カテゴリー:ニューヨーク情報
カルチャーショックから友人つくり
カルチャーショックとは、初めて異なる文化に接したときや、長期間その文化で生活する際にも起こる、一種の違和感、不快感、戸惑いのことを指すわけですが・・、それは時間と共に適応し、異文化理解を深めることで、その文化との交流をより豊かにすることができる場合もあります。カルチャーショックを受けることで文化的な進歩がすすむともいえるかもしれません。また、カルチャーショックとは、単に国と国との違いに起こる定義だけでなく、同じ国に生まれ育った人同士に生まれる価値観の多様性によって感じるものも指すようです。例えば、言葉の違いです。日本でも方言がありますが、やはり方言を初めて聞いた時は、誰しもが戸惑うことと思います。その戸惑いをカルチャーショックというのです。ん?それがカルチャーショック?でそれで友人つくり?と大げさなタイトルを付けたものですが、もしそれを知らなければ喧嘩に発展してしまうこと。逆に、理解すると何の問題もなく人と仲良くなれることなので、こういうタイトルにしました!そしてそんな考えのきっかけとなった出来事が、海外渡航中にあったので、その体験談をひとつ。
こんな挨拶はじめて!?
私はティーンエージャーの頃に、海外留学を初めて体験しました。初めて一人で海外に行くのですから、それは何だって新鮮だし、珍しいことだらけ。もちろんそういう奇想天外なこともある程度は予想したうえで心の準備を万全に海外へ飛び立ったはずで・・・。英語の発音が悪く、伝わりにくいな、とか、電車の乗り方が違うな、とか、もちろん食べ物の種類が違うなとかいろいろとカルチャーショックを受けながら日々暮らしていたある時です。だんだん留学生活も日数を経てきて、友人(日本人ではない)もでき始めた頃。自分と同じ国の出身であること以外はいろんなことに共通点がある友人のはずなのに、当時の私には理解できないある行動でびっくりさせてくれたのです!それは・・・ほっぺを接触させてやるあの挨拶!日本国外に出慣れている方にとっては、もはや何ともない風景だと思いますが、日本の郊外で育った私にとって、初めて目の前でほっぺをくっつける方々を目にしたときは怖くて仕方ありませんでした。何してんの?どういう意味?と正直思いました。未だに慣れはしないのですが(苦手)当時は理解できず、ただただ、なんだか恥ずかしかったのだと思いますが、友人をどういうわけか偏見の目で見てしまうようになりました。逆になかなかそういう挨拶に馴染めない私に「よそよそしいなあ」と、言うので、日本ではそういう挨拶をしないということを説明しました。心底、理解できなかったことで、逆に相手に失礼なことをしてしまっているのではないかと思い悩み、その友人と会うことを拒むようにさえなってしまいました。ところが自分だけでなく、その様子を相手も気づかっており、日本人ってそういう挨拶をしないんだね、失礼なことをしてごめんと言われました。それからというもの、友人たちと出かけたとき、挨拶をする場面になったら、すかさず「日本で挨拶をするときは、距離を保つものだよ。」と大げさにお辞儀をしたり合掌しながら先だって日本流の挨拶をして、日本人の真似をして笑いをとっていました。そうこうするうちに周りもよそよそしいと思っていた私の態度に対して、日本人の風習への理解へとつながったかのように、どんどん打ち解けていきました。挨拶のやり方というのは、国によって違うわけですし、心から気持ちを表せば、間違った方法ではないので、その違い同士をお互い認め合い理解することが、大事だなと思いました。言葉の壁ではない心の壁乗り越えた体験でした。
アメリカ国内の英語訛り!?
やはり留学に来て真っ先に感じるのが、言葉のカルチャーショックです!そしてそれはこれまで自国で学んできた言語の常識を覆すほど?!(これまで私が一番聞き取れなかった英語はイギリスのどこかの地方の方言でした。)公用語である英語ですが、英語に聞こえなかったりすることもあるのですよ。なんとアメリカ英語の中にも‘’違い‘’が存在します。(関西弁と博多弁みたいなものですね!)アメリカ合衆国では、広範な地域アクセント、それらを厳密に数えることは難しいですが、言語学者は一般的にアメリカ英語のアクセントをいくつかの主要な地域グループに分類しています。以下は主なアクセントと方言の一部ですが・・・気づいた人は上級者!
- 北部(ニューイングランド)アクセント: メイン州、バーモント州、ニューハンプシャー州、マサチューセッツ州などの北東部州で見られ、非「r」音(「r」の音を落とす特徴)があります。
- ミッドアトランティックアクセント: ニューヨーク州、ニュージャージー州、ペンシルベニア州などの州で一般的で、「r」音のあるものとないものの両方のバリエーションがあります。
- 南部アクセント: ジョージア州、アラバマ州、ミシシッピ州などの州で見られる「サザンドロール」として知られる南部の独特なアクセントや、南部全体で異なる特徴を持つさまざまなサブリージョナルアクセントが含まれます。
- ミッドウェスタンアクセント: オハイオ州、イリノイ州、インディアナ州、ミシガン州などで見られ、発音の明確さで一般的なアメリカ英語の標準アクセントとされます。
- 西部アクセント: カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州などで見られる西部アメリカ合衆国のアクセントで、ミッドウェスタンや沿岸地域のアクセントとは大きく異なることがあります。
- アフリカ系アメリカ人のバーニキュラー・イングリッシュ(AAVE): 主にアフリカ系アメリカ人によって話される、独特の文法、語彙、発音の特徴を持つ英語のバラエティです。
こんなに違う伝統料理
食べ物さえもショックなカルチャー!さあアメリカにきたら何を食べよう?ハンバーガー、ホットドッグ、アップルパイ・・・ん~yummy~一般的なアメリカンなイメージでいうと真っ先に思い浮かびますよね。確かにそんなポピュラーな食べ物がありつつも、(もしかしたら美味しいものばかりじゃないかも・・・。)地域によっては思いもよらない歴史に基づく伝統料理もあるのです。例えばアメリカにも部族がいますが、彼らはそれぞれの地域で独自の文化と伝統を守り続けています。そんな部族の生活は、アメリカの都心部に住む人々とは全く違う生活です。例えば、北米先住民の料理には、とうもろこし、豆類、かぼちゃ、野生動物、シーフードなどの地元の食材を使用したフライブレッドやペミカンという食べ物があります。そしてニューヨークから北上した北東部に位置するニューイングランドの伝統的な料理には、クラムチャウダー、ロブスターロール、ベイクドビーンズ、メープルシロップを使った料理などがありますよ。また、大陸の反対側の太平洋北西部となるとまた違って、アジア、スカンジナビアの影響を受けた地域なので、サーモン、ダンジネスクラブ、アーティザンチーズなどを使った料理が特徴だったり。けっこういろいろと違うものが楽しめるのです。アメリカ合衆国の国土面積は約9,833,517平方キロ、日本の国土面積は約377,975平方キロ!これを比較すると、アメリカの国土は日本の国土の約26倍。同じ国土でも大きなカルチャーショックを楽しめるかもしれませんね!?
アメリカと日本の意外な共通点
アメリカではカルチャーショックばかりなの?・・そうではありません。アメリカに来て思うのは違い‘’だけではないですよ。アメリカと日本には意外な共通点があるな~と、よく思うその中の一つが‘’飲酒運転はだめですよ‘’ということです。アメリカにおける飲酒運転の歴史は、法律の制定と取り締まりの強化を通じて長い経緯があります。自動車の普及とともに飲酒運転が問題になり始めた1900年代初期の法律では、飲酒運転に対する具体的な規制はほとんどありませんでしたが、1910年にニューヨーク州がアメリカで最初に飲酒運転を禁止する法律を制定。1930年代 科学技術の進歩により、血中アルコール濃度(BAC)を測定するための初期の装置が開発され、飲酒運転の取り締まりが科学的根拠に基づいて行われるようになりました。のちに1984年、国民飲酒運転法(National Minimum Drinking Age Act)が制定され、2000年代には多くの州がゼロトレランス法(Zero Tolerance Law)を導入(この法律では、未成年者が運転中に血中アルコール濃度が非常に低い値でも厳しい罰則が科せられます。)日本でも飲酒運転の歴史がありますが、2010年代以降に 飲酒運転に対する取り締まりと罰則がさらに強化され、2011年の改正では、酒気帯び運転の罰金が大幅に引き上げられましたよ。年代が近いですね。そして同じようなルールがあるのは、運転中や、電車内での携帯電話の通話ルールです。日本では電車内での携帯電話のマナーが厳しく、特に指定席エリアでは電話をサイレントモードにし、通話を避けるように求める明確なルールやアナウンスがありますが、アメリカではそこまで厳しくはないものの、電車内での携帯電話の使用に関して多くの交通機関が礼儀正しい行動を促進するためのガイドラインやクワイエットカーを設けています。そして、車を運転しながらの携帯電話の使用に関しては、具体的な法律や規則は州によって異なりますが、車を運転しながら携帯電話を使うことは多くの州で禁止されています。*注一部の州では、運転中の通話についてもハンズフリーデバイスを使用することが義務付けられるハンズフリー法が導入されています。この法律により、携帯電話を持っているかどうかに関わらずすべての通話でハンズフリーデバイスを使用することが求められます。留学先で運転をするようなことになった人は是非気をつけてくださいね。
まとめ
郷に入っては郷に従え。特に留学先の国で気を付けなければいけないことに気を配りながら、と同時にカルチャーショックを受けながらの生活は時にエキサイティングでもあります。「え~!自分の国ではそうじゃない」と言いたくなることもあるかと思いますが、違いを楽しみ受け入れてみましょう。
Enjoy NY!
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