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皆さんには、ニューヨークを舞台にしたベストとワーストのテレビドラマについてご紹介したことがありました。ご存じのように、ビッグアップルは年間世界で最も多くの撮影が行われている都市の一つで、たくさんの映画やドラマのロケ地として登場しています。ここまで人気のある理由は何だと思いますか?まず、ニューヨークは季節によって街の景色がとても美しく、まるで映画のセットのように絵になるという事。そしてもう一つの理由は、撮影地として世界中から積極的に誘致をすることにより、州の雇用拡大を推し進めているからなのです。

映画だけでなく数々の文学作品や小説にも登場し、作者によって描かれ方は様々、そして星の数ほどのストーリーを創り出す街、ニューヨーク。エンターテイメントの分野だけでなく、独自の言葉はそれぞれの作品に無くてはならないもの。新作の映画だけでなく、様々な年代の映画を見ることによって、文化をはじめ時代の流れやファッション、ヒット曲の影響や当時流行していたスラング、言い回しも発見できるはずです。

ニューヨークの映画

今回は、英語の勉強にもなり、またニューヨークの時代の推移や社会の変化が垣間見れる映画をいくつかご紹介しましょう。

Desperately Seeking Susan (1985) -マドンナのスーザンを探して 

まず最初にご紹介したい映画は、80年代に大ブレイクしたポップスター、マドンナが出演したことで当時話題になった「マドンナのスーザンを探して」。映画の中でのマドンナの出演場面はそれ程たくさんはありませんが、子供だった頃私はマドンナの大ファンだったので、彼女の真似をしてお化粧をしたり、派手な服を着てアクセサリーを着けていたものです。

映画の舞台はセントラルパークと、現在私が5ブロック程の場所に住んでいるロウアーイーストサイド。ここは元々移民が多く住んでいた地区で、今でもその名残があり多文化が出会う場所。この約30年で様子は変わりましたが、一昔前のニューヨークのようなレンガ造りのアパートが多く、ストリートカルチャー的なおしゃれを楽しむ人が多い地区でもあります。80年代に使われていた言い回しは、ちょっと時代遅れに感じるかも。でも、今でも会話に登場するフレーズもあるので、興味があったら映画を見ながら探してみてくださいね。

Manhattan (1979) - マンハッタン 

この映画はタイトル通り、大都会に住む男女の間で繰り広げられる人間模様を描いた恋愛ストーリー。モノクロの映像はマンハッタンを美しく映していてノスタルジック、美しく細かい描写は観客を何か懐かしさを感じる世界に連れて行ってくれます。映画の中ではガーシュウィンの「ラプソディーインブルー」が効果的に使われていて、都会的なムードをさらに盛り上げています。

ウディアレンはブルックリン出身、生粋のニューヨーカーで、彼の作品にはニューヨークに対する強い愛情が一杯、「マンハッタン」はビッグアップルに送った彼からのラブレターといった感じでしょうか。ウディアレンの作風は、周りくどいようなセリフが多く説教臭いという人も多く、どちらかというと好き嫌いが分かれるかもしれません。映画が製作されたのは1970年代後半なので、当時の会話のスタイルや言い回しは少々古く感じるかもしれませんが、マンハッタンの上級クラスの人々の日常の様子や、ちょっとスノッブ(snob-偉そうな、ツンと気取った)で大人の知的な会話が多いので、勉強になるでしょう。主人公の哲学的な会話のやり取りや、ウディアレンのセリフがどんな風にくどいのかなど、英語の練習として聞いてみてください。 

Taxi Driver (1976)  - タクシードライバー

巨匠マーティンスコセッシ監督による「タクシードライバー」も、大好きな映画の一つ。タイムズスクエアーを舞台に、誰もが知っている名優、ロバートデニーロが演じているベトナム戦争帰りの青年が、ある「運命的な行動」を起こそうとする心の闇と過程を描く映画です。70年代当時のニューヨーク市街は治安が非常に悪く、犯罪、麻薬、そしてゴミの街として知られていました。映画には大都会の狂気と暴力的な面も描かれているので、当時の社会的背景に注目してみると歴史の勉強にもなるでしょう。

「タクシードライバー」を初めて見た当時私はニューヨークには住んでいなかったので、舞台になっていたタイムズスクエアー周辺は全く知らず、ストーリーは分かっていたものの、映画の細かい描写や時代背景には注目もしていませんでした。ビッグアップルに実際に住んでいる現在、1979年以来、ニューヨークという街がどの様な変化を遂げたのか、また人々の接し方や社会がどう変わってきたかなども考えながら、再度この映画を観たいと思います。皆さんも機会があれば、映画の中のタイムズスクエアを訪れてみてはいかがでしょうか。

さて、この映画でロバートデニーロが話すNew York Accent-「ニューヨーク訛り」は実にカッコ良い!皆さんが普段街で耳にする英語とどう違うか、ちょっと比べて聞いてみてくださいね。ここで、ニューヨークの訛りについて少々ご説明しておきましょう。主人公が話しているニューヨークの訛りとは、「ブロンクス訛り」と言われているもの。訛りとはいってもDialect-方言ではなく、いわゆるそれぞれの地区、例えばブルックリンやマンハッタン、ブロンクス、クイーンズなど、住んでいる地域で日常話されている話し方なのです。ニューヨークだけでなく、出身地、生まれ育った環境やSocial Class(社会的階級)でも異なるので、興味があればリサーチしてみてくださいね。

ニューヨークはアメリカ映画だけでなく、世界の様々な国の映画やドラマに登場する大都会。撮影の場所が豊富というだけでなく、ちょっとした街の風景や人々の様子がとても魅力的です。時代の推移や世相を映している映画を探して、英語の勉強にもぜひ役立ててくださいね!


ニューヨークを一度も訪れた事がなくても、ブローウエイは文化的に重要な場所であるのをご存じでしょう。

少々ご説明すると、ブロードウエイはマンハッタンで南北に走る通りの名前で、「世界の交差点」と言われるタイムズスクエア周辺に約40件の劇場が集まっています。座席数が600から2000ほど有する劇場がブロードウエイと呼ばれ、ミュージカルの作品がが多く上演されています。また、オフブロードウエイは座席数が100から500程と規模が少し小さくなり、ダンスやパフォーマンスの作品が中心。どちらにしても、劇場内の装置や演出、音響効果、衣装などは超一流です。毎晩50以上の作品が上演されているので、選択肢には困らなさそうですね。

ブロードウエイで舞台を観る際、作品のあらすじや登場人物、各キャストなどが載っている「PLAYBILL」というパンフレットが観客に無料で配られます。英語を勉強中であれば、実際に観劇する前にネットで作品に関してリサーチしておくことをお勧めします。予め調べておけば、ストーリーの内容や背景なども理解しやすくなるでしょう。お芝居を観ている間、英語のセリフがすべて分からなくても大丈夫。舞台では役者がはっきりとセリフを話す(口を大きく開けて歌っていますよね)上、ストーリーに沿って歌やダンスを見ているだけでも楽しめるので、雰囲気からも内容が把握出来るというわけです。

そうそう、舞台を観た後にはお楽しみがもう一つ。公演後、キャストが出入り口に顔を出すことがあるので、お目当てのキャストからPLAYBILLにサインをしてもらえるかもしれません。Good luck!

ブロードウェイ

今回は私個人の想い出話をしながら、お気に入りの劇場をいくつかご紹介しましょう。

Ambassador Theatre, 219 W. 49th Street  – アンバサダーシアター

アンバサダーシアターはタイムズスクエアから10分程の場所にあり、座席数が1150のこじんまりとした劇場です。石造りでクラシックな内装と華やかなシャンデリアがあり、急勾配になっているのでどの席からも舞台が観ることができます。

2年前のクリスマスに「シカゴ」のチケットをもらった私は、妹と一緒にこのミュージカルを観に行く機会がありました。公演までの時間が十分あったので、活気溢れるブロードウエイの周辺を案内したり、夕食を取った後は早めに劇場に着いて華やかな老舗劇場の写真をたくさん撮り気分は上々。そして、「シカゴ」は評判通りトップレベルのミュージカルで、公演を観た私はサウンドトラックも手に入れる程の大ファンになりました。この作品は映画化もされているので、見る度に当時の感動がよみがえります。

Richard Rodgers Theatre, 226 W. 46th Street - リチャードロジャースシアター

こちらはブロードウェイで最も有名な劇場の一つ。

リチャードロジャースは、ブロードウエイミュージカルを始め、イギリスのロンドンミュージカル、ハリウッド映画と幅広く活躍した作曲家です。また、ロジャースとハマースタインの名前は聞いたことがあるかもしれません。二人による代表的な作品は、皆さんにもお馴染みの名作「サウンドオブミュージック」や「王様と私」など、手がけたミュージカルは実に40作品!トニー賞を34回、アカデミー賞は15回と輝かしい受賞歴を誇ります。

今年は、アメリカ合衆国建国の父の一人、アレクサンダーハミルトンを主人公にしたミュージカル「ハミルトン」が大ヒット中。エネルギッシュな演技と抜群の歌唱力で観客を魅了するステージは、毎回チケットは完売、または入手困難なのだそう。それでも、こちらのシアターに行けば、チケットを買えなかった人達が劇場の外にとどまりながら、看板をバックに楽しそうにセルフィーを撮る、そんなブロードウエイらしい光景が見られるかもしれません。 

Minkskoff Theatre, 200 W. 45th Street – ミンスコフシアター

1997年にオープンし、座席数は1700程のミンスコフ劇場もお気に入りの一つです。タイムズスクエアの中心にあるので、街の様子が見ることが出来る絶好のロケーションにあります。そして、斬新な構成や豪華な舞台演出、音響効果も素晴らしく、多彩なキャストにより演じられる名作「ライオンキング」は、、幅広い年齢層にも大人気、ロングラン上演されています。

高校生だった頃、夏に家族でニューヨークを旅行した私は、9/11メモリアルと自由の女神像を訪れた後にこのミュージカルを観たことを想い出します。「ライオンキング」は子供の頃から大好きな映画だったので、サウンドトラックを何度も繰り返し聞いては主題歌の歌詞一つ一つを憶えたものです。ですから、ブロードウェイで本物の舞台を観られたなんて、子供の私には最高のご褒美のようでした。15年前と比べて今はどの様な構成とステージになっているのか、機会があればぜひまたこのミュージカルを観たいと思います。

Al Hirschfeld Theatre, 302 W. 45th Street – アルハーシュフェルドシアター 

最後にご紹介するのは、個人的に想い出深いアルハーシュフェルドシアターです。

レンガ造りの外観で有名なこの劇場は、座席数は1400ほど。15年前まではMartin Beck Theatre と呼ばれていましたが、現在は有名人の似顔絵をデフォルメした風刺画で有名な、アルハーシュフェルド氏の名に変っています。近年はイギリスの映画「キンキーブーツ」を舞台化、アメリカの有名な女性シンガーソングライターが作詞・作曲を手掛け、2013年にはトニー賞を6部門で受賞、大ヒット公演となりました。

当時高校一年生だった私は、ちょっとした舞台役者の真似をしたりして友達の気を引いたものです。コーラス部の校外学習ではニューヨークに行く機会があり、生まれて初めてのブロードウェイで「Kiss Me Kate!」を観た私は、驚きと感動で一杯!今ではとても楽しい思い出になっています。そして、14歳で生まれて初めて訪れたビッグアップルが自分の故郷のようになるなんて、誰が想像したでしょう?

ブロードウェイは、一流のお芝居やミュージカルが観られる世界屈指の場所です。舞台に立つことを夢見る役者のたまごやダンサー達が、アメリカ国内だけでなく世界中から集まって来ます。本場のエンターテインメントを観るために、ニューヨーカーや観光客でいつも賑わっているブロードウエイ。まだ一度もミュージカルの舞台やお芝居を観た事がないのなら、ニューヨーク滞在中にはTo-do-List-予定表にチェックをして、ぜひ一度劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか?


小学生で英語は当たり前の時代に

「日本人は英語ができない」と言われていることを一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。ETSが発表しているTOEFLの平均のスコアを見ても、日本人が他の国に比べて英語の力が弱いのは残念ながらすぐに分かってしまいます。文部科学省もこのことは懸念しており、日本人の英語の力を伸ばすために、2008年から公立小学校で「外国語活動」が開始されました。更には2011年からは公立小学校で5、6年生から英語が必修化され、2020年からの新学習指導要領では3、4年生で必修化、5,6年生では英語が「教科化」されることとなりました。今、教育現場において英語の授業や指導法に対しての注目が今まで以上に集まっていることは明らかです。

英語教師と生徒

英語指導がより専門化し、教授方法のノウハウが必要に

公立小学校の外国語活動はALTやボランティア、地域によっては英語を教える先生を雇用しているところもありますが、基本的には担任の先生が教えることになっています。新学習指導要領では小学校の間に子供たちは210時間(3,4年生で70時間、5,6年生で140時間)もの外国語の時間を受けることになり、この時間を教えるには英語を教える専門的な勉強も公立小学校の先生方にも必要だと考えられます。TESOL(第二言語としての英語教授法)は今まで中学、高校の英語の先生のためのものだと考えられていましたが、今後は公立の小学校の先生にとっても必要となってくるかもしれません。

英語が受験科目化し、教える側の英語レベル向上も急務

また小学校で英語を学ぶ時間が増えることによって悩むことが多くなるのは中学、高校の英語の先生方です。まずは中学入試が変わるのではないかと考えられています。今までは中学受験は国語、算数、理科、社会の四教科でしたが、小学校で英語がますます盛んになることによって中学校の入試問題でも英語の試験を取り入れる中学校が増えていくかもしれません。こういったことに対応するためにもTESOLの知識が重要となってくると思われます。

英語を教えるノウハウを体系化した国際標準のTESOLで対応

新学習指導要領でも中学でも高校で英語の授業が英語で行われることが決められているため、今まで以上に中学、高校の先生方にも英語を教えることに対しての高い能力が求められます。これには大学の今までの教職課程の授業での知識や勉強では足りないと考えられます。英語で英語の授業を行うためには英語の力ではなく、ESLの歴史や様々な教授法を詳しく学べるTESOLの知識が必要不可欠なものになってきます。中学の教員免許を取得するためには「教科に関する科目」が21単位、「教職に関する科目」が30単位必要です。簡単に言えば、「教科に関する科目」の方が少なく、海外と違って今の日本の大学では専門的にTESOLを教えられる大学の先生も少ないのが現状です。また今の制度の教育実習では物足りないと考えている大学生もいます。高校の教育免許を取得するためには、2週間(9日以上)しか教育実習の時間が必要ありません。これに対し、アメリカでは教育実習が長期に渡り、教員免許を取得するのがとても大変です。日本の教育実習の制度がすぐには変わるのは難しいですが、国際標準のTESOLのプログラムで学ぶことによって大きく成長することは間違いないです。

今のまた大学入試も今後変わってくることが分かっています。センター試験の英語の代わりにTOEFL等のテストが利用されることが提案されています。こういったことに対応するためにも今まで以上に教育現場においてTESOLがプラスになるでしょう。

Category : TESOL