郵便サービス)で日本で言う郵便局です。
USPSは国民の税金では運営されていませんが公共性が高い為に運営の変更には国会の承認が必要です。勿論、日本と同じようにUSPSとUPSはライバルです。米国にも数多くの宅配業者があり、UPSに続く大手は日本でも有名なFedEX,その他、EMS, HDL、日本の日本通運やクロネコヤマトまであって宅配はかなりの過当競争です。また更にこれに拍車をかけるのがeメールの普及。はがきや手紙の需要はぐっと落ち込み、UPSの経営は十数年前から非常に厳しいものとなっています。
アメリカの郵便物は土曜日でも届きます。私も利用しているNet Flixと言う大手VDV宅配サービス。土曜日も自宅に観たい映画のDVDが郵送されるのでとても便利です。この便利なサービスが8月からなくなります。
今まで週6回の配達をしていた郵便サービスが月曜日から金曜日までの5回となります。USPSは経営難を理由に7年前から5回配達のサービスへの移行を国会に申し出ていましたが承認されませんでした。その変更が8月で認められることになりました。
小包の宅配はまだ需要が多く、その売り上げは2000年から14%伸びたということで6回サービスを続行です。郵便局に行くと荷物を抱えた人の列ができて長い時は40分近くも待たねばならないような盛況です。ただ、手紙を出している人はそういえば少ない。また、米国には日本のような郵便貯金はありません。米国の郵政事情は日本の先を行って日本よりもっと深刻のようです。
バトル 2013 年 1 月 31 日
今日はなんと15℃の暖かさ。でもこれから零度以下に向かうようです。そして日曜日は雪。この気温の激しい変化は体にはよくありません。
スクールバスの運転手と市側の話し合いは変わりもせぬ平行線状態でまだまだ長引きそうな様子です。学校の教師の評価の方法を巡る教職組合と市長とも折りが付かないままです。市長は組合側の提示する評価方法では教師に対して正しい評価ができないとして連邦政府からの予算の期限に間に合わないとしても、真に子供たちの教育の質が上がるような評価基準でなければ認めないとしています。
根底には組合側が評価の悪い教師にも再起のチャンスを与え、解雇しないようにとがんばっている点があります。スクールバスのストライキも同じです。雇用の確保が一番、サービスの対象となっている生徒は籠の外。
ブルンバーグ市長は法律を改正してまで教育の主導権を市長一本にした筋金入りの教育論者です。次々と打ち出す教育改革は賛否も分かれるところですが、それだけ良い教育を提供しようとする姿勢には共感を覚えます。どれもが正しい教育実践とは言えないかもしれないが市長自ら、その改革に取り組む姿勢はとても評価できると思います。スクールバスのストライキも教職員組合とのもめ事にもこの市長は簡単には妥協しないでしょう。ニューヨークの学校現場の混乱はまだ続きそうです。
教師のランキング 2013 年 1 月 27 日
ニューヨークはここ1週間、マイナス10℃を下回る寒さが続いています。PCTECHのすぐ近くにあるBryant Parkの噴水も凍ってしまいました。風もなく快晴で部屋で窓越しにいると暑いくらいあるのですが、外に出ると氷点下の厳しい世界。何ともこのギャップが納得いきません。
明日、日曜から月曜にかけてIce Stormが通過するらしく、おそろしく冷たい雨が降るようです。ニューヨークも勿論、寒いのですがミシガン州やイリノイ州はもっと極寒で建物が氷で覆われている姿がTVで流れます。
ニューヨークでは家主がアパートの中に暖房をつけることを法律で義務と定めています。しかし、暖房の効かないアパートも多く、アパートの中でセーターを着たまま寝て寒さをしのいだり、コンロを付けて暖を取ったりする人たちがたくさんいます。何度訴えても暖房の設備が付かないためにあきらめている人たちがたくさんいるわけです。
昨日は雪が降って今朝道路には氷が張っていました。住宅事情などを考えるとニューヨークの寒さは命取りになりかねません。TVのニュースではこの極寒の中、飼っているペットのことをわすれるなと流れています。ペットばかりでなく人間同士も気を付けなければなりません。
このような季節の悪い時期、スクールバスのストライキは1週間以上も続いています。それに加えてブルンバーグ市長と教師の組合が教師の評価基準を巡り、対立し、連邦政府から学校に回される予算がストップされると言う事態を招いています。寒さをよそに教育現場ではそれぞれの主張がヒートアップ。それでも、教師の評価の方法を巡っての対立ですから評価のない日本よりは数歩先を行っています。
大統領就任式 2013 年 1 月 22 日
今日はMartin Luther King Jr. Day、祝日です。非暴力運動で公民権法を勝ち得たキング牧師のメモリアルデーです。
I Have a Dream で始まる、黒人差別の解決を訴えた有名な演説で知られるキング牧師は1986年4月4日にテネシー州メンフィスで暗殺されます。当時は公然と人種差別がなされ、黒人専用のトイレやレストランがあった時代です。とても民主主義をうたうアメリカとは実態がかけ離れいた時代でした。キング牧師は差別に対して非暴力運動を訴え、その運動は全米中に広がり、ケネディー大統領の政権下で公民権法(Civil Rights Act)ととして実現しました。
いくつかの州で公然と行われていた人種や宗教、出身国、性別で差別を行うことを国全体として禁止した法律です。ただ、その後、米国はベトナム戦争へと突入し、戦地での黒人差別は続き、キング牧師の主張する非暴力運動は暴力肯定のマルコムXなどの影響もあり、勢力が無くなります。
そのマルコムXも暗殺され、まもなくキング牧師も犯罪歴のある白人に暗殺されてしまいます。
レーガン大統領の時代につくられたキング牧師のメモリアルデーの本日、黒人のオバマ大統領の2期目の大統領就任式がありました。キング牧師が暗殺されて丁度45年目のこの年に2期を続ける黒人の大統領が現れるなどその当時は誰も想像ができなかったでしょう。
就任式ではニューヨーク州出身の上院議員Charles Schumerの冒頭のメッセージ、司会で始まり、数々の歌も披露されます。ニューヨークブルックリンのコーラス隊”Battle Hymn of The Republic”に始まり、セレブ達の歌がスピーチの合間に続きます。Kelly Clarson “My Country”, James Taylor”America, The Beautiful”そしてビヨンセ(Beyonce)”Star Spagled Banner”。なんとアメリカを称賛する歌が多いことか。何か大きな式典があるときは国家と合わせて必ずこのような自国称賛の歌を参加者全員で合掌します。
寒い冬場の天気の中、本日、ワシントンのホワイトハウス前に集まった人tの数は70万人と言われています。この人たちがオバマ大統領を前に国旗を振り、国家高揚の歌を歌います。共和党、民主党と政策は違っても国家は一つなのです。この風景を見るたびにうらやましい気がします。日本ではこのような光景が見られないからです。
誇らしげに歌う米国民をみると国民が全員で歌え、国を再認識する機会が日本にもほしいと思います。
オバマ大統領の演説は4年前とは違い、保険の問題や、銃規制、女性賃金など現実的な内容となり、チェンジを謳った初年度とはかなり厳しい印象を受けました。浮いたことを言えない2期目ですが、その分、現実路線で米国を正しい方向へとリーダーシップを発揮することを期待しています。新しい4年間が新内閣とスタートします。
ニューヨーク州銃規制可決 2013 年 1 月 17 日
賛成104対反対43でニューヨーク州が新しい銃規制の法律を可決しました。昨日、火曜日の夕方5時にCUOMOニューヨーク州知事が法律にサインしました。昨年の12月14日のクリスマス前にコネチカット州ニュータウンの小学校で起きた銃乱射事件を受けてニューヨーク州がどこの州よりも早くより厳しい銃規制の法案を可決しました。
小学校1年生の生徒20名、大人6名を射殺したこの事件は今、全米で銃規制の動きを加速させています。今回のニューヨーク州の新しい法律ではセミオートマチックの銃を禁止したばかりでなく、弾倉も7発以上をを詰め込む物は禁止となり、現行の10発から更に厳しいものとなりました。
日本人にとってはそれでも銃は解禁のままであることが信じられないことですが、ここ米国では画期的なことだと言えます。まず、銃規制を阻むのが The Second Amendment(米国憲法第2条)で保障される、自衛の権利です。この法律を盾にNRA(全米ライフル協会)は銃の規制を猛反対しています。共和党はNRAの支援を受けています。つまり銃の規制には賛成できません。それでも可決されたこの法案。多くの小学生が犠牲となった昨年の事件が米国民の心を動かしています。
ニューヨーク州でこの法案が成立する前にはNRAから銃の所有者へ電話やメールで反対行動への連絡があったようですが大勢を変えることは出来ませんでした。この法律によって禁止されている銃や弾倉を持っている人は売るか、1年以内に登録し直しを求められています。弾倉を売る業者もそのDataを登録することが義務付けられ、誰が多くの弾丸を所有しているのかが追跡できるようになりました。 ニューヨーク州は米国において他州に先駆け銃規制の法案の可決に成功したわけですが。ライフル協会NRAは黙っていません。”Such an assault in Albany on Second Amendment rights and Democracy is the true assault weapon.”(アルバニー<ニューヨーク州議会のある場所>における憲法第二条と民主主義への襲撃こそが本当の襲撃の武器だ)と言う声明です。Cuomo知事に関しても将来の大統領選に向けての票稼ぎとこき下ろします。
ただ、この銃規制に反対する人が多くいるのも事実です。アルバニー近くの銃専門店では1キロ近くに及ぶ道の両サイドに車が並び、新しい法律が規制される前にセミオートマチックを買い求める人の長蛇が出来ました。客の一人の言い分は”We do the law abiding thing. We are going to get penalized because of people who are breaking law.”(法律を破るやつらのために自分たちが法律に我慢しなければならなくなった)と。
このような言葉が公然と出るのは銃を所持すること、銃をスポーツとして楽しむこと、が当たり前とする米国の感覚からです。このような米国社会が本当の銃規制に成功するのはいつの日か見当がつきません。
銃反対の親分、ニューヨーク市長のブルンバーグでさえ、今回のニューヨーク州の新しい法律を次のように評価するのが精いっぱいでした。”I think this protects the Second Amendment rights of people and at the same ime makes all New Yorker safer” 私はこの法理が憲法第二条の権利を守り、ニューヨーカーの安全をもっと確かにすると思う。